総合診療における「めまい」:第7話 めまい疾患の臨床像「前失神」と4-7話のまとめ
総合診療における「めまい」:第7話
2020年10月16日
内田卓郎医師を招き,【めまいの診療とリハビリテーション】シリーズ,『第1回 総合診療における「めまい」』を開催させて頂きました.その内容を第1~6話に引き続き,以下に第7話をご紹介させて頂きます.
めまいを起こす代表的疾患を以下のように取り上げてみました.
今回は特に「前失神」に関してご報告します.
「失神」前の前駆症状として,「めまい」を感じる時があります.
まずは,心原性失神.
器質的な心血管疾患が背景にあります.
次に,神経調節性失神.
自律神経の問題により生じます.
通常のウエイトトレーニングの場面でも生じます.
高重量の場合には補助をつけて十分注意が必要ですね.
下の動画,ウエイトトレーニング時の意識消失の映像です.頭部打撲する場合もありますので,大変危険です.
最後に,起立性失神.
神経調節性失神とも似ていますが,出血や脱水により循環血流量の低下でも生じます.
Head-up tilt test
Schellong test
めまい患者におけるSchellong testの再検討
ここまでが,前失神による「めまい」の臨床像となります.
さて,今まで数話に続き,末梢性めまい,中枢性めまい,機能性めまい,前失神に関して,その臨床像を解説してきました.
注目すべきは,それらの病態・原因がそれぞれ大きく異なる点です.そのため,治療におけるアプローチも各病態・原因で様々です.これらの特徴を十分理解する必要があり,正確な診断が求められています.
今回は以上となります.
それでは,また次回に.
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