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生成AIの商用利用について思うこと

生成AIシリーズ第3弾。
第1弾は教育の現場における生成AIとの付き合い方。

第2弾は仕事の現場における生成AIの利用について。

第3弾は「商用利用」としました。業務利用とどう違うかというと、アーティスティックな使い方をする場合を想定しています。

1.AI絵師

画像生成系AIもたくさん出てきています。なんならChatGPTも最新バージョンだと画像を出力できるとかできないとか?
すみません、使ってないのでわかりません。

「AI絵師は絵師じゃない」とか言う人がいるんですけどね。
「絵師じゃないから『AI絵師』を名乗ってるんだろ」と個人的には思います。

私もMidjourney使って画像の生成をしたことがあるのですが、なかなか思ったような画像を出力するのは難しいです。
プロンプトに入力する単語を増やしていくと、消えてしまう要素が出てきます。
以下は「ペンギンと白いウサギと犬2匹」を出力したくて色々単語を増やした結果に生まれた画像です。プロフィール画像でもあります。

「ペンギンと白いウサギと犬2匹」のつもりだったのに、ウサギ3羽で犬がいない

結構辛抱強く試したのですが、これ以上の出来にはなりませんでした。
一番最初の構想ではシベリアンハスキーとポメラニアンを入れるつもりだったのですが、黒いウサギと茶色っぽいウサギにとってかわられてしまいました。

「自分の思うような画像を生成できるようプロンプトを工夫する」というのは十分に「創意工夫」と呼べるものであり、独自の手法を確立したならそれはその人の「専売特許」と言ってもいいでしょう。自分で絵を描いているというだけで貶していいことにはならない、と個人的には考えます。

「画像生成AIが出力した画像を出力するために使用された学習データの著作権」については色々意見があると思いますが、正直「いち利用者としてはどうしようもない」というのが私の意見です。構図が似てしまうのも、意図的にやったんじゃないなら仕方ないんじゃないかなあと……。

ちょっと強めの言葉で主張するのであれば、
「AI絵師は絵師じゃなくてもAI絵師です。異論は認めない。」といったところでしょうか。

たまに、「お絵描き配信してる絵師の手元の画像を生成AIに投げさせて先に完成形をアップし盗作だと主張する」みたいな人の話が話題になりますが、ああいうのはとっとと成敗されてほしいと思っています。無断転載の究極進化みたいで、悪質すぎる。

2.AIに歌わせる

ここで想定しているのは、Sunoみたいなのではなく、声優の声を学習させたAIに歌わせるいわゆる「AIカバー」というやつです。

声優の方にとって声とは商売道具で、その商売道具を維持するために血のにじむような努力が必要になったりするものなのではないかと思います。

自分が作ったのではない曲を(ボーカロイドではなく)声優の音声データを学習させたAIに歌わせる、などというのはどこにもその人の独自性がないのではないでしょうか。まあ多少選曲のセンスとかはあるかもしれませんが、そんなんを独自性とは呼びたくないですね。

自分の作った楽曲だというならそれはお金を払って仕事として声優さんご本人に歌ってもらうべきであって、勝手に音声データ学習させて歌わせるなんてことはしない方がいいのではないかと考えます。仕事を依頼するのが難しいなら従来のボーカロイド楽曲のような形式をとるか、Sunoで納得いくまで試行錯誤するとかがいいんじゃないでしょうか??シランケド

「他人の声を学習させて生成AIで再現させる」は、純粋に声の持ち主の仕事を横取りしているに過ぎないと思いますし、それこそ音声データの無断転載の悪質版であり、歌わせてる楽曲側の著作権も気になってしまい、個人的にはいい気がしないです。

生成AIによって不幸になる人がいなくなることを祈るばかりです。
以上になります。
お読みいただきありがとうございました。

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