棒と紐で正五角形を書く

 やり方は適当に検索すると沢山見つかるのだけど、取りあえず試して見た。この方法、紀元前3000年には発見されていたらしい。ここから時計の長針の刻み(円の60分割)、五芒星などがつくれれる。ちなみに陰陽師が使って居た方法はテクニカルすぎて難しい。

 面倒なのでGeogebra(URLがなぜか弾かれる)と言うサイトで作図してみた(全然、紐と棒じゃねぇ)

直線を引き、点を2つとる

 直線を引いて(紐を真っ直ぐ伸ばせばそうなるだろう)、そこに点をうつのである。この直線は適当で良いのだが、$${AB}$$は円の半径になる。$${AB = R}$$になるが、この円には度量衡が存在しないので$${R = 1}$$にしておく。

半径ABの円を描く

 中点をBにしてAを通過する円を描く。反対側の交点をCにする。

ACに直交し、Bを通る線を引く

 この部分を書いている説明があまりないのだが、コンパスだけでは直角はかけないので最初に直角を求める(直角が分かるなら分度器つかえ)それには$${中点A}$$、$${半径AC}$$の$${円AC}$$と、$${中点C}$$、$${半径AC}$$の$${円CA}$$を書き、その交点を直線で結べばよい。

BCを二等分しHで直交する線分FGを引く

 $${C}$$を中点とし、半径を$${BC}$$とする$${円CB}$$を描くと$${線分BC}$$が二等分できる。ここが正五角形を書くときの最初のポイントになる。

△IBHに注目

 ここで$${\triangle{IBH}}$$に注目すると、$${IB=1}$$とした場合、$${BH=\dfrac{1}{2}}$$で、$${IH=\sqrt{\dfrac{5}{2}}}$$になる。これはピタゴラスの定理 $${(IB)^2 + (BH)^2 = (IH)^2}$$から求められる。(ここから黄金比が作れるので黄金比から分岐したのだろうか)

中点H、半径IHの円を描く

 $${点H}$$を中心に$${IH=\sqrt{\dfrac{5}{2}}}$$の$${円HI}$$を書く。ここで出来る$${\triangle{IKB}}$$がポイントになる。

$${KH = IH = \sqrt{\dfrac{5}{2}}、 BH = \dfrac{1}{2} より、KB =  \dfrac{\sqrt{5} - 1}{2} }$$ になる。

$${IB = 1, KB = \sqrt{\dfrac{5}{2}}}$$ からピタゴラスの定理より、$${線分 IK =\dfrac{\sqrt{10 - 2 \sqrt{5}}}{2}}$$ が出てくる。ここが一番のポイントになる。

 $${\sin 36^\circ = \dfrac{\sqrt{10 - 2 \sqrt{5}}}{4}}$$なので、  $${IK  = 2 \sin 36^\circ }$$である($${\sin 36^\circ}$$は計算ずみ)

 円に内接する正五角形の一辺は、$${2R sin 36^\circ}$$ になる。

 要するに$${IK}$$は、正五角形の一辺と同じ長さなのである。であれば$${I}$$を中点とした$${半径IK}$$の$${円IK}$$を描けば、$${円BA}$$と交わるポイント$${点L、点M}$$は$${点I}$$を起点とした正五角形の頂点になる。

 証明終わり(雑)

線分LI、線分IMは正五角形の一辺

 $${点L、点M}$$から補助円をひき、$${半径LI}$$を描けば残り2つの頂点が求められる。

正五角形の完成

 $${正五角形ILNOM}$$の完成。補助線も沢山。

 正五角形、一辺の計算。$${\triangle{LBI}}$$は、$${\angle{LBI} = 72^\circ = \dfrac{360^\circ}{5}、BI=LB=1}$$の二等辺三角形である。$${辺LI}$$の長さは、$${LI}$$の中点で区切られた$${長辺1 角度36^\circ}$$の直角三角形2個の底辺を足したものになる。

$${\therefore LI = 2 \sin 36^\circ}$$

2022/06/22 数式を読みやすくに変更

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