気になるところに行ってみた~大人の合宿編~~石花オクシズ合宿~
「大人の合宿」というフレーズが相応しい濃密な時間、石だらけの、石だけじゃない、そんな素敵な時間を過ごせたきっかけは、やはり「気になった」からでした。行ってみるもんだ!で、今回はオクシズ!!
オクシズとは
2016年10月22日~23日 石花オクシズ合宿
オクシズとは?静岡県中山間地域、奥静岡地域を「オクシズ」ということは今回初めて知りました。静岡県は横浜から(都心からも)1時間ほどで気軽に行ける旅行先として私も熱海や伊豆半島には何度も伺っていますが、「オクシズ」とは初耳!静岡県の北部地方を総称して奥静岡すなわち「オクシズ」と呼ぶそうです。
以下、静岡市シティプロモーションHPより抜粋
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「静岡市」は、東京・名古屋からそれぞれ新幹線で約1時間と、アクセスは良好です。また、古くから東海道の宿場町として栄え、大御所徳川家康公の城下町としても有名な、都市のイメージが色濃いまちです。
そんな静岡市ですが、実は市街地の面積は市全体の20%程度で、ここに市の人口の95%の人々が生活しています。市の面積の大半は、豊かな自然が残る山間の地域です。ここでは、ゆったりとした時間の流れの中で、昔ながらの生活が営まれています。
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ということで、これまで私の知る静岡は海っぺりばかりだったので、奥静岡「オクシズ」初参戦。石を愛する人たち、ロックバランシングを愛する石花会の特別合宿です。各地で活動する石花師のひとり、石花久作さん手作りのログハウスにて一泊二日で開催されました。
初日ロックバランシング石積み@安部川
静岡駅でピックアップしてもらって車で安部川沿いを北上。もちろん河原でのロックバランシングが最大の目的。帰省やらで東北の田舎道は慣れているけれど、やっぱりいい。しかも晴天!10月後半というのに半袖でいけるくらい。
道々の茶畑、赤そばの花、目にするものすべてが美しくて、しかもそこに暮らす方が自分の目で案内してくださるこのうえない贅沢。
ほどなく安部川の石花適地に到着。石花を愛する人にとってそれは宝の山。もうそれぞれ勝手にそれぞれの場所で積み始めるんですよ。これが私には合ってる。みんなで行くんだけど、自分の好きなとこで好きなようにやって、でも周りにみんないて、時折「どう?」なんてお互い覗きに行ったりして。ひとりの解放感と同じ目的で繋がった仲間がすぐそこにいる安心感、ていうのかな。そして何より川と山に囲まれて自分が自然の一部になる感じ。目にうつる景色、耳に心地よい川のせせらぎ、そのなかで石に指先の感触を集中させる。
ただそれだけなんだけど。
白髭神社4年に一度の祭事
石を積んでいると時間がたつのを忘れます(笑)
そろそろ行きましょう、とのことでいったん河原から撤収。もちろん積んだ石たちは崩して帰ります。
と、近くの白髭神社で4年に一度の祭事があるとのことでご案内していただきました。参列する地元の方は皆正装。徐に葉っぱを口にくわえはじめたので何事かと思っていたら、神前ではおしゃべりしてはならないとのことから葉っぱをくわえるのだそうです。けどなんだかんだ喋っていましたし、お神輿を担ぐときにはその重さに担ぎ手がフラフラして落っことしそうになりながらも皆葉っぱを口に無言であたふたしていたのを見ると「おいおい、コミュニケーションとらないと危ないじゃん」くらいに思ってしまいましたが。そんな荘厳ながらも地元感がさわやかな神事を見ることができました。白髭神社は全国各地にありますが、静岡にもたくさん存在するようです(翌日にも別の白髭神社に伺いました)。身近にいらっしゃる神様をいつも普通のように守っているんですね。
ランチは築300年古民家レストラン
白髭神社すぐそば、遅めのランチは築300年の古民家をリノベーションしてのイタリアンレストラン。予約なしでは入れない人気ぶりのこちらは景色そのものもメニューのひとつ。
宿泊は手作りログハウス
5年間かけて木の伐採から全て手作りしたというログハウスは予想も妄想もすべて超えていた!みたことありません。
秘密基地ですから。外観で。
採れたてきのこに自生のクレソン、わさび菜。
きのこ好きにはたまらない・・・
たったいま採ってきたシイタケとクレソン。
シェフ、調理中。
ビールにラム、そして特注石花ラベルの焼酎も!
真面目な話しももちろん。今後の石花会に向けての提案や提言など。時間きにせずあれこれ話せるのも合宿ならでは。SNSじゃ伝わらない、リアルな場で同じ時間を共有することでなんとなくわかることってあるな。
何時に寝たのか、それぞれ撃沈していくうち、翌朝・・・
2日目プライベート河原にて
プライベート河原って・・・?!
ここ、ログハウスの庭、まさにプライベート河原なんです。なんて説明すればいいのか困るほど、とにかくベランダでるとここなんです。
で、早朝からお一方、早速積んでまして。そのあと起き出した方がまた積み始めて。で、ついにはこれです。
写真じゃ伝えきれない秘密基地です。
放っておけばいつまでも積んでる人たちですが、そこを促されログハウスを後に。
最後に積んだ石は崩します。そのままにしておきたいのはヤマヤマですが、危険だからです。石を愛で作品が出来上がってエンドルフィン出て写真撮ったら、最後には崩す。作品めがけて石を投げたりして崩す。これもまた石花の楽しみのひとつなんです(笑)
山葵の里、有東木(うとうぎ)「うつろぎ」にて手打ち蕎麦ランチ
水が綺麗だからこその山葵わさびなんですね。こちらもお祭り中。振る舞いのぼたん鍋(イノシシ肉の鍋)をいただいたあと、手打ち蕎麦でランチ。
こんな場所でいただくお蕎麦は絶品。帰りにはお土産にわさび漬けなどもいただきました。ごちそうさまでした!
徳川家康公の城下町、その葵のご紋がわさび(山葵)に似ていることからも、ここ静岡で昔からわさびが珍重され大事に育てられてきた背景があるんですね。
白髭神社の大杉
こちらの白髭神社は10本の大杉に囲まれています。夏には盆踊り、春と秋には神楽が行われているそうです。重要無形民俗文化財。大杉に手を当て、パワーを感じました。
里山の風景。
2日目ロックバランシング「石花」@安部川
初日より少し上流の安部川にてロックバランシングタイム。本当に石の種類が多い。大きさも重量も質感も色も。地質学的に、とかフォッサマグナが、とか確か地学で習った記憶もあいまいですが、こうして実際に見て手に取ってみると今更ながら興味がわいてくるものです。
で、まだまだつたない技術ながらも新たに組石にチャレンジ。複数の石を双方で支えあいながら積んでいるので一見「ずるい」感じに見えますが(子どもに写真を見せた時もそう言われました)、片方を調整してうまくバランスしそうな瞬間にもう片方がくるっと回転してしまう、という何とも悩ましいバランスなんです。
技術的なことよりも何よりもまずロックバランシングの世界観だったり雰囲気だったり癒され感だったり・・・に興味を持って始めたことですが、なんとも奥深い。今回のように大自然を感じる屋外ロックバランシングも、手軽に家でいつでもできる宅積みの石花も、それぞれに単純に楽しい。
そもそも石花会にはアーティスティックな方々が多く、アートに無縁な私は正直気後れしていたのですが、興味が同じ方向に向いている、ただそれだけでなんだか心地良い、そんな時間を過ごせた二日間でした。皆さま、ありがとうございました。
おまけ:旅の締めくくりにスリリングすぎる吊り橋体験!
最後は吊り橋体験。二日間の車での移動中に目に入っていた吊り橋、何か所もあるのですが、「時間があったら行ってみようね」と言われ「是非とも!チャレンジしますよ~」なんて軽く言っていました。こういうの、割りと得意な方かと思っていました(私、体育教員免許持ってます)。
ですが・・・甘く見ていました。
やばかったです。看板には「ひとりずつ渡ってください」。え~、一人分の荷重しかもたないってことね??一人で行くの?しかも向こうまでたどり着いたらまた戻らなきゃならないじゃん??皆さん渡り切るまでの時間、ドキドキでトイレに行きたくなってましたよ(笑)
で、いよいよ私の番。足を踏み出した直後から足が震え・・・それでも橋からの眺めをスマホに収めたくてなんとか撮った写真は以下。ぶれてる(笑)。帰りはもう完全にスマホをチャック付きのポケットにしまい、細いワイヤー手摺りに頼りながらとりあえず無事帰還しました。
ということで、石花オクシズ合宿レポート、とても濃い内容の一部を綴ってみました。また石花ワークショップやイベントなどでお会いできることを楽しみにしています。
静岡市シティプロモーションサイトより「オクシズ」の紹介ページリンクはこちらです!ぜひご覧ください!
http://www.okushizuoka.jp/about/
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