猫日誌25日目

飲むミルクは30cc、体重は400gを超えた。
出っ放しだった爪も収納できるようになった。
目も見え耳も聞こえ、自分の手足を舐めるようになり、
今日初めて後ろ足で耳の後ろをかきかきできるようになった。
しっかり歩けるようになり、ぴょんと飛んだり、あしらってやると、ちょっと遊ぶ真似事もするようになった。

今まではミルクの時だけ泣いたけど、今日は用事もないのに泣いてかごの外へ出せと要求する。

最初の一週間を考えたら、感動的な成長で嬉しい限りです。

が、ここにきて、ミルクを飲まなくなった、いや飲めなくなった。

歯が生えてきたからか、吸う方法を忘れて乳首を噛んでしまい、飲めない。

かといってお皿にいれたものも飲めないし、手のひらからも舐めない。

離乳食も買ってみたが、口の中に入れれば出さないけど、積極的に食べようとはしない。

いつもなら幸せそうにごくごくミルクを飲んでゴロゴロいいながら寝るのに、今夜最後のミルクは、ほ乳瓶を噛んで、飲めないと泣き叫んだ挙句、トイレシーツの上で泣きながら自分でおしっこをして、そして、空腹のまま寝てしまった。

自分の子どもでも、こんなに詳細に観察はしなかった。

たぶん、ギターを教えるようになって、生徒さんを向上させるために、とことん細かい部分まで観察する癖がついてしまったのかもしれない。

あどけない猫の寝姿を見ながら、胸の奥がチリッと痛い。
こうやって育ってしまうのだ。

明らかに、乳児期終了の鐘が鳴っている。



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