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魔法少女のパンツを成人男性が着用できるか検証してみた


昨日、『魔法少女にあこがれて』というアニメのイベントに行ってきた。

魔法少女にあこがれて 公式サイト(https://mahoako-anime.com/news.html)より


一見、可愛らしい女の子が出てくる女児向け魔法少女モノアニメのようだが、よく見ると様子がおかしい。手錠やら鞭やら蝋燭やらボールギャグやら……イベントタイトルも「すごく もりあがったよ」とかなり苦しい訳をあてているが、「SM」はどう考えてもサドとマゾのそれである

そう、このアニメ、なんと言っても紳士的表現の粋を極めた作品であり、その攻めに攻めた表現が話題を呼んで、ついには『勇気爆発 バーンブレイバーン』と2023年度冬アニメの覇権を分け合った稀代の傑作なのである(あくまで個人の見解です)。

さて、そんなアニメのイベントに行ってきたわけだが、僕が事前の情報の中で最も気になっていた点がある。それは、入場特典についてだ。

僕が参加申込した夜公演の入場特典は、公式サイトや予約サイトで「ロコムジカのパンツ型タオルセット」であると紹介されていた。「パンツ型タオル」という、かつて無い日本語に僕は大いに慄いた。しかも、ロコムジカのパンツ、と来た。

ここで知らない人のために少し言及しようと思うが、ロコムジカとは、世界征服を企む悪の組織のメンバーの1人であり、世界征服か成った暁には、その世界でアイドルになるという夢を持った少女である。そっか、アイドルになりたいんだ…… うん、可愛い

可愛いね
『KADOKAWA Anime Cannel』(https://youtu.be/nr6bcRXociQ?si=EkyhgrKfV_3xMxY1)より


アイドルはまず歌えなきゃというわけで、戦いの最中、ロコムジカは相手にその歌を聴かせてくれる(可愛い)。しかしその歌というのが…… なんともイジリにくい程度に、絶妙〜にヘタなのだ(この絶妙なヘタさを完璧に演じた声優の相坂さんの技術には全身全霊をもって敬意を表したい。ライブの歌も上手かったなぁ〜〜)。


ここまででも、ロコムジカが悪の組織の構成員であるにもかかわらず憎めない愛らしいキャラクターであることを分かっていただけたと思うが、稀代の紳士的傑作・まほあこ(『魔法少女にあこがれて』の略称である)は悠々とその先を征くのである。

主人公達との再びの戦闘で、ロコムジカは相棒のルベルブルーメを捕らえられてしまう。そして、ルベルブルーメを人質にされてしまったロコムジカはなんと、主人公に脱衣を命じられてしまうのである(主人公は変身するとサドが覚醒して俄かに女の子虐めを愉しみ出すのだ。なんてアニメだ)。

ルベルブルーメを人質にされてしまっている以上、ロコムジカは従うしかない。恥辱に染まりながらも、やがて彼女は野外で一糸纏わぬ姿になる。主人公はさらに責め立てる。「聞きましたよロコムジカさん。アイドル、目指してらっしゃるんですってねぇ。それならば、どんな状況でも歌えなきゃいけないのではないですかぁ〜〜???」魔法少女モノの主人公とは思えない鬼畜さである。「こっ、このぉおおお〜〜」とロコムジカは屈辱に塗れながらも、やはり従うしかない。意を決したロコムジカは、ついに歌い出した──

歌声が静かな戦場に響く。そして、なんということだろう。めちゃくちゃ上手いのである。そう、彼女は脱いで羞恥を感じると歌が上手くなるのである。この設定によるくだりはアニメではこのシーンでしか描かれなかったが、原作漫画ではアニメ後の展開でも度々描かれており、人気の高さが伺える。かく言う筆者も大好きである。ていうかロコ×ルベが大好きなんだ僕は!百合が百合百合しているのをずっと眺めていたんだ僕はぁあ!!!(突然の慟哭)

上手く歌えてよかったね。
『KADOKAWA Anime Cannel』(https://youtu.be/nr6bcRXociQ?si=EkyhgrKfV_3xMxY1)より


と言うわけで、ロコムジカのパンツは、作中でかくも重要な意味を持ったアイテムなのである。作中に多数登場するあれやこれやのアイテムから入場特典として選ばれるのも大いに納得なのであるが…… ここで気になるのは「パンツ型タオル」とは果たしてどの程度パンツなのか? という点だ。イベント終演後の帰り道でもしポリスメンに職質されるようなことがあれば、そのパンツ具合によっては僕の人生がトランスマジア(注 : 作中での少女達の変身の合言葉である。ここでは僕の人生が終わるの意を表す)しかねない。ちなみに僕は普段は地方公務員として、地元の市役所で働いている。女児パンツ所持で市民からの信頼を地に墜としたうえで無職へのトランスマジアはなるべくごめん被りたいところである。

なんだか御託が長くなってしまった。まぁ、要はそのパンツ型タオルというのが、これである。

羞恥に染まるロコムジカ氏の缶バッジ付きである。


思いのほかパンツである。僕は全身が粟立つのを感じた。これはパンツだろ。

大いに慄きつつも、僕はイベント開催の地・幕張からポリスメンの目を何とかかいくぐって無事帰還することに成功した。アパートの部屋で、改めて虚心坦懐にロコムジカちゃんのパンツと相対する。パンツ。パンツ。パンツである。パンツとは一体───

時計の針はゆうに25:00を回っていた。しかし、僕は気付けば、ピッチリとした服に装備変更していた。

まさか、やるのか……⁉︎



試すしかあるまい。人類の発展、文明とは、試行の積み重ねである。エジプトでもインダスでもメソポタミアでも黄河でも、その黎明期にはきっと同じような営みが行われていたに違いない。

と言うわけで、まずは頭である。うーん。思いのほか、小さい。かぶれない。何だが、横須賀あたりでカレーを作ってそうな様相である。

海軍?
ローマ法王?


かぶるのを諦めた僕は、ついに本丸の用途を試すべく踏み出した。足を通す。踵がつっかかるが、何とか片足を通すのに成功する。これはもしや、という一縷の希望の光が僕の脳裏をよぎる。アイドルになるためにロコムジカちゃんが脱ぎ捨てた殻を、僕が身にまとう。これこそが、人類が目指すべき究極のSDGsではなかろうか。やがて僕はもう片方の足を上げ、おもむろに通しにかかった──





激闘の末、結果は、以下である。

履けなかった。


惨敗である。
まぁ頭に被ることすらままならなかったのであるから、当然と言えば当然であった。僕はふと時計を見た。26:30。25歳独身1人暮らし、片足に女児のパンツを通したまま屹立している。それは、まだかつて誰も見たことがないほどの地獄であった。



まぁ何はともあれ、イベントは大いに盛り上がっていて楽しかったし、2期の制作も発表されてコンテンツとしての未来も明るいし、グッズもたくさん買えたしで、楽しい週末のひとときであった。もし当パンツを履けた、被れた、もしくは良い利用法を思いついたと言う方は、ぜひコメントでご教示願います。



それでは、引き続き良い休日を。

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