ひろしパパ、行政の力を借りる

パパの記憶がなくなっていると気づいた2018年8月。

2020年に入り、2度の行方不明事件。珍事件が満載のパパ♪
1月は自力で帰宅したものの、6月はパトカーで保護された。警察官には「行政の力を借りた方がいい。明日にでも!」と助言されたが「私、困ってないもん」と心の中でつぶやく。

折に触れ、地域包括支援センターに相談していた。そこは介護や病気や困っていることを相談できる場所。今は2025年問題もあり、行政は認知症に力を入れている。

6月に入ってウォーキング好きのパパが横になって寝てばかりいる。

「ちょっと休憩」とベッドやソファーや床にゴロンと寝ている姿を見ていて「このまま、ほおっておいていいのか?パパの元気な姿がない」と思い直して、地域包括支援センターへ報告に行く。

窓口となった担当者から「主治医の意見書があれば介護保険を使えます。まずは受診して、書いてもらえるようなら申請してみましょう」と言われる。私自身、関節リウマチをかかえて障害者手帳5級。今の暑い時期は身体も楽で動くが、冷えてくると関節が痛み家事が難しい。パパが頼りの私でもある。

主治医に報告した所、「2度の行方不明は立派に徘徊です」とお墨付きをもらう。「まぁ、夫婦仲がいいので何よりですね」とも言われる。

そして今日、地域包括支援センターの方が自宅訪問。パパにいくつか質問し、記憶を確かめる。担当者は「お元気ですね」と語りかけると、パパは「頭以外は元気です!」と笑いを誘う。パパは長く接客やボランティア活動してきたので『この人は積極的に動きたい人』と見えたよう。「ディサービスのお客様というよりもスタッフに近い形で、やりがいを見つけていけたらいいですね」と受入れ先を探してくださる事になった。担当者と別れ際、「がんばりますので宜しくお願いします!」と元気なパパ。

今日、申請して1ヶ月ほどで担当者が調査にくるという。

午後、私がお昼寝して起きたのが16時。パパはウォーキングに出かけたのか見当たらない。携帯も出ず。19時に電話が入り「今、歩いている」と。近くのお店に駆け込んでもらい、電話口の私が事情を伝えると「車で送っていきます」と事なきを得た。

今までも、そして、これからも冒険するだろうから書き残していきたい。