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Dead Cellsに「お願い助けてボタン」をつけてみよう

概要

Dead Cellsのスキルは様々な性能を持っている。それを「有利な状況をさらに有利にするスキル」「不利な状況から救ってくれるスキル」「両方の性質を持つスキル」という3つの視点から分析していく。

そして、2番目の「不利な状況から救ってくれるスキル」の重要性と定義について述べる。
これが「お願い助けてボタン」だ。このボタンに指を掛けておいて、困ったときにすぐ押すだけで多くの場合窮地から脱出できる。

残念ながらこのゲームには月下の夜想曲でいう「おやじのいこう」は無いので、最強万能というわけにはいかない。しかしゲームを進めるのに大きな助けとなる。

具体的なスキルは、赤(暴虐)なら「裂傷のオーラ」、紫(戦術)なら「拒絶の波動」、緑(生存)なら「巨人の笛」。
カスタムで絞ってもいいし、見かけたら優先的にピックするでもいい。逆にプレイヤーがもっと上達すればいつかは必要なくなるので、必須というわけでもない。

A:有利な状況をさらに有利にするスキル

プレイヤーが先に敵の位置や体勢を把握できていて、敵はまだ攻撃行動に移っていない。これはプレイヤーにとって有利な状況。

エリートが確定で出現する、マップで赤く表示される部屋を想定するとわかりやすいかもしれない。
周りの掃除は終わっていて、直ちに排除しなければいけない脅威は迫っていない。現時点ではプレイヤーが有利。そこからさらに有利を広げるためにスキルを使用する。

グレネードを投げ込んでから攻撃を開始してもいいし、タレットを先に展開してもいい。
腐食の力、フラスコ瓶のように自己強化を行うスキルもこの分類に入る。

B:不利な状況から救ってくれるスキル

プレイヤーの準備が整う前、あるいは何かしている最中に敵が攻撃行動に入り、こちらに向かってきてしまっている。これはプレイヤーにとって不利な状況。

夢中になって敵を斬りつけていたら小型飛行タイプが複数飛んできた、階下に飛び降りたら予想外の位置に敵がいた、入り組んだ場所で複数の敵に追われている、などの直ちに排除しなければいけない脅威が迫っている状況。この窮地から脱出するためにスキルを使用する。

こちらもグレネードを投げてもいいし、タレットを展開してもいい。状況によっては確実性に欠ける対処になってしまうこともあるが。詳しくは後述。

C:両方の性質を持つスキル

汎用性の高いスキルは両方の性質を持つことがある。例えばクラスターグレネードは広範囲に小型の爆弾をばら撒くスキルで、予め敵が多くいる場所に投げ込んでもいいし、窮地に追い込まれたときに投げてもいい。

広い意味では全てのスキルがCに該当する、という捉えかたもできるかもしれない。
しかしスキルを発動してから盤面に影響を及ぼすまでの即効性と範囲、クールタイムなどの観点からA、Bどちらかの性質が強く出るスキルが多い。

「とりあえず押しときゃなんとかなる」が重要

このゲームは高難易度になると結構な頻度で窮地に陥る。次から次へと敵は出てくるし、配置はいやらしいし、BC5に至っては時間制限まである。

そこで重要になってくるのが「B:不利な状況から救ってくれるスキル」。いくつか必要な条件がある。

まずは当たり判定の発生が早い、という条件。押したはいいが判定が出るまで遅い、というのでは間に合わない。
次に、自機を中心にした全方向に当たり判定が展開される、または自動で危険な敵に照準を合わせてくれる、という条件。押したはいいが当たりません、というのも確実性に欠けてしまう。
最後にクールタイムが短い、という条件。肝心なときに押せない、という状況が多発してしまうと使い勝手が悪い。

とにかくピンチのときに「とりあえず押しときゃなんとかなる」という懐の深さ、都合の良さを備えていないと「お願い助けてボタン」は成立しない。

裂傷のオーラ

赤(暴虐)/紫(戦術)のスキル。クールタイム12秒。
自機を中心にした全方向に小型のナイフを展開し、ダメージを与えるスキル。赤のお願い助けてボタン。

咄嗟に小型も掃除できるし、中型もヒットするとガタガタして行動を阻害できる。ナイフダンスも似たような性能だが、飛んでいってしまうので少し使いにくい。
自機の周りにしばらく留まる、というのがポイントで、迫る脅威をより安定して排除できる。
また、事前に展開しておくことで有利を広げるスキルとしても使える。

赤(暴虐)でビルドを組んだとき、尖った構成になってしまっても裂傷のオーラを加えるだけでぐっと安定感が増す。さながら名脇役といったスキル。

他のスキルに比べて火力が少し物足りない、クールタイムが若干長い、という欠点はあるがそれでも強いスキル。

拒絶の波動

紫(戦術)のスキル。クールタイム5秒。
敵の全ての攻撃を跳ね返す。自機を中心とした全方向に判定が発生する。紫のお願い助けてボタンであり、最も「とりあえず押しときゃなんとかなる」という言葉が似合うスキル。

駆け寄る敵だろうが敵の投射物だろうが、なんでもかんでも当たれば跳ね返る。おまけに跳ね返った敵が壁にぶつかるとダメージが発生。
発生早い、判定強い、クールタイム短い、と破格の性能を持っている。
このゲームはタレットが強いが、それと肩を並べる最強格のスキル。

紫でしかスケールしないのが少し使いにくいところではあるが、他の2色でも充分採用できるだけのスペックを持っている。

ハードコアゲーマーの知人が、最初に「波動拳みたいなやつ強いよ」と教えてくれたスキルでもある。
知人は2022年6月のアップデート以前からDead Cellsをプレイしていて、BC5をローグライクでクリアしている。シードを固定して全部覚えていったらしい。

このゲームの落下ダメージが高い点に着目して、ワープする敵を端に誘導して、拒絶の波動で崖から落とすという戦術も教えてくれた。天才か。
落下ダメージはスキルのダメージと関係ないのでスケールも気にしないでいい。
「スクロールで威力上がんないけど関係ないし。強いから持っていく」というのは流石ハードコアゲーマー、といった柔軟な発想。

巨人の笛

緑(生存)のスキル。クールタイムは20秒。
巨人が最も危険と見なした敵に攻撃を加える。画面外から巨人の手が生えてきて、強烈なアッパーを放つ愉快なスキル。単発最強火力。レベルEのゴールデンハンマーを想起させる。
他の2色と少し性質は異なるが、緑のお願い助けてボタンとして運用可能。

判定の発生はそこまで早くない。全方向に判定が発生するわけでもなく、クールタイムも長い。
その代わりに威力が高く、自動で危険な敵に照準を合わせてくれる。日本語wikiに詳しい優先順位が記載されている。
特筆すべきは「プロテクターを優先して殴ってくれる」ことと、「画面内に映っていればいい」こと。

ダメージが入るのは1体だけだが、近くの敵を巻き込んでノックアップする。その間に体勢を立て直すことも可能。
小回りは効かないが、ほぼ確実に強敵を1体葬るという点が他のスキルにはない魅力。
笛を鳴らすと使役している巨人が敵を殴って排除する、というギミックのフレーバーもいい。お願い助けて感を醸成している。もちろんしっかりと実用性もある。気に入っているので見出し画像。

巨人は賢いようで実はそうでもないので、思った通りの挙動にならないこともあるのが欠点。たまに「あああ!そっちじゃねえ!」となる。
そして緑にしっかり振らないと威力が出ないので、実質他の2色では運用できない、という欠点もある。

ボムやメガクラッシュのような使用感

シューティングゲームにおけるボム、ベルトスクロールアクションにおけるメガクラッシュのような使用感を、Dead Cellsの世界で再現することを目指した。

3つともゲームの深みへと歩みを進めていくときに、足掛かりになるようなスキル。構成に悩んだらとりあえず入れておくと安定するはず。

また、癖があるもののお気に入り、という武器を組み込んだビルドの補助としても使える。どちらかというと筆者はこの使いかたが多い。

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