Souvenir

仙台のお土産のことをつらつら考えていた。
お土産といってもずんだではなく、蘭鋳レボで見た「死ぬまでに一つでも多く楽しいことをやって、最高の人生だったと言って死のうな!」というMCのこと。
レポする人によって「楽しい」が「頭おかしい」だったり「狂った」だったりするし、「死のう」も「しんでいこう」だったり「おっちんでください」だったりする。
受け取り方も「泣く」だったり、「噛んだから笑いが止まらなかった」だったり。そこは主観が入るから仕方ないし、だからライブはその場に行かないと意味がない、とも思う。

でも言いたいことは伝わってくる。

死ぬまでに経験する楽しいことは彼方にいる人へのお土産。

親友を亡くして毎日泣き暮らしていた私に、今は友達となっているふぉろわさんの何人かが、そう言葉をかけてくれた。
同じように喪失の体験があるふぉろわさんたちだった。
その時は悲しみを消化できずにいたので、言われていることもよく飲み込めなかった。数年後か数十年後かわからないそんな先より、今すぐ近くに、同じ場所にいって語り合う方がいいんじゃないかと思ったりした。
でも時間が経つにつれ、その言葉の意味が理解できるようになった。

彼女の私宛の遺言は「これからもずっとむっくさんとご縁がありますように」だった。
好きなバンドはそれぞれ違ったけど、バンドを愛する気持ちはお互い同じだった。や、彼女の方がずっと強く、命をかけて愛を注いでいた。そして楽しんでいた。その生が光り輝いたのは、彼女が愛するバンドのおかげだった。
だから私は今、彼女の耳と目になって、彼女が愛するバンドのライブに足を運ぶ。

そしてムックにもあれから6年、全く熱量が落ちることなく通い続けている。

ラジオでメールが採用されたと言っては喜び合い。ミーグリで目の前で手紙を読んでくれたと言っては泣いて感動し合い。ライブ最高!と言ってはしゃいでいた日々。
何も変わらない。私は相も変わらずムックのことばかり喋っている。サイン貰えたよ!オンラインでお話しできたよ!変なあだ名つけられたよ!髪の毛わっしゃわしゃにされたよ!
新譜は出るたびお母さんに送ってるから一緒に聴いてるよね?ソロの曲はびっくりするほど美エモで優しくてバラエティに富んでいるし、バンドの新曲はついに「愛の唄」なんてタイトルなんだよ!

深夜テンションでうっかり長話したけど、今日は平日、明日もまだ平日だね笑

まだまだたくさんお土産用意していくからね。

あのMC、私もどこかの会場で聞けるかなあ。やっぱりニュアンスが大事だから直接聞きたいな。
祈っててね!



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