私の好きな北海道の風景 エスコンフィールドHOKKAIDO(北広島市) 2024
私は野球観戦は趣味ではない。家族が好きだったのでつきあってテレビで見ていたことあるが、長じてからはまず見ることはなかった。いまは著名な選手の名前を知っている程度であり、およそ一生のうち、野球場に出向くことはなかろうと思っていた。ところが幸いなことに、知人から、最近北広島市にできたエスコンフィールドでのチケットが手に入ったので一緒に行きませんかというお誘いを受けたのである。しかも、それも「ダイヤモンドクラブシート」という、超VIP席だというのだ ! これは興味があろうとなかろうと絶対に行くべきだ。というわけで、私の初の野球場でのプロ野球観戦は超豪華版となった。観戦2時間半も前に球場について入場するのだが、もうワクワクである。
入場していくと特別のガラス張りの区画があり、コンシェルジュのような人たちが迎えてくれて入っていく。もう別世界である。まずは自分の席の確認をする。今回の席は、このシートの一角の中でもさらに中央で、審判の真後ろという、テレビ中継と同じアングルから観戦できる夢のような位置だった。しかも私と知人は列の端っこで通路のすぐ横なので、飲み物を取りに出ていくのにすこぶる便利なのだ。垂涎の、ということばがあるが、これは大変な経験かも。
席を確認したら、まずは食事である。このシートの客は、地下に降りていったところにある特設会場でオール・インクルーシブ、すなわち飲み放題、食べ放題の食事の提供がある。40分間制限ということだが、デザートなどはテイクアウトもできるようになっていて席で食べることもできる。食いしん坊の私は、正直のところ、観戦よりもこちらにとても期待していた。空港の高級ラウンジで提供される食事のようなイメージである。
さて、いよいよプレイボール。
お腹いっぱい食べたので寝てしまうのではないかと思ったが、思わず手に汗をにぎるシーンもあり、まったく退屈せずに楽しめた。ホームランも出たし、点を入れられて逆転の危機もあり、長時間でも飽きることはなかった。隣のご夫婦がミニのこん棒のようなカラフルなグッズを叩いて応援しており、応援チームが点をあげたりしたら知らない観客同士でも叩き合って交流するらしいのだが、私と知人は全く心得がない素人であることがわかったらしく、応じられずに申し訳なかった。かわりに前の席のおじさまと交流されておりましたが(笑)。
見事にファイターズが勝利し、早く帰りたかったのだがお立ち台でのインタビューが結構長い。一方負けチームの応援団はそそくさと帰っていく。興奮の余韻さめやらないまま、バスに乗って近くの駅まで行くのだが、長蛇の列でいっこうに進まない。これはなんとかした方がよいのではなかろうか。
思いもかけず、エスコンフィールドを訪ねることができ、野球を初観戦することができた。今後も行くかといえば、逆にこれだけの豪華な体験をしてしまうともう、半端な席では観られなくなってしまったと思う。今度来ることがあれば、サウナにでも入るか、クラフトビールのレストランに来ようかな。それも楽しそうである。