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拍手喝采、きっと聞こえる大歓声 ヴィクトリアマイル2021

強い馬を見るとため息が出ます。
これは敵わないわ…。
拍手喝采で勝利を祝うしかありません。
例年なら大観衆の大歓声がこだましたでしょう。
ですが、今は拍手を贈ることしかできません。
熱狂と歓声が戻ってくるのはいつのことでしょう。

このメンバーなら、牡馬の一線級相手にしてきて、牝馬限定戦に戻ってどうかって、それは、楽勝でしょうと答えるか、波乱もありえるでしょうとなるか。
その答えがあるレースかもしれません。

牝馬限定戦なら負けられない…か?

グランアレグリア (父ディープインパクト
大本命。2020年の安田記念、スプリンターズステークス、マイルチャンピオンシップを制して最優秀短距離馬の称号を得ました。2021年は大阪杯に挑みましたが、重馬場に泣き、4着。
府中マイルは昨年、安田記念でアーモンドアイを負かしたのが鮮烈でしたね。マイルCS、桜花賞とマイルG1を軒並み勝っていますから、ここでは負けられません。最終オッズも単勝1.3倍という圧倒的人気がそれを物語ったいます。

レシステンシア (父ダイワメジャー
生まれた時代が悪かったのかもしれません。阪神JFを制して、クラシックは順風満帆かと思いきや、デアリングタクトという強敵が出現し、桜花賞を2着惜敗、マイル路線にうつってもNHKマイルカップでラウダシオンに2着惜敗。秋のマイルCSではグランアレグリアにこてんぱんにされ、鬼のいない阪神カップでは2馬身差の圧勝。2021年春の高松宮記念ではダノンスマッシュの2着…。今度こそ、せめて牝馬限定戦くらい勝ち切りたい短距離の強豪は鞍上に武豊騎手を迎え、不気味な18番枠として2番人気に支持されました。

テルツェット (父ディープインパクト
条件戦を3連勝して迎えたニュージーランドトロフィーを差し切り勝ちして、重賞ウイナーに仲間入り。マイル戦は4戦4勝、連勝の勢いを持ち込んで一気にG1となるでしょうか。ラヴズオンリーユーの姪でもあります。

デゼル (父ディープインパクト
3歳クラシックではいまひとつでしたが、4歳になってから3勝クラスの初音Sを上がり最速で勝ち切ると、阪神牝馬S(G2)でマジックキャッスル相手にクビ差勝ちを見せ、ヴィクトリアマイルへの切符をつかみました。
ディープの子らしい切れ味で同じディープ産駒たちに差をつけたいところです。

マジックキャッスル (父ディープインパクト
3歳は2着が多く、重賞でもファンタジーS、クイーンC、秋華賞と速い上がりで追い込んで届かずのような競馬が続きました。前走、阪神牝馬Sでもやはり追い込んで届かずの2着。今回は前に行く馬が多いですから、展開を味方につけたいところです。

サウンドキアラ (父ディープインパクト
2020年春は年初の京都金杯から活躍し、京都牝馬S、阪神牝馬S、重賞を3勝して、ヴィクトリアマイル2着でした。ですが、秋から振るわず二けた着順が続いています。去年の今頃の好調時期を取り戻せるかが勝負です。

お気づきですか。有力馬のほとんどがディープインパクトの子であることに。なんと18頭中、10頭がディープの子です。もはやディープの子の運動会ですが、展開は激しくなりそうです。
イベリス(父ロードカナロア)、クリスティ(父キズナ)、スマイルカナ(父ディープインパクト)、ディアンドル(父ルーラーシップ)の4頭が先行するものと思われ、高速馬場の影響もあり、速い時計が出るのでは…と予想されました。

レース回顧

雨がパラパラと舞い散る府中の東京競馬場。
馬場が悪化するほどでもなく、良馬場でレースを迎える事ができました。

ゲートは問題なく入り、スタートは一斉に切られ、横一線。のはずが、一頭ダッシュがつきません。16リアアメリア。⑨テルツェットが引いて下げます。
先頭争いは外から⑰スマイルカナ、内から③クリスティ、④イベリス。
人気の⑱レシステンシアも3番手につけます。
⑭ディアンドル、②シゲルピンクダイヤ、⑫サウンドキアラ、⑦マルターズディオサ、インコースに①マジックキャッスル、そのすぐ横に ⑥グランアレグリアです。グランアレグリアは隊列の中間地点に控えました。
そしてグランアレグリアから後ろは⑤デゼル、⑧ランブリングアレー、⑬プールヴィルが3頭横並びになります。その2馬身後ろに⑪ダノンファンタジー、⑨テルツェット、⑮アフランシールと並んで、⑯リアアメリア、⑩レッドベルディエスが最後方。

前半の600mは34秒3と馬群が固まっている割にペースは流れています。

3コーナーから4コーナーへ。

先頭はクリスティが逃げています。続くのはスマイルカナ、そしてレシステンシア。

直線に入って、レシステンシアが余裕の手応えで前にいるスマイルカナとクリスティをつかまえにいきます。
坂を上がりながら、インからするするとマジックキャッスルがいい手応えです。
レシステンシアの外から、ディアンドルとシゲルピンクダイヤが追撃態勢です。
残り400mを切って、グランアレグリアは外に持ち出しているものの、持ったままの状態で馬群の中間です。

残り300m、坂を上がるころからグランアレグリアのギアが加速します。
ディアンドル、シゲルピンクダイヤ、マジックキャッスルを横目に交わして、さらに、あっという間にレシステンシアを抜いて単独先頭に立ち、さらに加速していきます。

この相手では負けられない。
まるでそう言うかのように、当たり前のように4馬身差をつけてゴールイン。
2着には外から追い込んできたランブリングアレー。最後、上位勢をかわして穴をあけました。3着は僅差でマジックキャッスル。

総括

グランアレグリアは当たり前のように圧勝してしまいました。
ええ、わかっていました。強いのは。
でも、信じきれなくて。そんな馬鹿げた考えを払しょくさせる圧倒的な強さでした。上がりは32秒6。もちろん最速。2番目がダノンファンタジーの33秒0ですから、圧倒的なことがわかります。
残り300mでしか勝負していないかのような走りでした。

2着ランブリングアレーも速い上がりで追い込んで2着。2着から7着まですべてクビ差なのでこのあたりは拮抗していたのでしょう。うまく乗った吉田隼人騎手が見事でした。

グランアレグリアは安田記念に行くのでしょうか。
牡馬一線級との再戦、待ち遠しいですね!

それでは今回もありがとうございました!またお会いしましょう!

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