無敗馬は負けるまで買え 2021皐月賞
無敗で大きなタイトルを獲るのがトレンドなのでしょうか。
下馬評では混戦とされた皐月賞、今年も無敗の馬が突き抜けました。
鞍上は弱冠22歳。今、もっとも乗れている若手です。
混戦のはず、だった…
皐月賞はクラシック3冠レースの最初の一つ目です。
舞台は中山競馬場2000m。
ここまで辿り着くには重賞を勝つなどの成績を残して賞金を積むか、トライアルレースで権利をとらなければいけません。
2歳暮れ、朝日杯FSを勝ったのはグレナディアガーズ。この馬はマイル路線に向かいました。一方、2着ステラヴェローチェは共同通信杯5着を挟み、皐月賞に。3着レッドベルオーブはぶっつけで挑みます。
2歳中距離G1ホープフルステークスを勝ったのは、ダノンザキッド。
しかし、ディープ記念弥生賞でタイトルホルダーの3着に敗れます。
年明け、京成杯を勝ったのはグラティアス。こちらもぶっつけ本番。
混迷深くなってきました。
2月の東京開催、共同通信杯を勝ったのは2戦2勝のエフフォーリア。
2着ヴィクティファルス以下を2馬身半ちぎり、急にスポットライトがあたります。そのヴィクティファルスは次走スプリングステークスを勝ち、3着シャフリヤールは毎日杯を勝ち、エフフォーリアの価値が高まります。
皐月賞の軸は、2歳中距離王者ダノンザキッドか、3戦3勝共同通信杯勝ちで負かした馬も活躍してるエフフォーリアか。
この二頭に人気が集中することになりました。
とはいえ、注目馬はまだいます。重賞未勝利なれど、若葉ステークスで3馬身差つけたアドマイヤハダル。きさらぎ賞1着ラーゴム、2着ヨーホーレイクも侮れません。
人気は割れますが、最終的にはダノンザキッドが一番人気、わずかな差でエフフォーリアが二番人気、アドマイヤハダルと続くことになりました。
4コーナーからの抜群の手応え! ~レース回顧
レース前日夜に降った雨の影響で馬場は道悪。しかし.当日は快晴、時間が経つにつれて湿った馬場が乾いていきます。どこまで回復するかもレースを占う上で重要なファクターです。
そして発走時刻間際、馬場は稍重発表。
さすがに良にはなりませんでしたが、9Rあたりですでに稍重の芝のレースがおこなわれ、芝の良いところを選んで走るようなコースどりが見受けられました。鞍上の手綱さばきが問われるレースかもしれません。
注目のスタートに緊張が走ります。
スタートダッシュを決めたのは⑬タイトルホルダー。逆に遅れてしまったのはそれより外の3頭、⑭アサマノイタズラ、⑮グラティアス、⑯レッドベルオーブです。
各馬1コーナーに向かうまでの最初の先頭争いは好スタートを決めた⑬タイトルホルダーがハナを主張しますが、内から⑫ワールドリバイバル、⑧ダノンザキッド、⑦エフフォーリアと続きます。外から脚を使っていって⑭アサマノイタズラが上がっていき、出遅れを取り戻そうとします。
16頭が一団になって1コーナーのカーブをまわります。
先頭は⑫ワールドリバイバル。1馬身離れて⑬タイトルホルダー、その後ろに人気の⑧ダノンザキッドが外、⑦エフフォーリアが内に並走します。
差がなく、⑭アサマノイタズラ、⑯レッドベルオーブ、①アドマイヤハダル。⑨ラーゴムが馬群の間をじわりとあがっていきます。
①アドマイヤハダルの後ろに⑮グラティアス、直後に⑤ヴィクティファルス、③ステラヴェローチェ、⑩シュヴァリエローズです。さらには⑥ヨーホーレイク、②ルーパステソーロ、⑪ディープモンスター。最後方は④イルーシヴパンサーです。
1000m通過は1分0秒3。急速に乾いた馬場としてどうでしょうか。
馬群はかたまりですが、ある程度流れたペースのようにも感じられます。
さて、3コーナーでレースに大きく動きがあります。
二番手追走のタイトルホルダーが早くも先頭のワールドリバイバルをつかまえにいきます。直後にレッドベルオーブ、そして青い帽子の人気二頭、ダノンザキッドとエフフォーリアです。隣にはラーゴムも手応えよさそうです。
勝負の4コーナー。
失速していく最内のワールドリバイバルをすっとかわして、加速していくのが、エフフォーリアです。馬場の悪いインコースもいとわず、先頭に立って抜け出そうとするタイトルホルダーを瞬時に抜き去っていきます。
エフフォーリアの加速は止まりません。
タイトルホルダーもがんばってついていこうとしますが、エフフォーリアの脚色にかないません。残り200mを切って差は3馬身。
内からステラヴェローチェも突っ込んできますが、タイトルホルダーに追いつくのが精いっぱい。外からアドマイヤハダルも差し脚をみせますが、接戦の2着争いに加わってくるのみ。ダノンザキッドは伸びてきません!
エフフォーリアは圧巻の3馬身差でゴールイン。
雨の影響はどこまであったのか、そんなことは微塵も感じさせないエフフォーリアの力強い走りでした。
2着は先行したタイトルホルダーが残り、3着争いは内のステラヴェローチェでした。
今年も無敗馬、そして22歳若武者の戴冠
結果からしたら、エフフォーリアの強い競馬が印象に残る皐月賞となりました。鞍上は22歳、横山武史騎手。昨年この時期のフローラステークスで初重賞制覇で喜んでいたのが懐かしいくらいですが、あれから重賞4勝。ついにG1、それもクラシックレース第一冠皐月賞を制してしまいました。
今年も関東のリーディング争いに加わって、若手のトップを走ってもらいたいところです。
先週のソダシも無敗、今回のエフフォーリアも無敗。
今年もクラシックレースには無敗馬が沸かせそうです。
連勝中の馬は負けるまで買い続けろ、という格言を聞いたことがあります。
勢いに乗っているのは馬と騎手、今後も目が離せません!
まさに無敗馬は負けるまで追い続けろ、ですね。
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