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能登半島地震のメカニズム『新潟市全体は、もっと強い揺れで全部が液状化する』…日本海側の砂はなぜ?砂中で保存された弥生人の脳

 地震の度に起きるのが、この『液状化現象』。今回の能登半島地震でも能登半島や新潟などの日本海沿岸で起きている。
 もちろん、この液状化現象は『砂と水』によって生じるものであり、地震などの振動によって、地表付近の含水状態の砂質土が、固体から液体の性質に変化することにより起きている。
 すでに先のnoteで述べた通り、日本海沿岸には『砂丘地帯』が非常に多いのが特徴である。
 この『砂丘地帯』は含水率が高く、現在は宅地造成や農業用土地のために表土によって埋め立てられて表面上は容易には分からない。
 ここで、もう一つ、まったく別の観点からこの含水率が高く、砂で覆われた地域には、保存状態の良い『古代遺跡』が多く存在する。
 また『ラグーン』と呼ばれる砂州やにより外海から隔てられた水深の浅い水域も多く存在する。
 下は、青谷上寺地遺跡のあたりのラグーンの様子をCGで再現したもでのす(鳥取県Web siteより)。弥生時代後期(今から1,800年前)の遺跡周辺の景観を復元しています。

青谷上寺地遺跡ラグーン

 実は、この遺跡は、2世紀頃に埋まった溝から、約5300点(109体分)の人骨が出土しました。人骨はバラバラに散乱しており、鋭利な刃物による傷痕が残っているものもありました。
 出土した人骨のDNA分析によれば、分析結果が得られた32体の人骨のミトコンドリアDNAに29系統のグループがあることが分かりました。発掘された人骨からは頭骸骨の中に脳が残されていました。

脳が残っていた頭蓋骨

その脳は、下の写真のようにほぼ損傷や腐敗の無い状態です。

頭骸骨内に残っていた脳

 通常の砂中に埋まっていたとすると、腐敗菌やバクテリヤによって、このようないい状態で保存されることは考えられません。
 これはやはり、日本海がどのようにして生まれたか?という問題と切り離せません。
 詳しくは、拙著「千年後に迫り来る 大洪水」を参照ください。

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