電氣

 パソコンが治ったのが嬉しくて、意味もないのにここに書いちゃう。もともと意味のあることなんて、ひとつも書いちゃいないんだけど。

 私生活のこと。
 ドラマ、今季は観るのが割とあるね。三つある。
 ひとつは綾瀬はるか主演のやつ。三十歳の処女が主人公の話なんだけどさ、恋ってただ無条件に甘いだけのものじゃないってことがよくわかって、むず痒くって、素敵なお話。あとぼくは玉木宏が超好きだからそれでこのドラマの評価が割り増しされてるのもある。あの、若い俳優、あの人は、演技が素っ気ない感じがするのが、逆に身近に感じられる。綾瀬はるかは云うまでもなく可愛い。
 もうひとつは「ごめんね青春!」ってやつ。クドカンのやつ。これ、いちばん好きかもしれない。クドカンと波長が合うんだろうか。11人もいる、って神木竜之介君が主役だったやつ、あれもクドカンだったよね確か。好きだなあ。設定から配役から細かい演出から、どこをとっても好きだなあ。これは誰にでもおすすめできる作品だ。ってなんか回し者みたいなこと書いちゃう。ちなみに青春感がやばい。ちょっと胸が苦しい。
 ラストはMOZU。一期から観てるしね。渋い。渋いの好きなんだよね。毎週映画並の迫力を寄越してくれる。これ観てると無性に煙草を吸いたくなる。
 この三連休で、十回近く煙草を吸いたい衝動に駆られた。そのたびぼくは吸わないという約束を思い出しては深呼吸をした。やめてから今日まで、そこまで吸いたい欲求が表れたのは、お酒の席くらいだったのに。波があるって本当なのかな。でも一度吸ったら、また始めちゃうんじゃないか、って、そんなこと心配してるんじゃなくて、一度だって約束をやぶるのが許せないんだよね。加えてお酒も控えてたけど、今日は数週間ぶりにひとりの晩酌をしてしまった。電気ブラン買っちゃったからしょうがないじゃないか…。煙草吸いたいと思ったら、氷砂糖をひとつ齧る。往々にして喫煙欲求ってのは、糖分を摂取したい欲求に似ていて、どちらかに秤を傾ければしばらくは凪いでしまうものだ。しかしながら氷砂糖にしても、一度食べたからってもうこりごりってんじゃなくて、次から次へとまた食べたい欲求が出てきちゃうから、始めから食べないに越したことはないね。慾望には限りがない。限りない欲望って、井上陽水の曲が昔あったようにね。
 苦しむだけで誠意を証明出来るなら、安いものさ。ねえ。

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