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Mist
2015年5月10日 17:34
私の心の中にはいつでも夏がある。取り出して触れることは出来ないけれど、ガラス壜の中の船のように、眺めていることは出来る。と、大滝詠一をかけながら昼食の買い出しに向う車内で思う。窓を開けていないととても我慢出来ないほどに日照りに蒸し焼きにされそうな白昼だった。初夏はいつでも爽やかな気がするけれど、それは単なる私達の願望なのだ。本当の夏は、ふっと、見え隠れする雲間の太陽のように、私達を灼き焦がしにか