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相続土地国庫帰属制度で土地を手放したい話 その4

 フレンチトースト
冷凍しておくやり方便利です

 ヒレカツ弁当食べた割には翌朝100g増ですみました。怒りと驚きで消費したのかもしれません。
 上の写真は自作のフレンチトーストです。ミントの葉と粉砂糖でもあれば恰好がつくのですがそれどころではないです。
 金曜日在宅勤務の朝、冷凍しておいたこのフレンチトーストを焼いて食べました。卵液、牛乳、砂糖を入れた保存袋に四つ切りにした厚めの食パンを浸し1日冷蔵庫へ。そしてそれを冷凍。食べたいときに焼くだけ。弱火で蓋してじりじりと。ありがとう、教えてくれたインスタグラムの、どなたか名も知らぬお方。

 在宅勤務の昼休み、昼食そっちのけで登記・供託オンライン申請システムへアクセス。先生が教えてくれた地番の情報を得るべく謄本と地図を申請します。もちろん昨日先生がダウンロードしたのを送ってくれていますが…、そっちにはどこの法務局で発行しましたよっていうのがないのです。そんなことしてもなんの得にもならないけどもしかしてガセネタ(失礼)をつかまされてその後いらぬ手続きでお金をとられては困るので、私自身も申請して謄本を取り寄せることにしました。

 平日の昼に申請するのは初めてです。10分程度で申請受け付けました、発行しました、とメールがきたので機械でやってる以上平日の昼間が一番進みが早いんですね。当たり前か。昼休み中に納付してくださいメールが来たので、すぐやりました。今回は前のめりに急いでいるので速達料金を払いました。これは土曜日の昼過ぎに届きました。そんでもってまた「これは見つからなかったので却下、でもヒントはあげるね」状態のものが1件あったのでそれもソッコー申請し、ソッコー納付し…ああ昼休みが終わりました…。

 いろいろ怖くなってしまった姉妹、念のため母が関わっているすべての不動産の謄本と地図、あれば地積測量図などとにかくネットで取り寄せられるものは取り寄せておこうということで同時に実家のとこやF市のものについて取り寄せ始めたのでこういうことになっちゃったんですけれども。

 実家はひとつの土地に父の姉の家と母の家とふたつ家が建っているので(これも毎度とてもややこしいことになる頭痛のタネ)土地と建物2軒、ここですでに3通。F市は土地と建物1軒…って書いているいま気づきました。母の妹②に住んでもらっているF市のほうはその隣の土地をこれまた父の姉がもっているのでそれも取り寄せておかないと全部が揃わないんだけど、ああ、私、忘れましたね。月曜日帰ってから申請します…。前取り寄せたけど遺言書作成で本物を司法書士の先生に渡してしまったんだった。終わった時点でせいせいしてコピーも捨ててしまっていました。終わってないのに…何も終わってない…遺言書ができただけなのに。でも知らないうちになにか書き加えられていても怖いので、最新版を取り寄せてみましょう。ですので、F市の方も3通ですね。なんなのこれ。資産家か。全然有効に活用できる資産がないのに。腹立つポイントがこうしてまた積みあがってゆきます。
 で、今回発覚したところの謄本と地図でしょ…。オエ。

 さらに今思い出しました。母が半端にもっていたO府の土地というのがあって、これたった50㎡をきょうだい4人で分けて相続しちゃったっていうか、分割協議をしなかったので自動的にそうなってしまったのですが、それをもうまとめたほうがよかろうってことで、母の弟が亡くなった時に今住んでいる母の妹①に生前贈与したんです。手続きは司法書士によって完了したという報告があったのですが、謄本を確認していなかったので取り寄せることにしました。
 これの地図も見よう。そして私道の可能性を探り調べ、もし「あっ?」ってなったらこれは当時お願いした司法書士の先生に連絡しましょう。しかしこれはまた別の話なので…、確認は早くしたほうがいいと思うけど…、もう限界なので今は取り寄せだけにとどめておこう。私道、恐怖です。

 今回の弁護士先生の指摘はこの402-1という部分でした。うちが402-20なのでそこに到達するには402-1を通らねばならないので、権利を持っていたということなんでしょうねえ。ちょいと検索したら私道部分の相続にご注意、非課税だったり本人から知らされてないと分からない場合があるので、専門家に一度見てもらった方がよいですという話がぞろぞろ出てきました。はい、死後15年以上たってやっと専門家にこの土地のことを相談します…。  
 母の「自分でやる」に反対して機嫌損ねて今回やりたいことが出来なくなっても…と引いてしまったあのときの自分に腹が立ちます。「えー…いいんじゃない…」と言った姉にも。だから今になって衝撃を受けることになったのです…。

衝撃の402-1、私道…
知らなかったことにしたい…

 金曜日の午後は仕事を早退して、隔週で母を通院に連れていく日です。たまたまこの金曜日は私が連れていくことになっていたので、いろいろ書類をカバンに突っ込んでいってお付き添い。
 治療も終わり、デパートでの買い物も終わり、ご機嫌でいつものカフェでアイスを食べている母の様子をうかがいつつ、ほぼ食べきった時点で「T市の件で新たに分かったことがある」と切り出しました。
 なにが?という表情の母。無料診断をお願いしたら弁護士先生から「ここにも権利があってそこの相続登記もしておかないと、今回手放すにしても問題が残る」と言われていると話すとまったく理解できない、という顔。登記簿と地図を見せると「法務局行ったの?!」と驚いています。行く時間あるわけないでしょ、ネットで取り寄せしたんだよと言いながら残っている父の名を指さしてさらに説明。

 続いて写真を見せると「行ったの?!」とまた驚き。ええ行きました、とにかくどうなってるか見ないことには始まらないですから、そしてこの通路みたいなところが地図でいうこれで、と両方を並べて説明。「ああ…そうなの」という気落ちした返事。しかしすぐ立ち直って、だって知らなかったもの、教えてくれなかったもの、と言います。ええ、あなたが知らないことは娘の私も知りませんね。
 そんなわけでここの手続きをしないことには、国庫帰属などには進めないわけで、これから弁護士先生に後からやるにはどうしたらいいのか、リカバリー方法を相談しますと言ったところでやっと「わあ、めんどくさいね…」と言いました。そうです。私は「めんどくさい」ということを伝えたかったんですよ。

 24人いる謄本を見せ、「このうち2人は相続って書いてあるから、ちゃんと手続きしてるんだよね、分かってちゃんとやってる人もいたんだよね」というと「知らなかったもん」の繰り返し。私も分割協議書作る指導をするんだから、ちょっとはヒントをくれてもいいじゃないか法務局、地図持ってるんだから法務局、って思っていますけどね…。そもそも父が認識してなかった可能性が非常に高いのですが。
 不動産を生業としている人には常識でも、素人には想像のつかないことが不動産にはあるんですね。だからやたらと買うべきじゃなかったと思うよ、と今言ってもしょうがないことを思わず口にしてしまいました。

 母、あのときはパパのストレスがすごかったから、おばあちゃんから離れたかったから、だからあそこを買って遊びに使っていて、パパもかわいそうだったのよ、と言い訳をしていました。しかし私が無言で鬼の形相になったので、すぐやめました。このかわいそう話になると延々と続き何十年前のことを昨日のように語ってしまう母なのですが、今日は聞いてる場合ではありません。私の話を聞いてもらわねばなりません。
 そんなことでとにかく来週弁護士先生と最初の無料相談をお姉ちゃんと一緒にしますから、と伝えました。以前なら「私も行く」と言っていたでしょうがさすがに足が弱っているのと、相当に面倒なことなので「お願いします」ということでした。私も誰かにお願いしたいです!

 「そんならもういい、このままで」と言われたらまたゼロから説得をやり直しだと思っていたのでちょっとほっとして、帰りのタクシーは爆睡しました。
 実家につき、買ったものをしまう母の背後で私はおりんを殴り…、いえ、鳴らし、お供えのお菓子を一つ食べてやりました。この仏壇の中にいる人々は私がこの手続きが終わるまで病気にもならず、ストレスにも負けず、そして突然死しないよう死ぬ気で守らねばいけないのですよ、仏の力を見せてくださいよ、と心の中で言っておきました。お願いします、ではなくもはや仏様たちに「命令」する始末。
 一通りの生活確認(電球、電池切れがないか、スマホの充電ができているか、明らかにいつもと違う散らかり具合になっていないか)などを済ませ、では本日はこれで、と実家を後にします。ドアを閉めた後、鍵をかける音が聞こえるか確認してから離れますが、さすがに今日は「はあー…」という深いため息がドアの向こうから聞こえてきました。そうでしょうね…。けっこうな出費にもなりますしね…。

 土曜日の昼に速達が届きました。402-1の謄本と地図。確かに先生にいただいたのと同じ内容。うええ…真実でありました。泣きたい。そしてこれ、データにして姉と共有しようってことにはなってるのですが、地図はもれなくA3で届きます。家のプリンターではでかいもののスキャンができない。スマホで撮影して、というのもやってみました。壁に貼ってそれを…ってやるのですがどうにもこうにも細かい数字がいまいち読みづらい。でもこれは先生との打ち合わせ前にはデータにしたいのでまたコンビニに行くんだな、と自分の予定にむぎゅっと組み込みます。

 私もため息しかでません。しかし先生の「悲観してはいけない」を繰り返し唱えて、神田は近江屋洋菓子店のケーキなど食べてみました。これ1,000円なんですがちょっとしたホールケーキの風情でイチゴぎっしり。周囲のイチゴは半分にカットではなく丸ごとのイチゴが並べられています。はっ、健康診断…!

あまりに殺伐とした内容なので写真置いときます
たいそうおいしかったです

ちょっとは役にたったかも、と思われましたら少し置いていっていただけるとありがたいです。