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ユーザ系SE転生 ②実践:コンサルティング会社のススメ

前の記事を書いていたときは転職先としていくつかケースを上げてシリーズで紹介しようと考えていたのですが、IT専門職としてキャリアを伸ばしていこうと考えたときに行き先としてベストと言える会社はそんなに多くないのではと思い始め、少し紹介の仕方を変えることにしました。

前記事はこちら

いくつかユーザ系SEの転職先として一番よいんじゃないか、と思ったのがコンサルティング会社だったため、今回はコンサルティング会社に焦点をあてて書いていたいと思います。

コンサルティング会社とはいっても

え?と思われた方が多いかもしれないですが、ユーザ系SEが選ぶセカンドキャリアとしてはもっともベストな選択肢だと思っています。

あ、でもITコンサルです。戦コンいく意識高い人は新卒でユーザ系SIer選ばない前提でお願いします。

しがないユーザ系SEでも転職活動をすると「なんかきいたことある」コンサルティングファームや監査法人のIT職のオファーって意外とあるものです。名前だけでちょっとテンション上がる人いますよね(/・ω・)/ノシ

今の若い人はどうかわかりませんが、少なくとも一昔前は「コンサルティング会社勤務」という肩書には一定のステータスがあったものです。年収はユーザ系SEと比べると高いですし。

コンサルティング会社への転職適齢期は20代中盤~後半

そんなコンサルティング会社、割といつでも募集しているのですが、いつ頃が転職しどきなのでしょうか。

私が35過ぎて転職活動してたときにも、ちょいちょいオファーが紛れこんでいたりしてましたが、次の理由からコンサルティング会社への転職適齢期は20代中盤~後半じゃないかと考えています。

・次のステップの転職がしやすい
20代中盤~後半の内に転職すれば5年経ってもまだ30そこそこです。5年も時間があれば職務経歴書にかけそうなプロジェクト経験の2つや3つ軽く出来ます。中堅と呼ばれる年齢でキラキラした経歴があればなかなかイケてるDX人材として事業会社でチヤホヤされますし、昇進速度が順調なら居残ってサバイバルも出来るのではないでしょうか。

・昇進速度がユーザ系SIerより早い
役職つくスピードは圧倒的に早いと思います。30前後でマネージャーになるような世界なので、年を取ってからの入社だと周りと役職差がついていて精神的にかなり厳しい戦いになります。入って早々は20代の若者達と競争することになるかと思いますが、色々くたびれ始める年次での転職はおすすめしません。ふっつーに体力勝負で負けます。30過ぎの転職は特定分野でスキル経験を持っていてその分野での仕事が期待されている場合のみに限るのではないのかなと思います。

ユーザ系SEがコンサルティング会社に入るには

次にどうやってコンサルティング会社に潜りこむか、一案を示したいと思います。

第2新卒位だったら、なんでもやります、足の裏でも舐めます!位のガッツを見せてばいけるかもしれませんが、経験者採用となるとそうもいきません。

うだつの上がらないユーザ系SEが腐ってもコンサルに入るには職務経歴位は綺麗にしないといけません。なんで「目立つ案件やらせてください」といってやりましょう。そんで職務経歴書上マシマシでいきます(詐称ではなく)

もちろん案件に関わるだけでなくて、ちゃんとプレゼンスを示しましょう。大規模なプロジェクトの中で自分がどういう役割を果たしたのか、プロジェクトにどう貢献したのか。それを面接で語れれば、まだまだDXバブルで盛り上がるSI界隈、プロジェクトに空きポジションがあって、経歴とうまくマッチングすれば滑り込みできます。

以上です。雑かよ、と思われたかもしれませんがそんなものです。以上。

ユーザ系SIer「プロパー社員出世できない」問題

真面目に戻すと、ユーザ系SIerあるあるとして「プロパー社員出世できない」問題があります。本人にやる気と能力があり社内で出世しようと思っても、あるんだかないんだか良く分からない評価基準に従って最後はガラスの天井にぶつかって終わり、ってやつです。それよりかはせっかくIT専門職としてのキャリアが描けるのですから、プロジェクトの規模や求められるスキルでスケールしていった方がよいのではないかというのが私の考えです。

そのスケール先としてITプロジェクトを多く抱えるコンサルティング会社はもっとも適切な選択肢の1つだと思います。これからやろうとするプロジェクト経験があって、活躍の再現性があれば、十分に採用されるでしょう。また経験を買われてアサインされたプロジェクトも無事こなせば、次のプロジェクトに困ることもないと思います。

もちろん社内でスケール可能であれば残ってエース人材として活躍することもありだと思いますが、どこかで仕事内容と待遇が見合わなくなるのではないでしょうか。

先生、DX案件がやりたいんです

もう一つ。

ユーザ系SIerの転職価値について触れたとき、大規模なプロジェクトの管理経験が武器になる的なことを書きました。基本的にユーザ系SIerは元請けとなりますので、そういった経験を積みやすい環境にはありますが、必ずではないことをお伝えしておきます。

若手のうちは調整事のような地味な役回りをすることが多いですし、事業会社のシステム保守を担う立場上、保守対応はついて回ります。また社員の人数に対してそれを上回るシステム投資が行われるような状況になると、システム構築のほぼすべてのフェーズが外注で社員は予算管理だけ・・・なんてことも発生し得ます。

社内に必要な経験スキルを持っている要因がいない場合にもアウトソースはありえます。この場合、社内にいても必要な経験値は積めません。

DX案件などは基幹系で鍛えてきたプロバー社員がスキルマッチしないと判断されるのか、外注される傾向があるように思います。(本来、そこで社員にやらせてノウハウを蓄積しろよとも思いますが。)

この場合チャンスはコンサルティング会社(あるいはN,H,Iといったベンダー親会社)にいた方があることになります。

またこれは一度基幹系でキャリアを積んできた人の話ですので、これからキャリアを積み始めるキラキラyoung man&womanは気にしなくていいです(一応)積極的に先生、DX案件がやりたいんですとアッピールしましょう。

ユーザ系SEのキャリア形成はポジション取りが命

まとめに入ります。

ユーザ系SEがキャリア形成を考える場合、どんなプロジェクトに入っている(た)かということが一つ重要な要素になります。社内の主要プロジェクトに入っていれば社内でのプレゼンスは高まりますし、流行りのプロジェクト経験があると社外(転職)でのニーズは非常に高まります。

またそれと同じ位かそれ以上に、そのプロジェクトにおいてどういうポジションで何をしたかということも重要な要素となります。特に転職活動時においては企業が求めている人材、不足しているポジションを埋める人材であるかどうかを見極める材料となります。

つまりキャリアアップを目指す場合、目立つ(あるいは流行りの)プロジェクトに参加して活躍する(肩書というよりはどういうポジションでどんな役割を果たしたのかを語れるようにする)ことが大事、だと思います。

いかがでしたでしょうか。ユーザ系SIerに入社した場合、1つのシステムを担当して深く知りそのシステムのエキスパートになるようなパターンが多いのではないかと思います。また、ユーザ系SIerに就職する人は1つの会社に腰を据えて働かれようと考える人も多いと思います。これはこれで1つのキャリアの在り方と思いますし、否定はしないのですが、こういったキャリアになってしまうと、そのスキルが汎用的なものでない限り、他への移動がしにくくなります。

一般につぶしの効きにくいと言われるユーザ系SEですが、考え方と立ち振る舞いによってはキャリアアップの転職も無理じゃない、ということが言えたのではないかなと思います。

次は、SI界隈以外でのキャリアパスについて書けたらいいなと思っています。では、また。

(おまけ)コンサルティング会社へ転職するときの注意事項

この記事ではコンサルティング会社に転職して素敵なキャリアゲットだぜ!的なノリで書いてきたのですが、転職してから何の業務に関わるのかはきちんと確認しておく必要があることを最後に伝えたいと思います。コンサルの奴らどこにでもいるよな~と思われている、経験豊富な先輩後輩方は察しがつくと思いますが、どこにでもいるってことはどこに行かされる可能性もあるってことです。

例えば
・カレー臭のする異国情緒溢れる仮設オフィスでクラウドサービスのチケット切りまくるマン
・どうみても炎上しかないプロジェクトのPMO(という名のサンドバック)
・議事録取りテスト結果エクセル打ち込みとノースキルなユーザ系SEに顎でこき使われるのが主な業務になる高級派遣さん
などなど・・・

どこかで見た事がある人、自分がそのポジションに就く可能性があるということを意識した上で、リスク回避はきちんと行った方が身のためです。。

もうちょっとだけ続きます。以下、最終回







ありがとうナス!