見出し画像

2021年

今日はですね。
先日から気になっていた妙見山に登山したのです。

なんでと聞かれても、気になったからとしか言いようがなく。

数日前からなぜだか大晦日に登ると決めていたのですな。

昨夜は夢見悪く、部屋の中で拳大の黒い蜘蛛が数匹わたしに近づいてくるのでそれを退治する夢なんぞ見まして、朝起きたときにはぜっさん気分が悪くお腹もちょっと痛いなと思いながら、登山断念も頭によぎるもなんとなく計画を中止にはしたくなかったのです。

とはいえ山に呼ばれた感があったのでさほど綿密な計画をしていたわけではなく、ただ日を決めてあとはなんとかなるだろーと駅と登山ルートの軽いリサーチしかしていなかったわけですが、やはり決行しようと布団を出たのですな。

両手が使えるように一応リュックにしたものの中にはワセリンとハンカチとティッシュ、おにぎりにお茶。それだけの軽装でハイキングにでかけましたとさ。

駅に着いてから雪がちらほらしてるなーと思いながら登山口まで歩くとまーまー激しくなってきて、そもそもこのハイキング道の難易度も距離感もわかっていなかったので一瞬これは引き返すべきなのか?と二回くらい自問したものの、ここまで来て引き返すのも癪なのと、謎の自信(山をなめてるともいえる)があったので、そのままずんずん進んでいったわけです。

ずんずんずんずん。登る。

ずんずんずんずん。ここがどこかもわからない。

ずんずんずんずん。暑くなる。

それはそれは。きれいな雪景色で。

こんな天候なのと大晦日ということで人がいなくて、しんと静まり返った山道(参道)に、ただただ妙な高揚感を覚えながら、ひたすらに雪道を辿っていきましたとさ。

登りながら、今年を若干振り返る。
いや正直、ほんとうに正直なところ、なんでこんなことになったんだろー的な嫌な思い出しかない。もうそれは嘘つけない。

でも、今、わたしは山登ってる。初めての山で、道もよくわからなくて、雪降り出して、ちょっとだけ危険。でも登る。一足一足、踏みしめてる。そして着実に上に登ってる。それだけで、なんか楽しくて楽しくて。

そしてわたしは春くらいにハマった、シャーリー・マクレーンのカミーノを思い出していた。巡礼の旅。わたしはそのすーぱーミニチュアバージョンをやってる気分になって、短いハイキングの中で少しだけ自分と向き合ってる気分になったのです。

誰もいない場所で、誰にも頼れず、自分だけが頼りの、小さな冒険をしている気分で、とても楽しかった。わたしは冒険が大好きなのがわかったのがこのハイキングで得られたことだなぁと思う次第。

山頂のお寺?神社?では社務所の女性に「お嬢さんどうやって来たん?えー歩き?どのルート?帰りも気ぃつけてね」と言われ、明日の初詣の準備をしていたおじさんには「え、登ってきたんかいな、よぉやるわー」と言われる始末。あははは、と笑ってさようならしたんだが、せめてようお参りとでも言ってほしかった。ま、そらしゃーないわな。山頂はほんとの雪景色でしたから。

帰りは少し雪も緩やかに、しかし落ち葉と溶けた雪で非常に滑りやすかったのでひたすら下を見て、体幹と膝を使いながら下ったわけですが、麓に降りた頃には膝がなんだかおかしかった。妙に力が抜ける感じで、やっぱ慣れない雪道は大変だなぁというのと、無事に滑ることもなく下山できた喜びと誇らしさを勝手に感じておりました。

そのルートの道中には白滝稲荷神社ってのがあって、行きは気にならなかったのに、降りるときには気になって、少しだけご挨拶。わたしの苦手な稲荷神社だけど、なんとなく吸い込まれていった。わたしは神社参拝はそんなに好きではないのだけど、なんとなく厳かな雰囲気があって魅力的でしたわ。

そんなわけで今年最後にプチ冒険をして2021の締めくくりとなるわけですが、今年も怒涛の一年でした。
なるようになる、そんな感じで流れた一年だったけど、謎の自信がついたのも事実。どこいってもやれるわ、的な。

来年も、これからずっとも、なるようになるのだ。

ただ今年最後らへんに思ってた、悔いのないように、やり残したことをやっていく、それを達成してきたい。そんな2022にしまする。

わたしはいつも、ただ、知りたい、体験したい、それだけなのだ。
それには冒険がうってつけ。
身ひとつで知らないところに身を置く、それが一番てっとり早い。

てのがよーくわかりましたとさ。

いつもありがとう。

ごきげんよう2021!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?