見出し画像

最近の妹

ここ二週間くらいのお酒の量がやばい。でも楽しい。

わたし、やっぱり人とお話するのも好きだ。もちろん一番いいのは分かり合える友と語らうのが好きさ。まぁたいていお酒が入ると内容もうろ覚えなんだが、きっと場を共有してることで言葉以外の別のコミュニケーションもしているはずだ。

先週なんてホテルまでとって調子のって飲んでたら記憶はとびとび、でもなんか真剣になんかゆーてたでーと聞いたのだがいつもながら記憶がなくなるってほんともったいない。しかし三人でボトルが5本も空いてたんだからそりゃ記憶もとぶわ。


それはさておき。


先日の祝日から妹が緊急避難中。何って、旦那ですな。

その日は実家に遊びにくるというから昼くらいに迎えにいくわ~なんてゆーてたのに、朝から「おねーちゃん!今すぐ来て!やばい!」というコールを受け、シャワーを浴びたての濡れた髪を滴らせながらパジャマ姿で車に飛び乗り妹の家に向かう。旦那が暴れたらしく、こどもも泣いてるボイスメッセージを聞きながら気分を害しながら到着。車に乗せて実家に向かう。きっかけ聞いてるとまぁいつものこと。でもまぁ確かに暴れ具合はエスカレートしている。こどもが泣いたきっかけは、こどもに対して「ママ殴っていい?」と聞いたそうな。もうアウトだろう。そのちょっと前にも喧嘩していた時に子が無理して笑っているのを見た妹が、「笑わんでいいんやで」と言ったらわーん、と泣き出したらしい。

まぁとにかく連れて帰って、しかしうちの家族はこの展開を何度も繰り返し見ているので苦い顔をして心配しながらも、妹の決意を待つだけだった。

夕方妹がご飯の用意しなあかんから帰るわという。わたしはこどもは帰されへんわーと言って、こどもに聞いてみた。「今日はおねーちゃんちで寝る?ずっといる?」と聞いたら「うん」という。「パパどうする?」「パパいらんー」というので、一晩預かることにした。翌日は幼稚園があるのでたまたま休日をとってた私が朝送ることにした。

いったん妹が家に戻り幼稚園の用意を取りにいっている間、もう一度こどもに聞いてみた。「おねーちゃんちでずっと暮らす?どのお部屋がいい?」「ピンクの部屋!それでね、こんくらい(両手をこちらに見せながら)寝たら、あのおうちに帰る」とな。つまり10回くらい、数えられる程度お泊りを楽しんだあとは、家に戻ると。「え、パパんとこ帰んの?パパ好き?」目をそらしながらこっくり頷く姿をみて、今妹がいないことに気が付いた。ママの前では言わないようにしているのだろう。そしていよいよ家庭崩壊がリアルな現実として近づいていることを本能でわかっているのだ。そしてつなぎとめたい、なんとかしたい、でもどうしたらいいのかわからない。この小さな頭と心で、それゆえにより不安は大きいのだろうなと感じた。

翌日は幼稚園に送ったあと私は夕方から食事会があったので出かけていた。幼稚園には妹が迎えに行っていた。食事会の最中に母からメッセージ。「今お父さんと妹のところに迎えに行っています。もう帰ってはいけないといいました」どうやらまたSOSを受けた父が妹のところに行ったら、旦那が暴れていたらしく、そのまま出てこい、と父が連れ出したそうな。もはや妹はおびえていた。こんなん食えるか、とトンカツを床に投げ捨て、飛び散った衣をびくつきながら拭いていた妹は「こんなみじめな姿こどもに見せられない」となり父を呼んだらしい。父は家の中には入らなかったが、もうあいつは病気や。おかしい。戻らんでええ。出張の用意も食事の用意ももうやるな。と言い切った。

翌日は母が幼稚園まで送ってくれた。妹はバイトに行って、帰りはこどもを迎えに行って電動自転車で家まで帰ってきた。仕事から帰って、こどもと遊んでると、おもらしをした。そしてひとりでリビングのこたつで早めに寝てしまった。妹とそのあと話してると、幼稚園でも二回おもらしをしたらしい。感情で表せない不安やストレスが顕著に表れてるではないか。

妹は謎のお金の心配ばかり。習い事とかできなくなる。今のマンション気に入ってたのに。幼稚園も楽しそうに通ってるのに。仕事も通いにくい。実家に住むとなるとお母さんとやっていけるのか怖い。

土壇場になっても案外小さいことが気になってくるもんだな。本題から逃げたい証拠だな。わかるけど。

もちろんどうなるかわからないけど、本当に妹が実家に戻ってくるとなると、これはこれで宿命なのだなと思う。解決せずに、対峙せずに置いてきた問題と向き合うための流れなんじゃないかと思ったのだ。

妹はこの5年間旦那との喧嘩やこどものことで悩んだとき、「すべてはお母さんなの。」と言っていた。わたしもそうだったからよくわかった。愛されずに育った(と思っていた)から、こどもとの向き合い方がわからない。とな。

妹が実家に戻ってきたならば、母との問題を解消するのはわたしが地ならしして母も変わったあとだから、ある程度は期待できるものだと信じている。


妹が面白いことを言っていた。「お母さんにあんたは戦いに負けたんやって言われて、的を得てるなって思った」妹と旦那は結婚したてのころからどちらがイニシアティブを握るか、そのために喧嘩が絶えなかった。妹もなかなかの勢いで応戦していたのだが、相手が壊れているのがはっきりした今、戦いは終わりなのだ。引っ越し前日に梱包した段ボールを次々とカッターで切りつける野郎なのだから。

大人はいいのだ。どれだけ傷ついても自分の責任だ。

こどもだけは。守るのだけが大人の責務なのに。でも傷ついても大丈夫。そう信じている。これも経験。起こるものは仕方ない。何があっても彼女は幸せなのだ。その確信と祈りだけが、わたしが彼女にあげられる愛なのかなと思う。

だからわたしは冷静である。なんかさー。いろんなこと起こるけど、自分も自分の周りも大丈夫だっていう確信しかないのよね。いつもゆーてるけど。ただ他人のことは行動はもちろん意識にも介入できないから見守るしかないなっていうもどかしさはある。んで自分にできる範囲の手助けをする。それしかないよね。


しかしながらわたしの部屋がどんどん汚されていまして。こどもはいーのよこどもは。妹が散らかし魔なんよね。やれやれ。


さーてどうなるかな。

本人次第よ、すべて。


ごきげんよう。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?