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夏はよろし

木々が潤いのある緑に輝いてきた。
いつものベンチで眺める川の流れも透明感が増してきたように思う。
夏生まれだからか暖かい季節の始まりに意味もなく心が躍る。

夏はいいね。なんたってたくさん着込まなくてよろしい。
身軽な服装だと解放感がある。
Tシャツ一枚、黒いTシャツならノーブラでもよろし。
どこでも気楽に座れるからジーンズを履いて、帽子か日傘を差して太陽の下を歩く。

梅雨の生暖かいまとわりつくような空気もいとおしい。
重みのある空気がなぜだか安心感を与えてくれる。

緑がある並木道もいいけれど、海はなおさらいい。

とてもいい思いがある。
海水浴のあと、人はもういなくて、名残惜しくて夕日を眺めていた。
夕暮れの海に映る空。それはそれは美しく、オーロラの様のごとく波打つようにオレンジとピンクと黄色のカーテンをたなびかせてくれた。天界を少し覗かせてくれたような尊い15分間。時が止まってほしいと祈りながら砂を握って魅入ってしまう。瞬きする時間がもったいなくて目を見開いて目に焼き付けようとした。だんだん太陽が海の向こう側へ去ってしまうにつれて胸がしめつけられた。言葉にならない寂しさ。しかしあれは確かにギフトだった。

幸せな自分を思い浮かべると、そこは夏で、海が登場する。
さわやかな風が白いカーテンを揺らす。大きな窓からは砂浜が見える。ソファで楽に座りながらその場にいる人たちの笑顔を眺めている。

てな感じで。妄想も入りましたが夏は特に楽しいねってこと。

そいではごきげんよう。

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