子どもの送り迎えに思いを寄せて…
長男の卒園式は先週だった。コロナ禍でも園児たちに園歌を歌わせてくれた幼稚園。3年間の思いが詰まった園児たちの歌声に涙腺崩壊で感動感動の卒園式だった。
卒園後も仕事でお預かり保育をやってくれていたので、卒園式で感動した翌日も長男は登園。今日でお預かりも終わり。登園最後の日だった。
次男も引越しの関係で4月から新しい保育園に通うため、今日が今の保育園の最終日だった。
息子達と一緒に通い続けた道。
生まれて数か月の次男をエルゴに入れて通った道。
次男をエルゴでおんぶして、電動自転車を走らせた道。
雨上がりにはかたつむりを見つけ、
春にはテントウムシの幼虫を見つけながら歩いた道。
長男の通う幼稚園のお迎えスタイルは独特で、お迎えの時間には親は各教室の前に並んで待ち、時間になると教室に通され、先生からの伝達事項を全員で聞き、それから子供が親の元にいってお帰り…というスタイルだった。
良く言えば、先生やママさんとのコミュニケーションが持て、園での子供の様子やお友達の様子を知ることができた…けど、
下の子を抱えている身としてはとても大変なお迎えスタイルだった。冷暖房のあまり効いていない廊下での待ち時間は地獄。下の子が歩き始めたが最後。チョロチョロする次男を追いかけ確保の繰り返し。先生の伝達事項を聞いている時も下の子が騒がないように神経をとがらせなければならなかった。
長男が年中の冬に次男の保育園が決まった。
幼稚園も保育園も自宅からそれぞれ逆方向に自転車で3分。その近さのため2か所に送迎するのも大丈夫だろうと思い2人を2か所に送迎する日々が始まった。
保育園に行きたがらない次男のご機嫌をとり、朝早い時間に仕事がある時は進まない支度にイライラし、雨の日は最悪でなんとか2人を自転車の前後にのせてびしょ濡れになりながら送り続けた日々。
お友達との関り合いをうまくできない長男に思い悩んだ時もあった。
コロナで園内に入れず、お迎え時のガラス越しにしか見ることができなかった次男の成長。
それでも、2人はたくましく、それぞれの「らしさ」を身につけていき、仕事で思い悩んでいても、2人をお迎えに行くことでリセットすることができ、母ちゃんモードになる事でどれだけ救われただろう。
今までは電動自転車での送迎だったのが、2月に引っ越しをして、ほとんどが車での送迎になった。
エレベーターの無い4階に住むことになった私たち。次男のご機嫌を取るためにトミカを1台握らせて4階から手をつなぎながら下まで降り、車に乗り込む。
後部座席で2人は「どっち先?(送る順番)by息子達」「次男からだよ~by母」「お兄ちゃんがさーきー!by次男」が転じて「お兄ちゃんがすーきー!!」と言ってゲラゲラ笑いながら騒ぐ息子達。
お迎え後の車内は2人とも同時に話すものだから、結局2人とも何を言ってるのか分からない始末。
踏切の前で電車を来るのを待ちわび、石焼き芋屋のトラックを見つけては喜び、引っ越しでお世話になったパンダトラックがすれ違うたびに報告され、帰ったら公園に行きたいとせがまれ、買い物をした日には子供のものと買い物袋を両手にビニール袋の持ち手がちぎれるんじゃないかとひやひやしながら4階まで登った。
私の人生の中で一番彼らを見守り、向き合い、寄り添い続けた日々が今日節目を迎えた。
4月からは長男は自分で小学校に通い、送迎も次男1人になる。
車で5分の距離の近距離引っ越しではあったけど、送迎したこの道を通る機会はほとんどなくなる。この道に詰まったたくさんの思い出。
この先また思い出が詰まるであろう新しい道。
3歳差兄弟は別れや出会いの季節がかぶる。親としてはセンチメンタルも2倍だ。
この先2人がどんな人生を歩んでいくのか。どんな道にどんな思い出を詰め込んでいくのか。母と通ったこの道の記憶が2人には残るのか…2人の寝顔を見ながらこの3年間通り続けた道に思いを寄せた夜だった。
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