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詩/パパゲーノ

パパゲーノ

信仰は常に狂信だった
信じる者は いまだ救われておらず
知り得た者からいなくなった

私がいなくなると
ブラフマンだけがあった
とても静かだ
それを別の名で呼ぶ者もいたし
無だ と言う者もいた
ブラフマンを見ることは
できなかった

私が現れると
私は一人で立ちすくんでいた

随分と嫌われてきたが
中には良くしてくれる人もいて
悪いばかりの人間でもなかったと思いたいが
あっち行け、と言われると
少々こたえた

2022年9月

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