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夢見鳥でみるアイドル樋口円香の立ち居地

今回はアイドルマスターシャイニーカラーズより発売された

THE IDOLM@STER SHINY COLORS COLORFUL FE@THERS -Stella-より

樋口円香のソロ曲である夢見鳥の歌詞について少しばかり深堀りして行こうと思う。

※なお本文はゲーム内容のネタバレ等や個人的解釈を多く含みます。あとなぜか765proが出てきます、知らない人はごめん。あくまでも一個人としての意見として受け取ってください


タイトルとしてみた「夢見鳥」

まず夢見鳥とは存在する日本語だ。夢+風見どりの造語かと思ったがどうやら本当にあるらしい。

簡単に説明すると夢見鳥とは蝶々の異名だそうだ。ゆらゆらと美しく舞いながら飛んでいる蝶々を夢でみたのか現実でみたのか人はうとうとしながらだとそれが心地よすぎて良く分からないという荘子の『胡蝶の夢』という作品が元ネタらしい。


夢見鳥というタイトルは現在の樋口円香の現時点の位置を表しているのだろう。アイドルとしてデビューしたがそれが夢か現実なのかはっきりせずアイドルとしての目標もないままここまでゆらゆらと羽ばたいてきた。そういう風に思わせるタイトルだ。

一番【樋口円香の日常】


背の高いビルの間に ひっそり咲いてる花たち

なんだか寄り添うように 小さな光に照らされていた

踏み出すことで何かが 壊れてしまうこともある

綺麗なものにはきっと 棘が付いているから

確かな事なんてないよね 人も景色もこの気持ちも

その中で見つけた温もりだけ 心にそっと閉じ込めた

今日がまた 訪れる それは儚い夢のよう

不思議と 高鳴る胸に 悪くない気がしたんだ

まず”背の高いビルの間にひっそり咲いてる花たち”という比喩表現だ。これは東京生まれで高いビルに囲まれて育ったノクチルの事をさしているのだろう。しかし次に”なんだか寄り添うように小さな光に照らされていた”の部分で手が止まる。彼女たちがアイドルとして輝きが在ったのなら”小さな光を照らしていた”の表現が正しい。これは円香自身の言い回し問題で他のアイドルとは違うところだ。私たちは誰かによってスポットライトが当たっているという円香自身がアイドルに対して受身な姿勢なのが伺える。(そういう部分がすこ)

”踏み出すことで何かが 壊れてしまうこともある 綺麗なものにはきっと 棘が付いているから”

前半部分と後半部分で書いてあることがうまくかみ合ってない、主語、接続詞などがなく明らかに説明不足だ。つまり円香の性格上ここはとても重要な部分と思う。彼女は思ったことを素直に”言わない”ので、ありきたりな文章に見えて隠されたメッセージがある。

①主語が彼女の場合

円香はアイドルという他の人とは違う道を踏み出して新たな出会いをしてきた。そうして何かが壊れしまうかもと思った。そしてその後に続く”綺麗なものにはきっと 棘が付いているから”それはきっと彼女自身の棘もふくまているのだろう。

②主語がPの場合

Pに対しての注意喚起かもしれない。前半部分でPがこれ以上踏み込んできたら今ある関係性の変化を示唆しており、私には棘がついているから怪我するかもと暗にいっているのかもしれない。運命を変えられた樋口円香のせめてもの抵抗ともとれる。

どちらもありえるがまだ円香とであって日が浅く結論は保留にしたい。


”確かな事なんてないよね 人も景色もこの気持ちも その中で見つけた温もりだけ 心にそっと閉じ込めた”

ここでやっと”なんてないよね”と誰かに(彼女自身かもしれない)語りかけてきた円香。確かな事はないのかもしれない。それはプロデューサーが応援していることをまだ信じきれてない彼女ならではの言葉だろう。でもその中で彼女が感じた温もりだけ受け止めてくれたのだろう。嘘だと決め付けてた彼女がその嘘の中でも感じた温かさはあったんだというね。

”今日がまた 訪れる それは儚い夢のよう 不思議と 高鳴る胸に 悪くない気がしたんだ”

まだアイドルになった自分を受け入れてないのだ。儚い夢のように感じる日々を過ごしているのだろう。注目すべきは”今日がまた”の部分。今日ということは今日と同じ今日、つまり日常風景を思い描いておりもう彼女の中でノクチルという新しい幼馴染の形は日常に溶け込んでいるのだ。だけどそれが悪くない気がした。って歌い上げる円香に気づいたら泣いていました。

ここなんだよね円香の好きな部分。アイマスってアイドルっていうものに憧れだったり希望を抱いて成長していくのが魅力だったし実際そういうアイドルが多かった。

本当はやりたくなかった、知りたくなかったっていう受身な少女がそれを知った時”悪くない気がした”って言ってくれて765プロはじめ色んな事務所のアイドルと一緒に歩んできて自分が経験させてあげれた事は間違ってなかったんだって思えた瞬間をくれた円香に感謝した瞬間。


2番【全文でひとつの構成 成長と立ち位置】


ぼんやり眺めた空は どこまで続いてるのかな?

もう少し あと少しだけ 遠くを見たくなった

希望を持てば傷は増えて 痛みに慣れることもなくて

その中で出会える優しさなら なんてね・・・ ふいに呟いた

今日がまた 過ぎてゆく オレンジ色に染まる街

どうして?見慣れたはずの 夕日がやけに眩しい


”ぼんやり眺めた空は どこまで続いてるのかな?もう少し あと少しだけ 遠くを見たくなった”

初めて何かをしたいと思えるようになった円香。

”希望を持てば傷は増えて 痛みに慣れることもなくて その中で出会える優しさなら なんてね・・・ ふいに呟いた”

この”なんてね・・・”って絶対一人の帰り道で言ってるんやろうな。いや、言っててほしい。誰にも聞かれないところで言っててほしい。”なんてね・・・”って部分が最高に感情を揺さぶってきて堪らない。どう思ったのかなんて確かなことを言わない彼女らしい。

”今日がまた 過ぎてゆく オレンジ色に染まる街 どうして?見慣れたはずの 夕日がやけに眩しい”

ここの部分皆さんはどういう風景を思い浮かべましたか?初めてのP-SSR?僕は映画 輝きの向こう側への雨上がりみんなで帰るシーンです。

ここで彼女の今のアイドルとしての立ち居地が見えるんです。

あの映画のシーンでは765proのアイドルたちは夕日を見て言うんです

”キラキラしてる””ペンライトみたい””光の海””光の先”

そう誰一人として眩しいなんて言ってないんです。なぜならその先の輝きを見に行こうとしているから。だけど彼女は見慣れたはずの夕日がペンライトだったりもっと輝いてるように見えてしまった、ここの765proとの対比と立ち居地がノクチルの樋口円香っていうアイドルなんですよ。

最後【エモテロと自己矛盾】


何ができるの?この小さな羽で飛べるの?

わからない それでも 信じてみたい

重ねた 手のひらに いまさら言葉はいらない

帰ろう 私の場所へ 温かい陽だまりへと

きみといる陽だまりへと


最後のラストスパートでこんなこと言われたらダメじゃん。

”きみといる陽だまりへと”

ここの部分どう思いますか?最後の最後で”きみ”という二人称をはじめて出した歌詞、誰かに対して言ってると歌詞では判断できますがファン感謝祭の最後で円香はこういいます。

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ファン、事務所のアイドル、幼馴染、家族、プロデューサーと色んな人がいるなかで誰のためでもない。”きみ”という存在。

でも歌声は明らかに誰かを思って歌っている。そんな力強い歌声だった。

まだまだ未熟だし彼女自身の問題も多くあるけどやり遂げたものに対しては否定したくない。

誰かのためじゃなくても誰かを思っていってくれればそれでいいと思うだけだ。


感想戦

長々とすみませんでした。この時点で3000文字超えてるってマジですか?1000文字もかけるか心配だったんですけど余裕でしたね。書いてる途中で泣いたりして思った以上に進行遅くなりました。Noteってみんな大体携帯で見ると思うのですが書いてるのはPCなんで読みにくかったらすみません。

あとシナリオイベントとかも考察してみたいなぁって思うんですけどテキストが長い上にブログ形式だと細かいニュアンスが難しいんですよね。

ちまたではストレイライトのイベントコミュがやばいらしいですね。まだ見れてないし何ならずっとシンデレラガールズのアニメの考察だったり解釈がネットと僕の中では微妙に違っていて書き記したいなぁって思ってるしアイマス二次創作の小説も挑戦したい上にゲームでもアイマスが忙しくてアイマスできてないし助けてください。


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