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わたしが、カウンセリングをやる理由 by mona

■わたしは、弁護士になりたかった

『異議あり!』
法廷に立ち、胸を張って声高らかに異議を唱える。
数多の相談者の悩みを次々に解決していくその姿に痺れ、そして憧れた。

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わたしは昔から『誰かの相談を聞いて、誰かの役に立つ』ことが大好きな子供でした。
そんな自分が『弁護士になりたい』と明確に意識したのは10歳の頃。6年生の課外授業である『職業体験』では自分一人のみが弁護士事務所に立候補を行い、訪れた事務所では現役の弁護士さんから様々なお話を伺えました。
正直、まだ幼い自分には分からない内容が大半だったのですが、その日の夜に見た夢は『困った依頼人の悩みを華麗に解決し、法廷に立ち高らかに異議を唱える大人の自分』であったことは、今でも覚えています。

一貫校であった中高では6年間一切揺るがず法学部に進学するための勉強に没頭し、第一志望の大学こそ落ちたものの、『キャンパス内に模擬法廷があり、法学部が最も歴史深い』と有名な立命館大学に合格&進学を決意。

そこからは努力の甲斐もあり、3,000人以上いる法学部生の中で選ばれた数十人のみしか行けない『法務実習生』の一員に選ばれ、尽力しました。
法務実習では刑事裁判にて弁護士側として補助を行い、そして『有罪判決率が99.9%』と言われている中で『無罪判決』を勝ち取るという瞬間にも立ち会えました。
『逆境は覆せる』と、感銘を受けた瞬間でした。

この体験を機に、ますます弁護士への意欲が高まっている中、悲劇は突如として訪れたのです。

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■人生の分岐点、父の死との直面

↑良い感じのフリー素材です。全然関係ない。
けどやっぱり、当時を思い出しちゃいますね。

人生は、いつ何が起こるか分からない。
この世に神など存在しない。
そう本気で感じたのが、『父の死』との直面です。

幼い頃から教育熱心で異常なまでに厳しく、そして自身へ対しても厳しく社会の、ひいては世界の最前線で活躍をし、家族を支え続けてくれていた父。
わたしがこの世で最も怖いと感じていた相手でもあり、それと同等、いやそれ以上に、この世で最も尊敬していた相手でもありました。

その父が亡くなったのは、自分が大学生の頃でした。ちょうどこの記事を書いているくらいの時期、気持ちのいい初夏でした。
死因は白血病。自分がドナーとなり骨髄移植も行いましたが、存命が叶うことはありませんでした。

病室で息を引き取った父の手を握り、『絶対、絶対に弁護士になるからね、弁護士になって一家の大黒柱になって、わたしが家族を支え続けるからね』と咽び泣きました。

ですが現実は残酷で、父が亡くなった状況で『法科大学院』に進み卒業することなどできるはずもありませんでした。
歳の離れた弟の大学生活を豊かにすることを優先し、この父の死をもって、10年続いてきたわたしの『弁護士への夢』は潰えたのです。

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■限られた中でも必ず選択肢はある

そこからの自分は、今思い返しても酷い有様でした。
どうせ弁護士になれないなら、とりあえず大手ならどこでもいいか。
そんな志望動機で適当な就活を繰り返し、内定を頂戴した中で一番大きなグループ会社に就職。
新卒1年目では『あまりにもやる気を感じさせられない』と、とても社会人とは思えないような理由で上司に叱られたこともあります。

社会人として責任を持って、変わらなければならない。
けれど、もう夢を失ってしまった自分は、どう変われば良いのかすら分からない。

今思えば、自分は『弁護士』しか見えていない、視野の狭すぎる(角度で言ったらマジで5度くらい)人間になってしまっていたのです。

そんな自分に転機が訪れたのは、入社2年目に差し掛かったタイミングでした。
当時の自分は研修担当として新卒入社や中途入社の方の研修の運用、カリキュラムの作成、研修計画の策定などをしていました。

2年目の初夏、とある研修の期間中。明らかに研修に身の入っていない社員の方がいらっしゃいました。
その頃には自分発案の『メンタルケアのための面談導入』というプロジェクトが進んでおり、『もし何か心身の面で不調があるなら教えて欲しい』と訴えかけたところ『実は親が入院していて、それが気が気ではなく仕事にも研修にも全く身が入らない』と打ち明けてくださいました。

打ち明けてくださった姿が、自分の過去と重なって見えてしまって。
面談中にその方から許可を貰い、お休みの日に親御様のお見舞いに同席させていただきました。

そこで研修担当のmona(もちろん本名を伝えましたよ……)です、とご挨拶を行い、他愛ない雑談をした後。
自分でも何を思ったか、わたしは親御さんへ対して『この方がいかに仕事を頑張ってくれているか、素敵な方か、素晴らしい方か』を熱弁していたのです。
本当に無意識でした。けれど、面談で自分だけに語ってくれた仕事に対する想いは本物で、親御様を気遣う不安も本物で。
今自分にできることは、その方がいかに社内で頑張ってくれているかを直接本人の前で伝え、そして親御様に安心していただくことだと考えたのです。

結果として、親御様は無事に回復し、退院されました。
そしてその社員さんに関しては、なんとその同席させていただいたお見舞いの後から研修に対する態度も仕事に対する態度も圧倒的に変わり、同僚や上司からも絶賛されるほどのパフォーマンスを出せるようになったのです。

今思うと『研修担当』としては間違えた選択だったのかもしれません。ですが、『人』としては正しいことをやれた、と当時の自分を誇りに思います。

誰かの不安を払拭したい。
誰かの悩みを解決したい。
時には誰かの手を取って引っ張ってあげて、
時には誰かの背中を押すでなく優しく撫で続けたい。

その時にやっと、わたしの5度しかなかった視野は広がりました。
『弁護士』じゃなくても良いんだ。誰かの不安や悩みに寄り添って良い方向へ共に歩んでいくお手伝いができる仕事は、弁護士以外にも数多とあるんだ。
どこかで自分自身に『弁護士になれなければ何の価値もない』と呪いをかけ、自己肯定感を下げ続け、自信を失っていた自分の心に、一筋の光を見つけた瞬間でした。

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■人事としてのキャリア、見えてきたもの

そこからはもう、『人事』としてキャリアを積んでいこう!と自分の新たな軸が形成されていきました。
あんさんぶるスターズ!!でいうところの『才能開花』状態です。
(あんさんぶるスターズ!!の『斎宮宗』くんをよろしくお願いします)

あんなに叱られまくっていた1年目が嘘かのように、研修担当として一心不乱に努力し、ぐんぐんと成長。(当社比)
360度評価で決まる『研修担当社員MVP賞』も頂戴し、本社で表彰を受け、研修担当のリーダーとして研修とメンタルヘルスケア分野全体を牽引させていただくようにもなりました。
(あんさんぶるスターズ!!でいうところの『2凸目』状態です)(※MAX5凸)

そして、ご縁のあった会社で採用人事を行うことに。
関西支社採用担当代表として新卒・中途採用面接から企業説明会、インターン運用、社内研修、採用戦略・企画、メンタルヘルスケア面談などなど、様々なことを経験させていただきました。
(あんさんぶるスターズ!!でいうところの『3凸目』状態です)

その集大成として、大手外資転職エージェントに転職。(転職エージェントに転職ってややこしいですね)
1年以内にコンサルタントに昇給し、自分の領域を持たせていただき、着々とキャリアを積んでいくのですが、ここにきて新たなる壁にぶち当たるのです……。
(あんさんぶるスターズ!!でいうところの『4凸目』状態という完凸間近でしたが……)

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■国家資格キャリアコンサルタントとの出会い

悲しきかな、転職エージェントは半分が営業仕事です。
設定されたKPIを無事にこなすことで、さらに高いKPIが設定される。
当たり前のことといえば、当たり前のことでしょう。

ただ、ここで『自分の信念』と、『転職エージェントというビジネスの在り方』にギャップを感じるようになりました。

まず大前提として、転職エージェントは決して『悪』ではありません。
むしろ候補者に対しては無料でサポートを行ってくれる、素晴らしいサービスといっても過言では無いと考えています。

しかし、その裏には冒頭にも記載した『KPI=目標営業売上』が存在します。

転職をまだ迷っている方も転職させなければいけない、ということはビジネスモデルとしては当たり前で(慈善事業ではないので至極当然ですし、転職を求めてる方からすればむしろ神様のような存在なのですが)、『この方のキャリアなら正直、別のエージェントから紹介されている会社に行った方が良いんじゃないだろうか……』と感じる場合も自社からの紹介求人をごり押ししなければなりません。
自分はそれがどうしてもできず、そうなると必然的に面談の母数を増やす=業務時間を増やすこととなり、結果として最も働いた日は朝の7時から深夜3時までという日もありました。

結果、(あまり綺麗な表現ではなく恐縮ですが)フェイスラインにだけびっしりとニキビができたり、急に吐いてしまったり、不眠になってしまったり、生理が来なくなったり、ひどい時は血尿や血便が出たり、身体に数々の不調が出たのです。

そして心療内科へかかったところ、働きすぎ&気負いすぎによる『自律神経失調症』であることが判明しました。

やっと、やっと候補者に寄り添える『天職』が見つかったと思ったのに。
弁護士のみならず、自分は転職エージェントすらも出来ないのか。

悔しくて自分を責め続けました。病状は回復の見込みもなく、休職の末、会社も退職に至りました。

『誰かの不安を払拭したい。
誰かの悩みを解決したい。
時には誰かの手を取って引っ張ってあげて、
時には誰かの背中を押すでなく優しく撫で続けたい。』

それはもう叶わないのだろうか。
途方に暮れていた時に出会った職業、それが『キャリアコンサルタント』でした。

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■『可能性は無限大』であるということ

キャリアコンサルタントとは、一般的には『学生・求職者・在職者等を対象に職業選択や能力開発に関する相談・助言を行う専門職』のことを指します。
ですがその本質は、ただ『キャリア』だけでなく、来談者の『人生そのもの』に対して相談・助言といったカウンセリングを行うお仕事です。

その存在を知り、直感的に『あ、これだ』と感じました。
『あ、これだ』って何やねんという話なのですが、『あ、これだ』は『あ、これだ』なのです。

勢いのままにキャリアコンサルタントの養成講座(めっちゃ高い)に応募、毎週通学を行い全単位取得をして卒校しました。
そこで得たものは、キャリアはもちろん、ひいては『人生』そのものを豊かにするために必要な知識の宝箱のような内容でした。

『自分』は『自分』でいい。
『自分』を否定する必要なんてない。
『自分』の良いところを見つけて、それを伸ばす。
そして、誰だって『可能性は無限大』であるということ。

たくさんの学科授業や実践・ロープレ授業を通して、新たな価値観が自分の中に舞い降りた感覚がしました。
そして確信をしました、わたしがやりたかったことはこれだ、と。

相手の過去に寄り添う。相手の経歴に寄り添う。
相手の感情や価値観に寄り添い、全てを受け入れる。
時には気が済むまでずっと雑談を行い、全て傾聴して心のもやもやを取り払っていただく。
たくさんの肯定を与え、時には助言を行い、相手の『魅力』を引き出して伸ばすお手伝いをする。

キャリアコンサルタントこそが、わたしがやりたかったことなんだ。
誰だって『可能性は無限大』なのだから、わたしだって『可能性は無限大』だ。
そしてそれを、世界中に発信していきたい。どんな些細なことでも悩みを抱える方がいれば、その人に合わせて寄り添っていきたい。

それがわたしの出した結論であり、自分の決意でした。

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■わたしが、カウンセリングをやる理由

ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。
完全に隙自そのものになってしまいましたが、隙を与えたnoteが悪い……というのは半分冗談で、『わたしを信頼し、頼ろうとしてくださっている方に、自分のこれまでのキャリアはもちろん、葛藤やカウンセリングをするにあたっての思い』を伝えたく、こうしてnoteに思いの丈を綴らせていただきました。

少しでもご興味をお持ちくださって、ご面談を依頼しようと考えていただけているのであれば。
言える範囲で大丈夫です。わたしに、あなたのお話をいっぱい聞かせてください。
あなたのことを、たくさん肯定させてください。
今までよく頑張ってきたね、とありったけの心で労らせてください。
そしてわたしの『カウンセリング』で、あなたの『魅力』を発見するためのお手伝いをさせてください。

わたしは今(2022年8月)はまだ国家資格キャリアコンサルタントの資格を持っておらず、2023年の3月に受験を予定しています。
そのためキャリアコンサルタントとはまだ名乗っておらず、他の資格非保持者同様にキャリアカウンセラーを名乗っております。
家庭の事情などもあるので無事に2023年の3月に受験できるかは今のところ不透明なのですが、無事に受験&そして合格(あんさんぶるスターズ!!でいうところの『完凸』状態)できるよう見守ってやってくださいませ。

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わたしは特別頭がいいわけでもなければ、10年以上のベテラン選手でもありません。
たくさんの挫折や絶望を味わってますし、おいおい嘘やろ……ってくらい上司に叱られまくってた過去もありますし、心療内科にお世話になりまくりましたし、それこそ聞いてる側が共感性羞恥心で泣くレベルの黒歴史なんて100個はあります。(オタクだったらありますよね……無いかな……わたしめっちゃあるんですが……)
けれど、だからこそ、わたしにしかできない『共感』や『需要』、『肯定』がこの世にはきっとたくさんあると思うのです。
そして、わたしはそんなお悩みや不安を持つ方の味方になりたい。その一心でございます。

色々と書き連ねてしまいましたが、結論を申し上げると、
わたしはあなたの味方だから、わたしをあなたの心の支えの一つにしてください
……この一言に尽きます。

ぜひ、一歩踏み出すお手伝いをさせていただけますと幸甚です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

mona( HP
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