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前回まで、口から食べて、栄養を吸収して、肛門から出すまでの話が終わりました。 まとめてみます。 口から入って嚥下する話(口、喉、食道、胃) 嚥下した後、細かく溶かしていって、栄養素として吸収する話(胃、十二指腸、小腸) 吸収した残りを排泄する話(大腸、直腸、肛門管) 吸収の補助と吸収した栄養素を、体で使えるようにする話(肝臓、胆嚢、膵臓) に分けられると思います。 栄養補給をどうするかを考えるような時は、1.口から入って、嚥下するまでが出来なくなる時が多いで
前回まで、大腸の内、結腸の解剖と機能の話をしました。 今回は最後の、直腸と肛門です。 右から左へ横向きに進んでいた横行結腸は、脾臓の下、脾湾曲部で、曲がり、横行から下降して下行結腸になり、ちょうど腰骨(腸骨稜)あたりからS状に曲がってS状結腸になります。その先、Sの字が終わったあたりから、直腸と呼ばれる部分になります。 S状結腸と直腸は、走行方向は変わるけれども、構造的には大きな変化はありません。 凄いのは、その先にある肛門管です。 肛門管は、便を出すか
前回まで、小腸での栄養の吸収についてお話ししました。 今回は、また、解剖と機能の話に戻って、消化の最終地点。大腸について説明します。 栄養と8割がたの水分が吸収された消化管内容物は、小腸最終部分の回腸から大腸に入ります。 大腸の最初の部分は結腸と言われて、小腸と比べると、土管みたい太くなっています。 回腸と結腸は、土管の横に、小腸の側管が入り込んでる様な形になっていて、この接続部分に、バウヒン弁と言われる弁があって、大腸の中身が小腸に戻らないようにできています
前々回、栄養のうち五大栄養素のうち炭水化物、タンパク質、脂質の話。 前回はビタミンの話をしました。 今回は、五大栄養素のうち、残りのミネラルについてです。 ミネラルは、大まかに言うと、微量な金属です。 具体的にはナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンなどの比較的体内に多い元素と、鉄、亜鉛、銅などの比較的少ない元素があります。 機能としては、体内に多い元素は、体の水分量の調節や、細胞が電気的活動をする時の電気の担い手です。 また、体内に比較的少な
前回、栄養のうち五大栄養素のうち炭水化物、タンパク質、脂質の話をしました。 今回は、五大栄養素のうち、ビタミンについてです。 ビタミンは全部で13種類あって、それぞれ違う働きしていますが、大まかな機能としては、各器官や全身の生体機能を調節します。 ビタミンは、大きく分けると脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンがあります。 脂溶性ビタミンは、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKの4種類。 水溶性ビタミンは、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB
前回、飲み込むこと、すなわち嚥下の話をしました。 今回からは、めでたく食道に入った後、どうやって体の栄養になるかです。 まず、食べ物の通り道、すなわち消化器系の構造と機能です。 食べ物の通り道は消化管と言われているように、口から肛門まで一本の管になっています。 口から物が入ったら、前回話した、嚥下で食道に送られます。 食道は呼吸器系である2個の肺の間に有って、飲み込んだものは、その食道を通って胃まで行きます。 胃と食道は、お腹の中(腹腔)で繋がっていて、
前回、食べる・飲むの第一歩として食べ物・飲み物を認識するという話をしました。 では、次に、 実際にそれがどうやって体の中に入るか?を話してみたいと思います。 まずは『嚥下』というやつです。 嚥下も実は結構な事をやっています。 そもそも、食べ物と空気は同じ場所を通るので、食べ物や水が誤って、空気の通り道に行ってしまわないようにしないといけません。 というわけで、嚥下の流れ。 ①食べ物や飲み物が口に入る。 ②口を閉じたり閉じなかったり、噛んだら噛まなかったりする