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ふんわりと死を考えて、楽に生きましょう

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人は皆死にます。問題はどう死んでいくかです。裏を返せばどう生きるかが重要です。最近は死に方をある程度選べます。誰も避けられない死。ふんわりと気負わずに、考える材料を提供します。
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2023年12月の記事一覧

アドバンスト・ケア・プランニング(Advanced Care Planning : ACP、人生会議)のやり方①

 前回、アドバンストケアプランニング(Advance Care Planning:ACP、人生会議)の真髄というか、目的を説明しました。  では、実際にはどうするのか?  先ずは話し始める前に、話す雰囲気を作りたいです。  これは、私の考える理想の、話し合い方です。  登場人物は2人(人物①、人物②)  2人の関係は、親子でも、夫婦でも、恋人でもいいので、お互いに信頼できる間柄。   状況は、2人で一緒に、テレビで医療系のドラマなんかを見ている。  画面には、家や病院で登

アドバンスト・ケア・プランニング(Advanced Care Planning : ACP、人生会議)の真髄

 前回、治療選択・決定方法で主流のインフォームドコンセント(IC)と、これから広まってくるであろうシェア・デシジョン・メイキング(SDM)を紹介しました。  SDMは、患者側は色々納得した上で、医療側とお互いに共感して治療方針を決定していくので、患者側はあらかじめ自分の受けたい治療を考えておく方が、話をまとめるのがスムーズになります。  なので、あらかじめ自分の受けたい医療を考えておく、アドバンストケアプランニング(Advance Care Planning:ACP、人生会議

インフォームドコンセントと共同意思決定(Shared Decision Making:SDM)

 治療には、程度の差はあれど、必ず危険が伴います。  では、どこまでの治療効果を求め、どこまでの危険を冒すのか?  それは、誰が決断するのか?  歴史が有ります。 ・その昔  医者→「この治療やります」  患者側→「お願いします」 ・1980年代後半頃〜今も主流  医師→「この治療やります。利益はホニャララ。不利益はホニャララ。他の選択肢はホニャララ。同意しますか?」  患者側→「同意します」  これが、インフォームドコンセント ・2010年代後半頃〜発展途上  医師

治療方法は誰が選択するか?答え合わせ②

 前回、よくありそうな心筋梗塞のシチュエーションの状況2つと、その時の対応を提示してみました。  ②は”高齢者等の慢性型(呼吸不全等)”の状況です。  ちなみに、②はこんな感じでした。  「高齢でほぼベット上生活。脳梗塞で複雑な話は理解できない状態で、この様な人が心筋梗塞を発症した」です。  では、どんな対応が正解なのでしょうか?  こんな時、治療方針を決める時の考え方は、とてもざっくり言ってしまうと「どこまで頑張りますか?」ということになります。  どういうことか?