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品質管理担当の私がコミュニケーションにおいて意識していること

この記事は 裏freee developers Advent Calendar 2018 の12日目の記事です。


自己紹介

freee株式会社でQAエンジニア(品質管理)をしている石塚です。
手動テスト設計・自動テスト設計と実装・プロダクトの仕様決め・ベンダーさんとのやり取り、など幅広くやっています。

入社前はフリーランス・派遣・アルバイトなどで30以上の職種を経験し、2013年に慈善活動をするため一般社団法人を設立しました。記帳や決算作業に手こずりfreeeを導入しましたが、当時は今より問題が多く、直してほしい箇所をリストアップしてfreeeに持ち込んだところ、そのまま社員に採用になりました。

* 入社の経緯やフリーランス時代の話はこちらのインタビューに載っています

入社後にテスト設計やエンジニアリングでも学んだことはたくさんありますが、今日は「コミュニケーション」について意識している点を挙げていこうと思います。



意識してやっていること

ちょっとしたTIPS的なことを挙げてみます


ミーティングでは「バカっぽいかな」と思うことも恐れず話す
何気ない一言から巨大な仕様漏れの発見につながることもあります。仮に的を射てない発言だとしても、そこから議論が活性化することもあります。


なんとなく引き合わせて仲良くなってもらう
複数チームが似たような箇所をいじっている場合など、コミュニケーション不足によるロスや仕様バグが起きがちです。その場合さりげなく関係者を引き合わせるようにしています。席に行って話す、ミーティング、ランチ、飲み会、いろいろ手段はあります。


「ダメ元、ジョブ元」でコミュニケーションする
品質管理に限ったことではないですが「ダイジョブでもともと、ダメでもともと」の心構えでコミュニケーションをとるようにしてます。

「ダメ元」はお分かりのとおり「たぶん無理だと思いますが、これってこうできたりしますか?」とか「こんな資料あったりしますか?」と聞くやつです。聞いてみると自分が頑張ってやるより100倍効率的な解決策が既にあったりします。仮に何も無かったとしても何のマイナスもありません。

「ジョブ元」は「大丈夫でもともとなんだけど、一応確認する」という姿勢です。
「まあ、99%大丈夫なんだけど、勘違いがあったらヤバイ」というケースはよくあります。ふらっと関係者の近くにいって10秒声かけるといった何気ないやりとりが、進捗遅れや仕様漏れの防止につながることがあります。

情報・質問は貯めない
情報や疑問をきっちり整理してから共有しようと思っても、時間が経ち状況が変わってしまうこともあります。特にリリースが近くなるとスピード感はとても重要です。
経験則では、1週間後80点の情報を渡すより今30点の情報を渡すほうが効果的なことが多いです(ただし30点の情報であることは伝え、時間コストも掛けないようにします)。


顔を合わせて報告する機会を増やす

バグの報告に必要な情報(前提条件・再現ステップ・起きた現象)などは、実際に見せるほうが伝わりやすいですし、さらにリアルタイムのやりとり(「あれ、今どのボタン押しました?」とか)が入ってくるので非常に効率的です。


顔を合わせての報告は時間を決めてまとめて共有
「情報を貯めない」と矛盾するようですが、上記のような報告や質問を思いつくたび声をかけてしまうと、相手(開発者など)の生産性を落としてしまいます。
かといってSlack上でやりとりしてもあっという間に巨大スレッドができたりします。
一日に15分など決まった時間を抑え、パパっとやるほうがお互いの精神衛生的にも、効率性の観点でもいいことが多いです。



心構え編

急に偉そうになってしまいますが、意識していることのリストです。自分もまだ出来ていないことが多いです。


愚直に知識を身につける
コミュニケーションの細かなテクニックだけでは品質向上には貢献できません。自分の場合は、知識が浅いところを補うため、慣れないながらも「コードを書く」「会計知識をつける」を続けてきました。それによりミーティングの内容も徐々にわかっていき、リスクに気づいて品質向上に貢献する機会が増えてきたと感じています。 


バグを笑わない
現場ではちょっと笑ってしまうようなミス(開発途中で見つかるタイポとか)も起きます。ただ、どんなに仲が良くても、こちらからネタにするような発言はしないようにしています。間違いを指摘することが多い仕事だからこそ、作った人へのリスペクトは大事です。


言うときは言う
「嫌われたくない」と思って、ただ褒めるだけの人、当たり障りのないことしか言わない人の話は響かなくなってきます。
明らかな誤りの指摘はもちろん、その場では流してもいいかなと思うこともしっかりコメントするようにしています。1年後、2年後に問題が起きたとき「気づいていたけど言わなかった」という人にはなりたくないと思っています。


心を強く持つ
品質管理の理想は「消火」ではなく「防火」です。会話の中でリスクを減らしたり、チーム間のコミュニケーションを円滑にして上がった品質などはなかなか計れません。消火のほうが格好いいし成果も分かりやすいですが、自分が何のために会社に入ったのかを考え、強い気持ちをもって続けています。


そもそも意見を聞いてもらいやすい人になる
偉そうにしていると、自分の指摘への反論もなくなりコミュニケーションが成立しなくなります。
悪口や陰口を言わないのはもちろん「本人のいないときにその人の話をしない」とルールを決めて、リスペクトを欠かないよう意識しています。

極論ですが、自分が人間として成長するとプロダクトの品質が上がる、そう考えて行動するようにしています。



番外編

ここから急にテイストが変わりますが(笑)以下も実践していることです。


自分にキャラをつける
自分は、積極的に「いいこと」をしたり、褒めることが苦手です。でも人間として成長するため、そしてプロダクトの品質を上げるため、殻を破ることにしました。

いろいろ考えた結果「好感度を上げたい人」キャラをつけることにしました。恥ずかしいですが、自分で堂々と「僕は好感度を上げるためにいろいろします!」と宣言してしまうのです。

このキャラ付けにより、思うがままに人に優しくできます。業務上での協力はもちろん、残業している人にお菓子を配ったりもしちゃいます。みんなも「おお!好感度上げに来ましたね!」とかイジってくれつつ、結局は喜んでくれます。
それがその後の円滑なコミュニケーションに繋がったりします。


目立つ存在になり情報ハブとなる
もともと「人と違うアピール」をしたい性格ではあるのですが、社内でも目立ってみようと思いました。社内SNSでは自分がくだらないことや謎のポエムを発信するだけのチャネルを作りました。本当にくだらない投稿もしますが、それがプレッシャーにもなります(「変な人でありつつ仕事も出来ない」となると相当やばいので)。

プロダクト/プロジェクトに関する情報も集まってきて、ビジネス側の業務上の悩みも聞くことも増えました。それをきっかけに社内ツールを作って業務改善に協力させてもらったりしています。
(社内の業務改善も突き詰めればプロダクトの品質向上につながっていると言えます)

最後に
偉そうにいろいろ書きましたが、自分もfreeeもまだまだ伸びしろだらけです。本当にやりたいことがたくさんあります。
これからも成長していきますので応援していただければ嬉しいです。


裏freee developers Advent Calendar 2018 明日はfutoaseさんです!


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