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夏至の日

昼間の、晴れの、電車の中から見る景色、差し込む光、というのには、どうしてこうも勇気づけられるのだろう。
イヤホンからはプリシラ・アーンの『Opportunity To City』が流れている。
誰もいない座席に陽が落ちて四角く温められてゆくのをわたしだけが見ている。
読みかけの江國香織を膝に置いてこれを打っている。
夏の夕暮れは、なかなか暮れない。

モデルの仕事のこと。
指名をもらっていた仕事をまたひとつなくした。一生描くよと言ってくれていたのだが、許してはいけないことがあり、断ち切ってしまった。
その、一生描く、というのも、わたしには荷が重かったし、許しながらやわらかくいなければならないのは難しいことだった。

何事も起きないよう出来るだけ控えめにお断りする、しかし拒絶されなかった男性はそれがむしろ自信となりエスカレートしてゆく、というのを、こんなに多くの女性が経験しているのか?と、ツイッターを見ていて思う。わたしの見ているツイッターなんてとんでもなく小さな世界なのだから、ほぼそれが日常のひともいるのかもしれない。
こんな、理解に苦しむ行動をとる人間が、山ほどいるのか?信じられないが、信じられる。
『同じ体験をしているひとがいる』ことに胸がざわつく。この虚しさや怒りをどう変えていけばいいんだろう。
今こそ聡明な人間らしい銃の打ち方を学ばなければいけない。

夏の匂いが濃くなってくるね、今日は日食が見れるらしいです。
新月に生理がくると、体と月の満ち欠けが無関係とは思えずに、朝から時々、空を見上げる。
お腹の下の方がジンジン痛い
飲みかけの紅茶を家の机に置いてきたこと
連日の雨で洗濯物が溜まっていること
帰ったらアイスを食べよう
バニラのやつがいい





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