愛することを許してくれた息子



ずっと愛が欲しかった。

甘えたかった、甘やかされたかった。

少しでも私への愛が無いと思うと

私は逃げたし、怒った。

嫌われそうになってもまた、逃げた。


それでもまた、やっぱり人の愛を求めた。

愛されたい。大事にされたい。私だけを。




そんな重苦しい私は

そんな重苦しいまま大人になり

奇跡的に母にもなれた。



それでもまだ、今だって

あぁ、誰かに甘えたいなぁ優しくされたいな、とか

思うときもある。疲れてるときとかね。

まだまだ心は成長できてない30代、女。



それでも、前と違うのは

どれだけ愛を伝えても嫌がらずにいてくれる

息子が側にいること。


ふと気がついた。

私は愛してほしい、よりも

思う存分に誰かを愛したかったのではないか、と。



「大好きだよ。」

何百回、何千回、

いやもしかしたら何万回、言ったかもしれない。


息子は「僕もママ大好き」と

ぎゅぅしてくれたり、ちゅぅしてくれたり。

もちろん、毎回そうじゃないけど。


それでも、何回言っても、足りないの。

好きが止まらないの。

言葉にださなきゃ、どうにかなりそう。

それくらい、好き、大好き。


そんなこと、怖くて今まで

誰にもできなかったんだよ。



愛を全力で伝えられるあなたがいて

あなたが産まれてからずっと、

私は人生で1番幸せなときを過ごしている。


全力だから、疲れたり、怖くなったり。

逃げたくもなったり、泣きたくもなったり。

あなたのそばにいるのが私で良いのかって

ずっとずっと自問自答しているときもある。

あなたが産まれてから、ずっと大変。

きっと今までこんなに真剣に

何かと、誰かと、向き合ったことがないから。



この先も、愛を伝え続けたらそのうち

「キモイ」とか言われちゃうのかな。

それも、成長だから仕方ないね、とは言いつつ

多分めっちゃヘコむ。笑

でも多分、多少ウザいくらいには伝えちゃう。笑



あぁ、いつもこの大き過ぎる愛を

受け止めてくれて、ありがとうね。


もう少し、まだ伝えさせてね。おねがい。

あと、匂いも嗅がせてね、ひっそりと。

ふわふわの髪の毛やほっぺ、触らせてね。


あぁ、今という時間が宝物すぎる。

愛するって、幸せだ。