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yamabra disk: SAMARA JOY / Linger Awhile

もちろんJAZZを聴くこともあるのですが、スタンダードなJAZZを聴くっていうことは、実は今ほとんどありません。JAZZの範疇とされる歌い手に関しても、「いかにも」というオーソドックスすぎるものは、むしろ避けていました。

で、このSamara Joy、山本勇樹さんが紹介していたので聴いてみたのですが、見事に正当派(何を持ってして「正当」というかは知らないけど)の堂々とした歌い手です。ブロンクスで生まれ。祖父母は有名ゴスペル・グルーブ「The Savettes」のメンバーで、父親もゴスペル・シンガーという血筋に育ったとのことです。

声の天性の懐の深さ、張りと艶、柔らかさと抑揚、24歳とは思えない落ち着いた、しかしときに爆発的な歌唱には、既に破格ともいうべき風格を感じさせます。

オーセンティックな歌い手ではあるのですが、彼女には基本的な歌の力や華があって、普段スタンダードなJAZZを聴かない僕が、すっかり魅了されてしまいました。Pasquale Grasso (g)や、Kenny Washington (ds)によるバッキングも麗しい。本作はヴァーヴとの契約後の初のアルバムとのことです。



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