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KIMBANOURKE / BINJARI (Absence)

本作は1999年生まれの韓国のシンガー・ソングライター、Kimbanourke(김반월:キムバヌーク)のデビューアルバムです。一部の方の間では、評判になっていたそうですが、僕はなんと今日彼の音楽を初めて聴き、もう一瞬でその音楽の虜になりました。

清廉なアコギの音を中心に据えたフォーキーな音像に、時に電子音を加えた、いわばフォークトロニカなのですが、美しく繊細で時に劇的なサウンドと、残響を残して儚く消えるような歌声と曲想は、唯一無二の透明な空気感与えてくれます。感覚的には空気泥棒などに感じる白日夢的磁場に共通するものがあります。

彼の音楽は、韓国の空中泥棒とアメリカのスフィアン・スティーヴンスの影響を受けているそうです。なるほど聴いていて感じた通り空気泥棒と共通する表現が随所に感じられます。そこにKimbanourkeならではのよりアコースティックで繊細な感覚が加わって、この上なくフレッシュな感覚の音楽に仕上がっていますね。これも今年のベストではないでしょうか。


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