yamabra disk:CHARLIE GREY AND JOSEPH PEACH / Spiorachas: A High Place
音楽ってすごいなぁと、改めて感じさせてくれる作品です。
聴いただけで、記憶が掘り起こされて、思わず遠い目になってしまう。記憶を優しく揺さぶる揺籠のようです。しかしたとえ静謐な音楽ではあっても、心を動かす力はとても大きいのです。
スコットランドの音楽家、Charlie Grey (Hardanger D’Amore) とJoseph Peach (Piano, Harmonium) のデュオによる作品。全く知らなかったのですが、このデュオとしてすでに本作が4作目とのことです。
1曲を除いてこの二人、あるいはこの二人プラスもう一人の手による楽曲は、幽玄でありながら、しかしどこか切なさや懐かしさを感じさせます。寄り添う会話のような二人の演奏は、スコティッシュ・トラッドの伝統的な響きと、現代的なメソドロジーとの美しい邂逅といえます。スコットランドの景色が浮かんでくるような、映像的イメージを喚起する作品でもあります。
そういえばあの「蛍の光」もスコットランドのフォークソングですね。スコットランドの音楽って、どこか日本人のメンタリティーに共鳴するものがあるのかなぁ。
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