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yamabra disk: FRESH PEPPER / S.T.

トロント・インディーズ関連のユニットをもう一つ。

Fresh Pepperは、トロントのサックス奏者Joseph Shabasonと、シンガーソングライターのAndre Ethierを中心とするユニット。本作には他のトロントのグループ(Bernice、Beverly Glenn Copeland、Dan Bejarなど)のメンバーなども参加している様です。

Joseph Shabasonの気怠くメロウなサックスの音色と、決して上手いとは言えませんが、渋く哀愁溢れるAndre Ethierの「親父声」のヴォーカルが、聴くものに桃源郷的リラックス感をもたらします。妙に(と言ってはなんですが)実験性の高い曲やアンビエントな曲もあり、ゆったりした手触りながら、ある意味意欲的でもあります。Tr.2"Walk'n"、Tr.6"Dishpit"なんか、アルバムの中では異質な感じもするけどすごくかっこいい。

ユニークな曲は全て二人の共作。全体的には力みの無い穏やかさと、適当に隙間のあるジャジーなサウンドで、成熟した個に基いた彼らの音楽は決して急ぎません。暑い日にのんびり聴きたい作品です。


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