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偏愛音楽。 その2:夏に聴く音楽。

偏愛音楽のその2は前回のブラジル音楽に続き「夏に聴く音楽」を選んでみました。

昨年は会員/関係者の皆さんにセレクトしていただきましたが、今回は僕個人の「夏に聴く音楽」です。以前にも書きましたが夏に対するイメージは皆が同じではないわけで、「夏に聴く音楽」はその人が夏についてどう感じているか、どう捉えているかに左右されます。夏だからこそエネルギッシュな音楽を聴きたい、夏は暑いからチルアウトしたい、夏の夜にまったりと浸る音楽が聴きたい、夏のビーチに似合う音楽が良い、など「夏に聴く音楽」と言っても様々な方向性があります。

僕は夏はあまり得意ではないのでどちらかというと、チルしたい感じが多いかもしれません。ここに選んだ10枚のアルバムは僕が偏愛する、僕にとっての夏の音楽です。あまりたくさんのディスクを紹介しても聴く気にならんと思うので、記事は10枚だけにします。各々に簡単なコメントを付しました。昨年の記事に選ばれたものは除外しました。

まてよ、気がつくと男性ばかりだ。夏は男か?(それも3人は裸)




☆Arsenio Rodriguez - Primitivo

大御所Arsenio Rodriguezなので、かなりゴリゴリに感じる部分もありますが、1950-60年代のキューバ音楽の熱気こそ夏に相応しい。Arsenio Rodriguezのトレスが素晴らしい、これは名盤です。


☆Caetano Veloso - Noite do Norte

Caetanoのアルバムで夏を感じさせる、あるいは夏に聴きたいと思うのがこのアルバムです。アフロブラジル〜バイーアののタイトなリズム、Nordesteの夜の穏やかな熱風のような、ムッと来る暑さを感じさせるアルバム。


☆Celso Fonseca - Juventude / Slow Motion Bossa Nova

夏に聴きたいブラジル音楽の筆頭がこれでしょう。Bossa Novaを引き継いだセンシティブな音楽性はリリース当時新鮮でした。日差しの中でまったりと冷たい物でも飲みながらチル・アウトしたい時に最高です。


☆Delroy Wilson - The Cool Operator

夏はやはりレゲエも馴染みますよね。このDelroy Wilsonは、13歳の若さでSTUDIO ONEのコクソン・ドッドに見いだされたという人。本作は彼の28曲をリマスターしコンパイルしたアルバムです。


☆Gary McFarland - Soft Samba Strings

できれば「strings」のない「soft samba」がもっと夏向きだと思いますが残念ながらそっちは配信等がないのです。柔らかでクールというこの頃の彼の音楽性は夏にぴったりです。でも「strings」も悪くないかも。


☆Guyun Y Su Grupo - Canta Elisa Portal

伝説のギタリスト、Guyunの唯一の録音です。フィーリンの名盤として名高いアルバムですが、すこしムッとするくらいの夏の夜に似合います。メロウで洗練されていて心地よくまったりできるのではないかと。


☆Henri Salvador - Chambre Avec Vue

基本的にはJazzとBossa Novaをベースにした曲が収録されていて、音楽の雰囲気夏にふさわしい感じです。キャリアが滲み出る音楽で、浅薄なものとは自ずと一線を画しています。夏の夜に。


☆João Gilberto - Brasil (feat. Gilberto Gil, Maria Bethânia, Caetano Veloso)

João Gilbertoとバイーアの後輩たち(Gilberto Gil, Maria Bethânia, Caetano Veloso)が集い、インティメイトな雰囲気の中で収録された、穏やかな空気に満たされた言わずと知れた名盤。夏ですよ〜。


☆Marcos Valle - Previsão Do Tempo

まずジャケットが夏以外あり得ないわけですが、Bossa Nova以降のMarcos Valleの代表作です。Azymuthが参加したメロウ・ブラジリアン。楽曲は物語的感触があって夏が似合うアルバムだと思います。


☆Pierre Maizeroi - Salsa

フレンチ・ブラジリアン/カリビアンと言いつつも、かなり国籍不明感、ごった煮が強いです。Pierre Maizeroiは、フランス領マルティニーク生まれのパーカッショニスト。まあ夏には気持ち良いんじゃないでしょうか。


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