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ガンバレって煽らないで

別れと出会いの季節。

 ムスメさまの(中学の時の)神担任の先生も異動されることになり、離任式に出席させてもらった。離任される先生方のお話が意外にも面白く(すみません・・形式的なものだとばかり思っていたもので)、海外で新しいチャレンジをされる先生、創作活動に専念される先生など実に多彩だった。色んなことに自由に挑戦できる社会っていいな、とほっこりしつつ、その場に流れる空気感というか、子どもたちへのメッセージが「ガンバレ」というモードなのがしんどい・・・とも思いつつ。そんな中での、ムスメさまの(元)神担任のメッセージ。

「あなたを支えてくれる人は必ずいます。しんどい時は頼っていい。無理せず、自分を大切に。」

 また思わず、わーん!と泣きそうになった。もう十分子どもたちみんな頑張ってるやん?めちゃくちゃ頑張ってるやん?必要なのはこれ以上頑張ることじゃなくて、しんどい時にはしんどいと言え、自分も周りも労わっていくことだよ・・・

 最後までぶれずに素敵な先生でした。

 そのすぐあとで迎えた入学式。特に何も期待のようなものはなかったのだけれども(すみません、今までさんざん傷ついてきたので・・)、校長先生の式辞にちょっと涙がこぼれそうになった。

「入学試験の作文で、みなさんがこの学校でしたいことや、どんなことを期待しているのかを読ませてもらって、襟を正す思いでした。」

 子どもたちの期待に応えよう、期待に沿う学校であろうとしてくれているんだなぁと、じーんとしてしまったよ・・だって今までは、「学校に」「社会に」合わせろって、言われてきたんだから・・・

「社会は、あなたの力を必要としています。ぜひ、あなたの力を必要とする人たちのために、そして自分自身のために学んでください。」

 子どもたちを社会の担い手、近い未来の仲間として捉え、「学ぶことの意味」を伝えてくれていたので再びじーん・・・

「安心して、楽しんでください。」

 まずもって「楽しむ」ことに罪悪感を植え付けられるような社会の中で「楽しめ!」っていうメッセージだけでも嬉しいんだけど、「安心して」という言葉がついているところにぐっときた。「楽しんでもいいけど、その結果は自己責任」みたいな世知辛い放任じゃなくて、「みんなが楽しんでいい社会を大人が用意するから、安心して。」と伝えて下さっているように感じた。楽しんでいい、って言われたって、「将来どうするの?」という無言の脅しとセットになっていたら、安心して楽しめないもんね・・・

 とにかく誰も「ガンバレ!」って過度に煽る人のいない入学式で、心底ほっとした。「厳しい競争社会、グローバル社会を生き抜くために」とか「AIに仕事を奪われないように」ガンバレなどと上から目線で叱咤激励されて頑張りたいと思う人いるんか・・・?不安を煽って人を頑張らせようとするの、壺商法と同じだしな?と言い続けていきたいと思う。

 さて今週も、短めの近況で失礼します。久しぶりの学生生活、いきなり高校数学で詰みそうなんだけど大丈夫なんか・・・?ううう、「私は」がんばります。自分が頑張りたい、頑張ろうって思えて始めたことだから。

追記
写真は、宝ヶ池のスワンボートからの風景。すきまやでお預かりしている子どもたちとボートに乗ってきました~。足こぎボートなんで、もちろん翌日バキバキの筋肉痛・・・老体に鞭打って「高鬼」(?)なんかしちゃったし。でも楽しかった!


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