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(20)成長するもの

庭に出るとひょうたん池の睡蓮がまた花を咲かせたのに気が付いた。可憐な草花も好きだけども、大きな花の植物はたっぷりとして余裕があって、ほら咲いたよ、見ていきなさい。良いことがあるよ、と呼びかけてくる。

雨が止んでいるから前庭の未央柳を切らなければと鋏と蚊取り線香を焚いて持っていく。雨の中でも咲いている黄色い花は近づくとすこしぼろぼろな感じで、樹勢も良くなってきているから思い切って小さく整えた。門脇の躑躅の下のドクダミを抜いてみる。躑躅が元気になるまでここはカラカラで何もなくて寂しかったので、小花のデイジーや紫蘭、ホトトギスの苗を移植しておいたら、どれも元気になってしまいぎゅう詰めになっているし、すぐ横にここにも南天があり、石垣から山椒が生えてコンクリートの割れ目から桑の木が伸びてきている。梅雨の湿気と蒸し暑さで人は身体が思うように動かないのに、植物はぐんぐんと成長していく。



透きとおった緑色のカマキリとやはり緑色のクモのようなのがいたので写真を撮ろうとして携帯電話を手に戻ると姿を消してしまった。ホトトギスの葉にピンク色に黒い星がいっぱいのテントウムシがいる。益虫だろうか。金水引もずいぶん大きくなってきた。

夕方帰り道にエノコログサを二つ、猫たちのおみやげにした。モモはふさふさの実も美味しそうに食べている。


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