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10時間耐久作品制作【日記】

さっき映像作品をひとつ、夕方から作り始めて深夜に一応完成しました。
普通の映像ではなく、モニターにはほぼ静止画の絵が映り、ボタンを押すと絵の中のカーテンが開閉したり、電気がついたり消えたりする、小さなギミックが詰め込まれた「インタラクティブアート」の一種です。

作ったものに対する解説はさておき。
今回はどうして10時間で作ることになったのかというお話です。

作品制作の動機

お世話になっているギャラリーのイベントにて作品展示で参加することになりました。

私は普段、部屋ひとつ真っ暗にしてプロジェクターで映像を投影する、インスタレーション作品を作っています。
でも今回は昼間のギャラリー、しかもグループ展。明るいしスペースがないしでプロジェクターは使えません。

はじめは過去作のアーカイブ映像をまとめて流そうなどと考えていたのですが、話をいただいた数週間後、今回一緒にイベントで展示する知人とお話する機会がありました。
彼女は新作を作って持っていくとのこと。お世話になったギャラリーから声をかけられて、過去作なんか持っていけないと。
それは確かに。むしろなんで私はそんな適当に済ませようとしていたのだろうと反省しました。

こうして展示までの約1ヶ月で新作をひとつ作ることになりました。

制作スケジュール

11月下旬
展示のお誘いをもらう。

12月上旬
新作を作ることを決める。
同時期、別件で知人からとあるプログラムソフトをもらえることに。これを使えば新作が作れるのでは?と考える。

12月下旬
ソフトをもらうも、年末に突入してまったく触れない。

1月4日
やっとソフトを触る。うまくソフトが作動しない。

1月7〜8日
謎の体調不良でダウン。

1月9日
ソフトが動かない原因を探るもよく分からず、ソフトをくれた知人にも相談してみる。

1月10日
もう無理かもしれないと諦め、ソフトを使わず別の方法で制作することにする。

1月11日 朝
なんとソフトが正常稼働。しかしもうひとつのソフトへデータ送信する方法がわからないという新たな問題に直面。もう今回は諦めて別のソフトで制作を進める。

1月11日 昼
仕上げの段階で壁にぶつかる。このまま進めてもいいのか思いとどまる。

1月11日 夕方
今からまったく別のアプローチをした完全新作を作ることにする。

1月11日 深夜
ここ最近で一番の集中力を発揮してなんとか完成。あとは明日最終調整をするのみ。←いまここ

後半の追い上げがすさまじかったです。
こうして振り返って見ると、けっこう本気で年末年始休んでる場合じゃなかったです。
休んだものは仕方ない。

制作が行き詰まった理由

私が普段作っている映像は、プロジェクターでステージや空間に投影することを目的としています。
その場合の映像はメインコンテンツではなく、空間の一部なのです。
モニターで見ることは想定していません。

なので同じようなものをモニターで見ると、「主役のない背景映像」となってしまいます。

以前スクリーンに映像投影して作品展示を行った際、見に来られた方から「フォーカスが合わない」「何を見たらいいかわからない」と言われました。
この時は背景というか壁の一部にすることが目的だったのでメインを置く必要はなかったと思っていますが、そんな意見に「なるほどなぁ」と思い、こうして時々思い出すようになりました。

今回の展示はモニターで映像を流します。
ということは、いつもの作り方じゃダメ。

、、、よし、アニメーションを描こう。

完全新作のベースになったもの

息抜きに手に取った漫画の表紙が、線画のイラストだったこと。

2022年は絵を描くと息巻いていたのに結局年賀状の絵しか描いてなくて、2023年は絵をたくさん描くと決めていたこと。

先週アニメーション作家の友達の個展を見に行って、久しぶりにアニメーションが描きたい欲があったこと。

大学の卒業制作で作ったアニメーションが気に入っていたのを思い出したこと。

いつも使うプログラミングソフトの機能を使って、絵を動かしたいと思っていたこと。

たくさんの点と点が一気につながって、まさに天啓が降りてきたような感覚でした。


こうして、翌日夕方に搬入を控えているにも関わらず、ここにきて一から作品を作ることになりました。

間に合わない不安はまったくありませんでした。
私は追い込まれたら必ず成果を出すことができると、謎の自信があったので。
というより、悩んでる暇があれば手を動かさないとと思っていたのかもしれません。

夕方16時に天啓を得て、それから夕食も忘れて没頭すること10時間。
いままでこんな短時間で作品が完成したことないと思います。なんとか深夜2時に一旦区切りがつきました。

線画の微調整などの作業が若干残っていますが、明日の夕方までにはまず間に合うと思います。

展示が終わったら、出来上がった作品をnoteにも載せようと思っています。

今回の教訓

  • 追い詰められたら人は真価を発揮する。

  • ダメだと思ったら少しでも早く見切りをつけること。

  • 適宜休みの日を設けないと突然体調を崩す。

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