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何をどうしたって梶井基次郎は面白いって話

みなさん
読んだことありますか、「檸檬」
あの梶井基次郎の檸檬ですよ
僕はあれが日本文学の中で一、二を争うレベルで好きなんですね
他は奈須きのことか伊藤計劃が好きなんですが、やっぱり僕は飛び抜けて梶井基次郎が好きなんです
今回は梶井基次郎についてオタク語りさせていただこうと思います


梶井基次郎がそもそも享年31歳と比較的若いのもあって、作品数も少ないのが特徴です
実に惜しい
個人的には「現実の生活に対する解像度」選手権でぶっちぎりで一位です

それに加えてなんというかこう、どこか「病的」なのがとてもとても良い
「どうせ死ぬんだろう」みたいなスタンスをどこか感じるし、日常に対しての観察眼と独特の視点を持っているからなのか、自分の考えと日常の描写のバランスがちょうどよく、読んでいて飽きないかつどっぷり浸かっても疲れない程度の重さがあるのでどれもおすすめできます


ここからはおすすめの作品について

基本的に一つ一つがそんな長くないのが特徴なので全部読んでほしいんだろ?と言われれば首を横には振れないんですが、ここでは選んで紹介します


「檸檬」
梶井基次郎が書いたといえば、というとまず上がってくるのがこの檸檬
内容は何でもないちょっと鬱っぽい日常に果物の檸檬というフレーバーが加わることによる心持ちの変化や、考え方の変わり方を書いた作品なのですが、このいわゆる日常パートの部分がとてもいい
町中や人々の描写はもちろんそれに付随してくる梶井基次郎自身の感情がものすごくいい
(あと自分が鬱入ってる時に読むとクソデカ感情になるのでいちばんおすすめってのもある)


「Kの昇天‐或いはKの溺死」
こちらはどちらか言うと私小説というよりかはおそらくファンタジー小説等に分類される作品
この作品のいいところは「文章のバランスの良さ」
情景描写が完璧になされていて、なおかつくどくない程度で細かく描かれており、
「純文学読みて~」って感じたときに読むとなかなかよいです
文章がとにかくきれいでほんとすこ


「冬の蠅」
こちらは伊豆の温泉宿に静養に来ている梶井基次郎の物語
「冬」と「蠅」という二つを中心とした梶井基次郎の心境の変化を綴っています
近代日本文学でもトップクラスといわれるこの作品
上記で説明した
「日常と心境のバランス」
「情景描写の細かさがしつこくない程度にちょうどいい」

というのはもちろんのこと
蠅を中心とした自然から、「気まぐれな条件で生きているものは死ぬ」ということを学ぶまでのプロセスがとても美しく、ついつい読み入ってしまう魅力があります
自殺の方法を空想したり、気まぐれに放浪したりと、梶井基次郎本人の心境や行動が細かく綴られており
その点でもかなりおすすめです

さて
ちゃちゃっと読んだ勢いに任せて感想文を書いている小学生の状態なので今日はここまで!
青空文庫でも読めるからここまで読んでくれた方は読んでみてくださいね~

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