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荒川のおいしい水(湧水めぐり)

こんにちは、荒川流域の住人です。

正月連休の最終日、せっかくなので前々からやってみたかったこと、「源流域で水を汲んで、お茶やコーヒーを淹れて飲む」というのをやろうと、荒川の上流へ行ってきました。
前々からやってみたかったとはいえ、山歩きやキャンプに行って湧水がある場合はやってはいたのですが、流域というものを意識して水を汲んだことはありませんでした。
あらためて流域地図を眺めながら汲みに行く場所を考えてみるというのも楽しいですね。

荒川流域地図。今回訪れた2地点はピンク色の点。各地点から下流を水色で塗った。

荒川は甲武信ヶ岳の秩父側を起点として荒川河口・隅田川河口まで流れる大きな川です。埼玉県の南西部と東京の北東部にまたがっています。
2年前に東京から移住した埼玉県民なので長年荒川の水で生きてきたのだと思っていたけど、調べてみると、埼玉・東京は利根川からも水を引っ張ってきているんですね。首都圏は人も産業も多く、水をガンガン使うから、荒川だけでは足りないのか…。
(参考:https://www.pref.saitama.lg.jp/c1304/90d00-03suigen.html#genkyozu

今日訪れたのは、武甲山のふもと(横瀬町)にある「生川の延命水」と、名栗川(飯能市)にある「庚申の水」。なんとなく日帰りで行ける距離からこの2地点を選んだのですが、はからずも、同じ荒川水系でも中流域(川越あたり)で合流するまで全く違う川として流れていく湧水でした。生川は荒川本流へすぐ合流し、名栗川は入間川へ合流した後に荒川へ合流して行きます。

生川の湧水地へは、飯能の方から西武線沿いに高麗川(越辺川合流を経て入間川に合流する)を上って向かいましたが、正丸峠を超えたところで分水界が変わっていたんですね。峠を越えるって、違う流域へ渡るということなんですね。当然といえば当然なのだけど、これまで峠越えをするときに水の流れまで意識したことがなかったので、峠の見え方が変わった気がします。楽しい。

生川の延命水。周囲の森にも趣がある。
武甲山。逆光で何が何だかわからないが、肉眼では削られて剥き出しの岩肌を確認した。

生川延命水は武甲山のふもとで、初めて武甲山を正面から見ました。渋沢栄一ゆかりの地…。東京コンクリートジャングルのコンクリ供給源ですが、今もなお現役で削り出しているようです。趣のある湧水地。自然の中にありながらもきれいに管理されていました。

庚申の水の説明書き。美味しくて安全らしい。
蛇口は2箇所の他、向かって右手に少し登ったところにもう一つあった

庚申の水はかな〜り整備された湧水地で、趣はもはや全くないですが、水はとても美味しかったです。先客が2組いて、みんな大量のボトルに次々と汲んでいて、その慣れた様子からは普段から使っているのだなと思われました。私は初心者なので1.5リットルだけいただきました。

せっかく汲んだのでどこかで沸かしてコーヒーでもと思いましたが、コップを忘れてきたことに気づき、諦めました。紙コップを買ってもよかったですが。ゴミを増やすのも微妙なので…

帰宅後はとりあえず水の飲み比べとpH測定だけしてみました。(ただしpH計は校正ができていないので相対値しかわかりません)
先月山梨県の道志村に行った時に汲んでおいた湧水もせっかくなので引っ張り出してきて比較。

道楽で買ったpH計と測定結果。校正用の液も洗浄用の純水も持ってないので、値はまるで当てにならない。機械でなくpH試験紙を買うべきだった。

①水道水(荒川+利根川、秋ヶ瀬取水と思しき水)
②生川の延命水
③庚申の水
④道志の湧水

pHは荒川由来のものが若干高め(アルカリ寄り)で道志のは心なしか酸性寄りだった。けど道志(相模川水系)も公式の水質調査結果を見るとアルカリっぽいので、なぜこれが酸性寄りなのかわからない。時間が経っているからなのか(密封して冷蔵庫保管していたけど)、採取したところがたまたま酸性なのか…。今度また現地に行った時に改めて調べてみたい。

味は、③≧④>②>>>>①、いや、④≧③>②>>>>①か…。
道志の水は前から美味しいと思っていたけどやはり美味しかった。庚申の水もすごく美味しくて、甲乙つけ難かった。生川の水も美味しいけど、個人的に③と④が好き。こういう美味しい水を飲んでしまうと、水道水が問題外の不味さだということに気づいてしまう。。

明日以降、これらの水で美味しいお茶やコーヒーなどを楽しんでみたい。

※注記※
湧水は煮沸してから飲用することをお勧めします。

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