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省エネモード

ちょっと良いお出かけをして帰る。特に素晴らしい何かがあるわけではないけど、少し遠出なので気乗りしない、でもその価値のある「ちょっと良いお出かけ」。

その遠出は車と電車を乗り継いで片道40分くらい。1時間程度の所用を終えて、また40分かけて帰宅すると、家族に「なんで元気ないの?」と声をかけられた。

「……元気ないの?」自分のことを聞かれているのに、思わず聞き返す。私、元気なかったかな?

機嫌は良いし、体調も悪くないけど……なんて思っていると、矢継ぎ早に他の家族にも「疲れちゃったんだよね」「考え事したくないの?」「ああ、省エネモードかー」などと適当に私の状態を分析されて、そっとして置かれた。

もちろん、疲れた。機嫌が良いからと言って常にハイテンションに騒げるタイプでもないし、何も考えたくないときだってある。

正直、話しかけられている内容もよくわからなくて、出先で会った人と会話した内容もよく覚えてない。疲れたんだなぁー、と改めて気付いて、あくびを1つ。

楽しいことをやりたい。その気持ちはあるけど、まだ体力がない。そんな言い訳をして横になるのは簡単だけど……。

家族が焼いている紅茶のクッキーの甘い香りに包まれてぼーっとしていると、「食べる?」と1枚の半分を差し出された。

クッキーのお零れを頂きながら、今日も睡魔と戦う。このままではいつまでも部屋が片付かないので、せめて今日はボロボロになったクッションくらいは処分袋に入れようかな。

そしたら、今日のミッションはおしまい。1つ物を減らせたのは確かだし……、と、自分に言い聞かせてのんびりします。

疲れたときは、甘いもの食べて、自分もちょっと甘やかして、ゆっくりしたい。
今日は、早く寝よう!

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