弾丸で唐津の「HOTEL KARAE」を目指す旅
先日、弾丸で九州へ行っていた。
目的地は、佐賀県唐津市駅前にあるできたばかりの「HOTEL KARAE」。
お知らせをくださったのは、金井塚さん(@kyukirrs)。
映画館を併設したホテル、ということで到着したのは夜7時。
レイトショーはその日は上演しておらず、悔しいので気分だけでもと隣のカフェに入る。
「KARAE cafe」というお店も併設しており、モーニングをここで食べることもできる。
夜、ポテトとホットドッグがテイクアウトできたので、それを買って近くの商店街をぶらぶら。
赤提灯がポツポツ見えつつアーケードにはお尻の大きなサンタさんのバルーンがつるされていた。
弾丸すぎて、店が閉店している風景しか見られなかったけれど、次来た時は駅前の雰囲気もじっくり観察したい。
唐津は、海が近く、イカがよく獲れる。
あとその名のとおり、唐津焼が有名だ。
それ以外の情報はほとんどないまま、KARAEを目指して来たわけだけれど、各所に唐津の伝統工芸らしきものが配置されていたり、唐津にまつわるデザインがほどこされている。
ロビーにある藍染?布を絞り、散らしたインスタレーションや、泊まった部屋には和紙でできた絵(絵と受け取ったけど違うものと解釈する人もいるかも)が飾ってあった。
そして、たまたまか分からないけれど、唐津駅のドアも、KARAEのエントランスの扉も、唐津焼と思われる(もしくはそれに模した)厚めの平たい取手が設置されていたのが印象的だった。
海の色みたいだなあと思って、部屋で照らしたキーホルダー。
北海道の環境に慣れてしまうと海が近い街の湿気に、ときおり「わたしの地元は静岡だから、これくらいの湿度の中で生まれ育ったんだな」などとよくよく自覚する。
「HOTEL KARAE」はくつろげるビジネスホテル、という感じ。
ゲストハウスほどカジュアルではなくて、ビジホほど無味無臭でもない、ちょうど真ん中
。
北海道を朝5時出発だったため、到着するなりベッドに沈み、そのまま気づいたら朝。
なんだこれ、大学生の無計画旅行か何かかしら。大学生でももっとうまくやりくりするわ……。
とはいえ、せっかく唐津に来たのだから、ホテルに泊まるだけでなくて何か、と思い、教えていただいた「隆太窯」という窯元さんへ。
ここも金井塚さんが教えてくれました、ありがとうございます!
いくつもの家屋や倉庫が斜面になっている土地に点在していて、どれが鑑賞したり買ったりできるか一目では分からない。
畑や野の森、川、そして窯に囲まれた環境は無駄がなくて「つくる」ことに集中できる、なんというか「つくらずにはいられない」ひとたちの工房だった。
車を借りて、おそるおそるヘアピンカーブを曲がったり降りたりしながらたどり着いたけれど、そうまでして行く価値がある。
この窯元を訪ねるためだけに唐津に行ってもいいと思う。
わたしはここで父への誕生日プレゼントを買って、いそいそと福岡空港へ向かった。
滞在時間より移動時間の方が長い旅になってしまったけれど、呼ばれたから足を運ぶという、ただそれだけの軽やかさも、今回だけでなく、違う機会にも発揮したいものです。
読んでいただき、本当にありがとうございます。サポートいただいた分は創作活動に大切に使わせていただきます。