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我慢する美学は、平成でおわり

今日は、人生で一度だけ受けた
「集団面接」のお話を。

それは、10代最後の夏でした(映画みたいだね)

ほんの軽い気持ちで受けた、
美術館のアルバイト。

メールで送られてきた住所に、
近づけば近づくほど、あれ、このビル?
あれ、この会議室?あれ?めっちゃ人待ってる、、

これまでコンビニと温泉のバイトしかしたことなかった私は、
バックヤードで店長と話す面接しか想像できてなかった。

通されてびっくり、集団面接。
しかも、横の席の人、ばっちりスーツ。

これから散歩にでも出かけますと言わんばかりの
デニムにサンダルスタイルの人はもちろんいない。

面接官が、みんなに質問。
一人一人、形式ばって答えていく。

"なんじゃこれは!"

こんなので、その人の合否決められる!?と思いながら、
あーもうこんな服装の時点で落ちたし、
志望動機なんて「家から近い」くらいしかないし、
終わった〜と思いながら消化試合気分。

その面接で、忘れられない質問が2つある。
好きな食べ物は?

この質問の時だけは、
早く自分の番来ないかなと思ってた。

「パイナップルです!」

「(笑)なんでパイナップルなの?」

「味はもちろん、見た目も、色も、育っている場所も、全てが好きです!パイナップルはフルーツなのに、料理にも登場します!今日の朝も、パイナップルアイス食べました!」

こうやって答えたことも、完璧に覚えてる。
6年前。

もう一つの質問。
「最近行った美術館の展示で好きだったものは?」

はいおわたと思った。
10代のわたし、芸術に一切興味なし。
食べ物とカンボジアで頭いっぱい。
そもそも、なんで行ったことある前提なんだ!と言いたくなったけど、美術館のバイト面接。想定内であって欲しい。

丸腰のわたし、
「すみません、美術館全然行ったことありません。」

「休みの日はどんなことしてるの?趣味とかは?」

「最近はカンボジア渡航が近いので、ずっとその事をしています!すみませんが、1ヶ月後に2週間渡航するので、アルバイト入れません!」

は?受かる気ある?な答え。
さすがに面接官笑ってて、勢いでぺらぺら喋ってしまったわたし、もう帰っていいですか?と言いたいほどのやらかし感。

そのまま、面接終わり。

いきなり訪れた集団面接の緊張感からの解放と、
今すぐこの場から立ち去りたいやらかし度合いだったわたし、だれよりも早く退出。

その翌日、美容室が終わってコンビニ寄って
アイス食べてた時に全然知らない電話番号から電話きた。社長からだった。

「さきやまさん、ぜひ一緒に働きましょう」と。

わたし、第一声
「え!?絶対落ちたと思いました!!!!」
「あ、、、ありがとうございます!!!!!」

そしたら社長、電話で笑いながら
「さきやまさん、私はさきやまさんに一番に電話しましたよ。あの面接で落ちると思いますか〜?」って言われた。

そこからの記憶はない。
ただ、こんなことってあるんだ!って思った。

これが、皆んなに合わせられない、
当たり前を当たり前にできない自分を
ちょっと肯定できた出来事。

そしてこのバイト先は、マジで最高だった。
ありのまま、素で働いて認められる場所は絶対にある。

私が友達にそう言い続けているのは、
たぶんこの経験が強く影響してる。

合わないと思う場所に、
合わせにいく必要はないと思う。

我慢する美学は、平成で終わったと思う。

素直に生きる、それが私のモットーであり
私の友達の共通点でもあるかもしれない。

これからも、自分たちらしく生きていこう!

そして、自分らしくない、適応できない
そう悩んでる方は、ぜひ声かけてください。

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