契約書風ももたろう

 むかしむかしあるところ(以下、「本件居住地」という。)に,おじいさん(以下、「甲」という。)とおばあさん(以下、「乙」という。)がいました。

 ある日,甲は山へ芝刈りに,乙は川に洗濯をしに出かけました。

 乙が洗濯をしていると,川上から大きな桃(以下、「本件桃」という。)が流れてきました。「家に持って帰れば甲が喜ぶだろう」と思った乙は,本件桃を拾い上げ,本件居住地に持って帰りました。

 本件居住地に帰り,本件桃の溝にそって包丁を入れたところ,桃が勝手に割れ,中から元気な男の子(以下、「丙」という。)がでてきました。甲と乙は,二人には子どももいなかったので,丙に「桃太郎」と名付け,二人の子として育てることにしました。

 丙はすくすくとそだち,やがて立派な青年となりました。ある日,丙が唐突に,「おじいさん,おばあさん,私は,鬼ヶ島へ行って悪い鬼を退治したいと思います。」と言い出しました。

 そう、最近、鬼が住むという鬼ヶ島(以下、「本件島」という。)から、甲らが住んでいた村に悪い鬼たち(以下、「本件鬼ら」という。)がやってきては悪さをしていたのです。

 甲と乙はとてもびっくりしましたが,丙は本気のようです。やむなく,甲と乙は,丙の申出を受け入れることにし、丙の身を案じた乙は,丙に,きびだんご(以下、「本件動産」という。)を作ってもたせました。

 丙は、道中、知り合った犬・猿・キジ(以下、「本件動物ら」という。)に本件動産をそれぞれ1個ずつ与えて家来とし、とうとう本件島にたどり着きました。

 丙は、本件島で、本件動物らとともに本件鬼らを退治し、本件島内にあった財宝を本件居住地に持ち帰り、甲・乙らとともにしあわせにくらしましたとさ。

 めでたしめでたし。

 教訓:物語を甲乙丙・・・と置き換えていくと、とてもわかりづらい。

                                 以上