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画材を変えまくって思うこと

こんにちは

吉田博「高山の美を語る」1

山岳雑誌の「岳人」さんと、お仕事をするようになり早4年ほど経ちました。

昨年まではモノクロページで、モノクロの切り絵で挿絵を作ってきたのですが。数か月前から連載担当ページがカラーとなり、慣れたモノクロで勝負することができず、タジタジの日々を送ってきました。何せ、今までずっと色から逃げてきましたから。

ただ、思い返してみると、スケッチはいつもたくさんの色を使うし、色のある作品も作れるようになりたいとは思っていたので、これは良いチャンスと思うことにして、最近は、切り絵に固執せず、アクリルガッシュやパステルなどを取り入れつつ、ちょっとずつ、色の面白さに気づき始めている時期です。

以下、「岳人」での最近のお仕事をご紹介します

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↑ 2月号では、悪天候時のリスク回避の方法に関するページでイラストを描かせてもらいました。内容的にも、切り絵で風合いを出してもしょうがないので、ここは、マジックとアクリルガッシュで。若干、アメコミ風を意識してます。

加賀正太郎「欧州アルプス越え(抄)」1.1

↑ 同じく2月号 山の文学アンソロジー このコーナーは毎月連載です。

加賀正太郎「欧州アルプス越え」切り絵の挿絵。和紙/アクリルガッシュ/アルシュ紙。墨染した和紙も、アクリル絵の具と相性が悪くないことがわかりました。

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↑ 岳人3月号 「屋久島の山に伝わる民話」コーナーの「ムグラになった嫁」挿絵。 アクリル画です。

絵を描くためにモグラのことをいろいろ調べていたら、調べることに夢中になって全然制作が進みませんでした。いつもそんな感じです。

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↑ こちらも同じく民話の挿絵「山姥」のアクリル画です。タイトル画像の絵は、この絵をペン画にアレンジしたもの。

堀辰雄「牧歌」(サブ・牛)

↑ 使われなかった挿絵ですが気に入っています。切り絵に水彩で色を入れています。水彩のやわらかさとも、切り絵は合うような気がします。

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↑ 3月号 山の文学アンソロジー 浦松佐美太郎「たった一人の山」挿絵。パステル画です。まだ、パステルに操られてる感がありますが、手を汚しながら描くパステルは好きな画材の一つです。

画材を変えると風合いが変わって面白い。というより、「目指す風合い」に合わせた画材選びをすればよいということなのですが。

器用にいろんな画材を使いこなせるようになりたいと思いつつ。理屈を超えたところで、画材と自分との相性のこともあります。

迷ったら、切り絵かな‥‥‥。

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