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So-saku-Box(創作箱)

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定期的に詩歌やテーマを決めないエッセイを発表しています。これまでinstagramやfacebook、twitterなどで発表してきたものも再掲載。
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#詩

す き ま

足指の先から 染みとおるふるえ “いきもの” の温かさ 室外機がごうごう わずかに開いた窓…

まねごと

入道雲が 作り出す日陰に 思わず立ち止まる わずかな 切れ間から 予報にない天気雨 トン、ト…

yellow

懐かしいね ねぇ 使い捨てカメラの シャッター押す 動かないで ねぇ カリカリと音させて フ…

午後3時

雨あがり、雫、こどもの声 ここにいること教えたくて 水たまりに映す水彩画 描いてはまた塗り…

そらのなみだをまっている

あをむらさきの、ちのいろを いまより、もっとあざやかに かわったかおの、ともだちと たくさ…

風にゆれる

停留所で次の電車を待つ。 ホームのへりで踵を上げる。 線路の向こうにきみが、 ゆれる、ゆれ…

朝 ごと

朝のひかりが反射する 上り電車待ちのホームで すでに上昇しきった気温が 遠くの入道雲たちを 踊らせる 短く伸びる影と ゆらゆらとゆらめく かげろうに しばし ぼぅっとしながら 風の歌を口ずさむ 当たり前の朝だが どうも電車が 遅れているらしい わずかばかりの予感は やがて滑り込んできた 車体に打ち消されて 全ては予定調和か いつの間にか 軌道修正される 時の流れ そして何事も なかったかのように 朝の挨拶を繰り返す ごぼん ごがん がごん ががん 僕が 連れてい