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二月の勝者〜ICL体験記〜

はじめに

2023年2月上旬にICL(眼内コンタクトレンズ)の手術をしてきました!!せっかくなのでレポ書きます!
12歳までに中学受験で失った視力を、その後ちょうど丸12年を経て取り戻す。これが真に「二月の勝者」になるまでのストーリーだ! …と、このレポの推敲に付き合ってくれた子と盛り上がり、ついでに私の12歳の時の中学受験の出願書類の写真が二月の勝者の某キャラクターとそっくりだと盛り上がり(これは本当に、写真公開したいくらい似てる)、そのままタイトルに使うことにしました。最後一人で確認しててちょっと恥ずかしくなってきたけど、温かい目で読んでいただけたら幸いです。笑 
無駄に長くなってしまいましたが、何かのお役に立てれば!

ICL手術を決めるまで

ICL手術を決めた理由は、端的に言うと「極度のドライアイ」。

思い返すと初めてドライアイを指摘されたのは中学1年生の時。部活の関係でコンタクトを作ろうと思って眼科に行ったら、目に紙を突っ込んで涙の量を測る検査をさせられ(ちょっと痛かった記憶。シルマー検査というらしい)、眼科のおばちゃんに「あんたね、普通の人の10分の1も涙ないね!」と言われた。これじゃあ日常的にコンタクトは厳しいねと。仕方なくワンデーのコンタクトを作って帰った。

その後もドライアイにビビり続けて、大学でのコンタクトデビューも逃し、日常的にコンタクトを使い始めたのは大学2年の秋だった。ビビって使ってないだけで案外行けるのでは??と思いやってみたら案外いけた。

普段はそんなに問題なかったけど(いつでも取り外しできるようにコンタクトケースと眼鏡を持ち歩いていたりはしたが)、時々とてつもないドライアイの波が訪れる。その最大の波が、去年の11月だった。前日から目の調子悪いなー、疲れてるのかなー、という感覚はあったが、朝起きたら目が真っ赤に充血していた。これはひどい…と思いながら在宅で仕事を始めるも、液晶を見ていられない。液晶を見ているだけで発狂しそうになるほどの目の痛み。上司に謝り倒して急遽有給にさせてもらい、眼科に直行するも、診断結果はただのドライアイ。そんな馬鹿な…なんか病気って言われた方がしっくりくるのに…休ませてくれた上司にも言いづらい…と思いながら、その日はスマホもろくに触れず、なんとかしてドライアイを脱する方法をひたすら考えた。

そこで辿り着いたのがICLだった。コンタクトがドライアイを加速させるなら、コンタクトやめれば良いんだ!と。ICLのことはもともと知ってはいて、レーシックと違って可逆なところが良いよなぁ、くらいの認識だった。レーシックは角膜を削るから不可逆なので、万が一何かあった時怖いな…と。調べていくと、レーシックだと術後にドライアイを訴える人が多いらしく、対してICLはドライアイと相性が良いらしい。素晴らしい!!

ICLをするにもまずは適応検査をして手術できるか調べないといけないとのことで、ならやるかやらないかグダグダ迷ってないでとりあえず適応検査受けてみよう!と予約を決めた。

病院選び

選んだ病院は新宿の先進会眼科。上述の通りわりと勢いで予約したので、そこまで真剣に比較検討したわけではないが、

  • 通いやすい
    ICLは日帰り手術なので、手術後すぐ帰れるところが良いなと思っていた。手術前にも手術後にも幾度となく通うことになるので、これを優先したのは大正解だった

  • 実績がある
    日本に10人程度しかない「ICL認定医」が在籍している、というのは大きかった。よくわかんないけど認定されてるなら大丈夫だろう!と笑

  • 中価格帯
    ICLの相場は45万円〜80万円程度。自由診療なので結構病院によって価格が違う。80万は出せないけど最低価格の45万っていうのも怖いな…と思ったので、50万円〜を謳っていた先進会眼科はちょうど良かった。日本人的中庸思考。

  • 適応検査が無料
    ICLできませーんって言われるのにお金取られたら悔しいので笑

あたりが決め手だった。最後まで新宿の湘南クリニックと迷ったけど、Googleマップの写真が先進会眼科の方がなんかイケてる気がしてこっちにした(湘南クリニックの方、ごめんなさい。完全な主観です)。最後はフィーリング。

適応検査

ただの検査でも「3日前からコンタクト装用禁止」という制約があり、眼鏡を極力かけたくない(眼鏡の自分が好きじゃない)私にとっては検査日を決めるのもなかなか難しかった。この飲み会は眼鏡は渋い…この日は運動するからコンタクト必須…などと考えていたらなかなか決められず、予約をとったのは11月だったのにも関わらず適応検査の日は結局12月の半ばまでもつれこんでしまった。

検査は10種類ほどあり、全部で1時間半ほどかかった記憶。無事適応できますとのこと。
裸眼視力を測る機会など滅多になかったので、検査の最後に聞いてみたところ、右目0.08・左目0.05とのこと。そりゃあ裸眼だとなんも見えないわけで。眼鏡をかけると左右0.7くらいの視力だそう。これがICLをすると1.2〜1.5になるという。世界が変わる!!

ICLの仕組みや手術までの流れの説明を受け、挿入するコンタクトの度数を決めるためにもう一度来院する必要があるとのことで、検査日を決めて帰宅。この検査の結果乱視判定されると、レンズ代が+10万円になるという。乱視判定の数値が1.0以上なのに対し、この日の検査の数値は0.75。なんとか乱視なしでおさめたい! 眼鏡かけたくない問題の関係で次回検査日は1月中旬になった。年末年始は楽しいイベントが多いからやむなし。

ちなみに、検査の一貫で「瞳孔を開く目薬」をさして、これの影響でしばらく眼鏡をかけると手元のスマホが読めなくなった。この日は新宿駅まで歩いて帰ったが、マップを読むのと景色を見るのに眼鏡を上げたり下ろしたりするのが結構大変だった。最近老眼が辛いという親がこういう動きしてたなぁと思った。案の定道に迷って新宿駅まで20分くらいかかった。

2回目の検査

前回検査から1ヶ月も空いてしまったこともあり、「絶対今日手術決めるぞ!!」と意気込んで向かう。

しかし、検査の結果「1回目の検査から視力に大きなズレがある」とのことで、再検査になってしまった。前回検査よりも視力が悪化しているのに加え、1.0以上の乱視もが見られるとのこと。+10万円確定か…今日決めたかったのにな…と思いつつ次の検査を予約して帰宅。特に大事な予定もなかったので、1週間後の予約を取った。

この日も新宿駅から帰る予定で、しばらく歩いたら駅まで行けそうな地下通路への階段を見つけたので降りてみた。これがハズレ通路で、めちゃくちゃ遠回りしないと新宿駅に辿り着かず、なかなか大変な思いをした。新宿難しい。

3回目の検査(+手術総額)

前回の検査時たまたま調子が悪かったのか(すこぶる元気だったけど)、全て1回目の検査の時の数値に戻ったとのことで、乱視の+10万円もなく手術が決まった! 乱視があると、追加費用がかかるのに加えて海外からレンズの在庫を取り寄せる可能性が出てきて最大半年待たないといけない、と聞いていたので、とても嬉しかった。

すぐに手術できますか?と聞いたところ、1ヶ月の間で金曜か土曜の4日程くらいしか候補がなく、どうせだったらと一番早い日程で予約を決めた。前金の3万円を支払って帰宅。

ちなみに、肝心の費用は、
・手術代(5D〜、1年保証) 575,000円
・保護メガネ代 3,300円
計 578,300円 
でした。ここから前金3万円を引いた残金は後日銀行振込に。人生最大の出費!

もう新宿駅まで歩くの面倒くさいから西新宿駅から帰ろ!と思って歩いていたら、なんと病院のあるビルが地下で西新宿駅に直通していたことを知った。そしてなんと新宿駅までの地下通路も通っていた。毎回地上を彷徨ってたのに、なんてこった…

〜手術日

大して調べもせずここまで勢いで走ってきたけど、手術1週間前になって友達に「目にメス?!怖!!」と散々言われ、確かに怖くなってきた。

ちなみに、この時までで読んでいたICLに関するレポは、たまたまインスタで流れてきたコミックエッセイレポのみ(@trrrrrn.n さん。お世話になりました!)。この方のレポに、「麻酔で視界はボヤボヤしてるから大丈夫」と書いてあり、じゃあ大丈夫かあと呑気な心構えでいた。

唐突に怖くなった結果、noteの「#ICL」を読み漁って1週間を過ごした。思ったより怖そうかもしれない…今更ビビりはじめる。

手術当日

思えば初めて眼鏡をかけたのは小学校2年生の時。さすがにクラスでも早い方で、軽くからかわれてちょっと嫌だったなぁ。「眼鏡の自分が好きじゃない」はここから来てる気がする。
中学受験を経て視力はさらに急降下して、その後も眼鏡なしでは生活できない日々を送ってきた。「ザ中学受験生」の見た目だった2代目眼鏡、中学デビューを履き違えたド派手ピンクの3代目眼鏡、大学で部活帰りに電車で落として非業の別れを遂げた4代目眼鏡、4代目と並走して使ってた「アラレちゃん」の5代目眼鏡、使い込みすぎて眼鏡屋に鼻当ての修理を断られたばかりの6代目眼鏡…たくさん使ってきたけど眼鏡デイズももう終わりか…などと考えながら病院へ向かう。

家を出たところで「この視力の世界も見納めか」とちょっとだけ名残惜しくなり、メガネを外して駅まで向かってみる。何も見えない。道の向こう側にあるレストランの名前もわからなければ、地下鉄のホームに貼ってある「○○駅←   △△駅 →□□駅」の文字も見えない。階段の足元すらおぼつかない。階段は怖い。注意しないと滑り落ちて骨折る(去年家の階段から落ちて骨折った。おばあちゃんかな??)。やっぱりこんな世界名残惜しくもないわ!と思い直した。

病院に着いたら、まず立て続けに2本目薬を差してもらった。しばらく待機してまた目薬。術後の飲み薬と目薬の説明をしてもらって、また目薬。飲み薬の中にロキソプロフェンが入っていて、「術後もし痛みを感じたら飲んでください〜」って言われて、え、術後そんなに痛くなるの??聞いてない!ってなった(結局このロキソプロフェンの出番はなかった、良かった)。

その後、いよいよ手術室前の待機室へ。ここで荷物は全部ロッカーに入れた。前日までに読んだnoteの手術レポで、「怖かったのでぬいぐるみを持っていきました」という方がいて、ナイスアイデア!と思って持って行ってみてはいたものの、到底「ぬいぐるみ持って入って良いですか?」と言える雰囲気ではなかった。残念。薄い手術用のガウンを渡され、着用して入室。

待機室には、術後休む用のリクライニングチェアが3つ、術前待機用の椅子が4つ。私が入室したときには待機用の椅子1つを除き全て埋まっていた。こんなたくさんの方が同日に手術受けるんだなあと思うと少し心強くなった。再度目薬を差してもらい、「髪をふたつくくりのお団子に結んでください」とヘアゴムをもらった。くくったところでヘアキャップをつけてもらう。髪が落ちてこないように、と何箇所かテープでしっかりと留めていた。

私の前に待機していた方が3人いたこともあり、そこからしばらくは定期的に目薬を差してもらうだけの待機時間。スマホ含めて荷物は一切預けてしまい、やることもないのでぼーっとしていたらそのうち寝てしまった。

どれだけ寝ていたのかわからないが、「手術室行きますよ」と声をかけられて、寝ぼけたまま手術室に向かう。手術用の椅子に座る。正直寝ぼけていてよく覚えていない。笑気麻酔をすると聞いていたけど、どこのタイミングでやったんだろう。

なんだかよくわからないままぼーっとしていたら、すごい勢いで目を消毒され、片目だけ開いている手術用のアイマスクをつけられ、目薬をさされ、ダバダバ水をかけられてるうちに片目の手術が終わっていた。いつ穴を開けられていつレンズが入ったのかもよくわからなかった。針が目に近づいてくる恐怖感も全くなかった。技術すごい。ただ、ずっと目をいじられている感じが不快ではあった。鋭痛を感じることは最後までなかったけど、ずっとなんか不快…って感じ。

アイマスクをベリベリ剥がされ(これは結構痛かった)、もう片方の目に。同じく、あっという間に終わった。

術直後は、麻酔のせいなのかわからないが前がぼやぼやしていてよく見えなかった。看護師さんに手を引いてもらって、待機室のリクライニングチェアに移動。視界が不安定で結構怖かった。40分目閉じて休んでください、とのことで、まだ目の不快感が続いていてこれじゃ寝られないなぁと思ったけどわりと一瞬で寝た。

あっという間に40分が経ち、待機室を出て待合室に戻る。術後の注意点を説明してもらい、先生の診察を受けて、目薬を差して、一連の手術は終了。目がどうなっているのか気になり、診察の待機中にこっそり自撮りをしてみた。全く充血などしておらず、見た目は全くいつもと変わらない目だった。やっぱり技術すごい…。まだ視界が微妙にぼやぼやしていたので、大人しく西新宿駅から電車で帰宅した。迎えに来てくれる人がいるならお願いした方が賢明かもしれない。なんだかずっと目薬を差した直後みたいな目のぼやぼや感があった。14:40に病院に着き、病院を出たのが17:00くらいだった記憶。

帰宅後は、さすがに手元を見る気にはならず、テレビでブルーロックを見始めた。これが面白くて、1日で配信されていた16話を見切ってしまった。さすがにテレビの大画面とはいえ目に良くない気がしてきて、23時前に早めに就寝。手術当日は1時間おきに3種類の目薬を差さないといけなくて、かなり面倒だった。

手術後

術後は1日4回3種類の目薬を差さないといけない。1本差したら次の目薬を差すまで5分開けないといけない、というルールもある。1種類につき2〜3本の目薬をもらって、もらった分が全部なくなるまで差してくださいと聞いた。1〜2か月くらいはかかるとのこと。正直かなり面倒くさい。目薬の成分がすごくまつ毛に溜まりやすく、まつ毛がすぐカピカピになる。どうしても気になって触ると、ぶちぶち抜けてしまう。術後1週間で何本抜いたかわからない…貴重なまつ毛が…。術前に読んだレポの中で、「術後はしばらくマツパできないので術前にやっておきました」という方がいたけど、手術前のすごい勢いの消毒といいこの目薬といい、マツパはすぐ取れてしまいそうだな…と思った。わかんないけど。

また、1週間は保護メガネをかけて過ごさないといけないという規制もあり、これもなかなか面倒くさい。保護メガネのサイズがあっていなかったのか、3秒に1回ずり落ちる。あまりにも鬱陶しい。外に出る時と寝る時だけはつけることにしたけど、さすがに邪魔すぎて日中デスクワークしている時は外してしまっていた。

この保護メガネ問題と、3日間は洗顔・洗髪できないこと、1週間は目の周りの化粧ができないことから、術後1週間は在宅勤務にした。術後4日目の朝、満を辞して頭と顔を洗ったら右目が真っ赤になって怖くなり、そこからまたしばらく洗顔洗髪はやめたので、在宅勤務という選択肢は正解だったかなと思う。洗顔はメイク落としシートを買って凌いだ。夏だったら絶対耐えられなかったなぁ。ICL手術は涼しい時期がおすすめ。

術後しばらくは「ハロー・グレア」という症状が出ることがあるとのことだったが(暗い場所で光を見ると回りに薄いリングが出る現象がハロー、光を中心にスジ状の光が出る現象がグレア)、私はそこまで気にならなかった。確かに夜街灯を見ると光のリングが見えるなぁと思うが、日常生活には特に支障はないし、鬱陶しく思うほどのものでもない。裸眼の時に街灯を見ると光がぼやけて街灯同士の光が繋がって視界の全部がキラキラになっていたことを思うと(視力の低い方、伝わりますかね…)、これくらいは何でもないと感じる。

手術を受けての感想

やって良かったか?と聞かれたら、心から良かった!と言える。1週間検診の結果は、右目1.2、左目1.2、両目1.5弱とのこと。1ヶ月検診では、両目とも1.2〜1.5くらいですね〜と言われた。視力が低かったときは0.3の視力の違いはとっても大ごとだったのに、視力が良い世界ではこんなにざっくりなんだなあ。
裸眼で生活できるのは本当に最高。術後しばらくは幾度となく「そろそろコンタクト外さなきゃ…って、ないんだった!!」となった。朝起きてまずメガネを探す必要もない。カピカピのコンタクトに悩むこともない。地味に毎日面倒だったコンタクトを洗うひと手間もいらない。なんて便利。
大きな出費ではあったけど、コンタクト代など考えると若いうちにやった方が絶対お得だし、とても良い買い物をしたと思っている。

おわりに

先進会眼科で紹介割をやっているので、興味ある方はぜひぜひお声がけください!いくら口コミ読むより直接話を聞いた方が全然安心感違うと思うのでいつでも相談乗ります〜。
私は紹介割を使い損ねて2万円損したのをずっと悔やんでるので笑、あとに続くみなさまはぜひお得に手術を受けましょう。紹介したら私にも多少入るみたいなので、損した2万円を取り返したい所存。

長文お読みいただきありがとうございました!

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