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GoToトラベルで地域共通クーポンQUESTに手こずった話

GoToトラベル、してきました。京都へ。

昔お世話になった方が京都方面にいらっしゃって、今回会いに行ったということもあったのですが、一番の目的はインバウンドだー観光収入だーで、もはや人の後頭部しか見られなくなっている各名所をきちんと見たい(そして今回がその最後のチャンスかもしれん)と思ったことでした。

快晴の平日というのもあって旅行としては最高だったのですが、その裏でGoToトラベル地域共通クーポンを巡るすったもんだを経験をしたので、それについて書いておこうと思います。

私と同様のトラップにはまった方がこのnoteにたどり着き解決策を見つけてくれれば幸いですので、まずは事の顛末ではなく主文(解決策)から先に書きます。面白おかしいのが読みたい人は「2」から読んでね。


1.「赤い風船」じゃらんパックは紙クーポン!(JR/ANA/JALのじゃらん専用パック)

じゃらん経由日本旅行でWEBで申し込んだと言うと、ホテルでもGoToの問い合わせでも「じゃあ電子クーポンですね」って言われたんだけど、このパターンは特殊で、紙クーポンなんです。じゃらんのHP(のみ)に「GoToトラベルキャンペーンについて」とちっ…さくリンクがあって(以下画像の最下段)

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その先に書いてあります該当の方はホテルで「うちは紙どすえーーー!!!!」って言ってください。

2.【1日目】地域共通クーポンがダウンロードできないよお

GoToトラベルとは、国内旅行を対象に宿泊・日帰り旅行代金の50%相当額を支援(補助)してもらえるキャンペーンです。内70%は旅行代金の割引に、30%は旅行先で使える地域共通クーポンとして付与されます。地域共通クーポンは最大で6,000円。例えば40,000円の旅行を申し込んだ場合、総額の15%にあたる6,000円分の地域共通クーポンがもらえることになります。

地域共通クーポンは宿泊の予約方法によって受け取り方が異なり、紙クーポンで宿泊施設から受け取る方法と、予約メールや旅行業者のマイページにあるURLをクリックしてその先のサイトでダウンロードするという二つの方法があります。なお、旅行者自身でどちらにするかは選ぶことができません。

さて。今回の私のお話。

予約したのは「赤い風船JRじゃらんパック」でした。日本旅行のマイページで事前に確認すると、地域共通クーポンは6,000円分もらえる表示になっていたので、「夕食1日2,000円×3日分かあ。食費がだいぶ浮いちゃうな」ととても楽しみにしていました。

当日12時ごろには現地へ到着し、ホテルにスーツケースを預けて散策へ出かけます。18時ごろチェックインに戻り、その際にフロントの方に「お客様の地域共通クーポンは電子クーポンで発行されますので、スマホから取得して下さい(罠1)」と言われます。

部屋に着き、さっそく地域共通クーポンゲットだぜ!と、日本旅行のマイページにログイン。しかし、電子クーポンならば表示されるはずの取得用ページのURLがどうも見当たりません(罠2)。とは言え私もそれなりにネットサービスを使い慣れているつもりなので、あれかこれかといじってみましたが、んー、…出てこない!!

それならばと国のGoToのページで調べてみると、URLは以下の画像のページへのリンクのようだとちうことが分かります。「な~んだ、ここから地域共通クーポンをダウンロードすればいいんじゃん!」と胸を撫で下ろしました。

画像2

・予約した旅行会社の旅行業者等ID

・予約番号/受付番号

・初泊の宿泊施設等の都道府県

この3つがあれば、地域共通クーポンを無事にゲットだぜ!と、これまた自力で探し出した「旅行業者等ID」とマイページから取ってきた予約番号と思しきもの(罠3)を入力、初泊は京都を選択、「私はロボットではありません」にチェック。タッタカターンはいEnterターン!!(実際はスマホ)

しかし、そこに表示されたのは、「データがありません。間違いがないか確認してください」の赤い文字。

OK,OK,俺が悪かった。落ち着こう?もう一度IDと予約番号を確認だ。どれどれ、よ~し、いい子だ。これで機嫌を直しておくれよカワイコちゃん!(エラー、1段落前に戻る)

…というのを何回か続けているうち、怪しいロボットと判断されたのか「この画像から〇〇をすべて選択してください」という、(しかも割と難易度高い)問題が都度出るようになってしまいました。

うーん。おなかが減った。ま、今日はこのへんにしといたるわ(吉本新喜劇)。とりあえずGoToイートは簡単と聞いていたので、今日はそっちを使って夕飯を食べてこよう、うん、そうしよう。というわけでちゃちゃっと予約、来店、もぐもぐ。

食べながら考えました。必要な情報がマイページにないということは、本当は紙クーポンで受け取りなのではないだろうか?明日の朝一番でもう一度ホテルに聞いてみて、だめなら日本旅行かGoTo事務局に問い合わせてみよう(罠4)。気持ちを切り替え、部屋に戻ってシャワー後、翌日に備えて就寝。おやしゅみ。


3.【2日目】お問い合わせの電話がつながらないよお

さて、朝食前にホテルのフロントに向かいます。GoToの突然の開始で現場も大変だと聞いているので、極力丁寧に穏便に尋ねてみると、「こちらにもダウンロード用のURLがなく、発行することができませんので…」。あら、それなら仕方ない。問い合わせ開始時間になったら日本旅行に電話だ!朝食を食べ、最初の目的地に向かい、問い合わせ開始時間を待ちます。

目的地の前あたりで問い合わせ開始の時間になったので、張り切って電話。しかし「ただいまお電話が混み待っております」うん、まあしょうがないよね、開始直後は混むよね。電話を切らずに待つ。20分くらい待つ。だめだこりゃ。

というのを3度ぐらい繰り返して、本格的になんかやばいのでは?と、今度はGoToキャンペーン事務局の窓口へお問合せ。

まず楽そうなLINEのチャットボットでトライも解決せず(そのあたりのことは昨晩目を皿にして読み込んである)、オペレーターさんがLINEで直接回答してくれるところまで来たのですが、おそらく昨今のSNSでの炎上事案等を鑑みて、もんのすごーーーく慎重で丁寧な対応をしてくださる。そのため、一つ一つのやり取りにもんのすごーーーく時間がかかります

また、こちらからの説明がめちゃ大変。オペレーターさんにはすごく頑張っていただいたのですが、チャットボットと同様の内容の回答(スマホの使い方の確認や、入力の数字を間違えていないか確認してください、など)が限界のようで、日本旅行のページの不具合なのかなんなのかもわからず…ただ、とりあえず「日本旅行さんのWEBから申し込んだなら、電子クーポンだと思います」との回答。

LINEに時間がかかっているうちに並行してGoTo事務局へ電話もしてみると、こちらはすぐにつながりましたが、やはり根本的な原因は分からず。そしてこちらでも「電子クーポンだと思いますが」とのこと。

やはり本丸は日本旅行!ということで再び電話。またまたつながらず。この辺で焦りが生まれます。6,000円が水の泡?覆水盆にno return?

Twitterで検索すると、数日前に「日本旅行に電話したら3時間待ったけど〇〇で〇〇すればよいという回答を得ました!」というツイートが。先達はあらまほしきことかな~!!あな、ありがた~~~~!!!

で、その方法を試すも再びハジかれるワタシ。マジでか。

心理学の実験で、こういうものがあったと思います(名前は失念)。あるグループの人たちには、報酬を先に渡し「報酬をあげるから、〇〇を毎日やっておくれ。でも、毎日ちゃんとできなかったらこの報酬は没収だよ」と伝えます。もう一方のグループの人たちには「〇〇を毎日やっておくれ。毎日ちゃんとできたら報酬をあげよう」と、先のグループに渡した報酬と同額の報酬を提示します。

さて、どちらのグループが毎日頑張れる人の率が高かったでしょう。答えは前者です。同じことをやるにしても、一度得たものを奪われるという気持ちの方が、行動の強い動機付けになったのです。

必ず6,000円がもらえる=6,000円は予約時点で既に手に入れたと思っていた私の心理状態は、前者に近いものでした。「損したくない、盗られたくない」という、渇望!もしここで地域共通クーポンが取得できなかった場合、補償はあるのだろうか…いや、多分ないだろう。なんか私のミスにされると思う。多分。がっくし。

そんな恨めしい気持ちで日本旅行のHPを再度見ると、なんとトップページに今日の日付で「現在、お問い合わせを多数頂戴しており、電話が大変つながりにくく、またメールでの回答もお時間をいただいております。誠に申し訳ございません。▼地域共通クーポン取得についてのご案内はこちら」の文字が赤く輝いているではないですか。

勝った!!たくさんの同志たちが…戦ってくれたおかげで…、我々は勝利したのだ!!「こちら」の先に、きっと業者番号に間違いがあったとか、予約番号は名ページのこの数字だとか、新しい情報があって私を救ってくれる!

しかししかし。リンクの先には、今まで私が得たものと何ら変わりない情報が書かれているのみでした。うん、うん…そうだよね、基本GoToの制度がすごい分かりにくいし…うん…

移動の道すがら調べたり電話してみるも、やっぱりダメ。もう諦めたほうがいいのかな…さよなら、カミクーポン。顔も見たことなかったけど、本気で好きだったよ。さよなら、ロクセンエン。一度くらい君に触れてみたかった…何でもないようなことが幸せだったと思ぉう~…ううう…


4.【2日目夜】クーポンを使い切れ!!

うらぶれて宿に戻る。zoomを使った家庭教師をしているので、18時から20時までホテルから元気を出して授業。終えて、夕飯は何を食べようと失意の中、やはり諦められずにじゃらんのHPをぐるぐる見ていると…ん?

「赤い風船じゃらんパックの方はこちら?」

…クリック。

そこには、今まで見たこともない「赤い風船JRじゃらんパック」というページが横たわっていたのです。例えるならば、ゲーム序盤から絶対なんかすごいお宝が入ってるであろう宝箱のある部屋が画面には映るんだけど、そこへはラスボス戦直前ぐらいにならないと行けないというアレです。


画像3


そこになんと、紙クーポンって書いてあるではないですか…!

気持ちは這いつくばりながら、フロントへ。「何度も何度もすみません、地域共通クーポン、やっぱり紙でもらえるみたいなんですけどぉ…!!」フロントの方が予約画面を見つめます。「少々お待ちください。……あ」

~喜びの雄たけびは割愛~

こうして6000円を手に入れました。しかしまたまた問題。地域共通クーポンは旅行中に・旅行先とその近郊でしか使えない仕様なのです。明日はチェックアウト後にホテルに荷物を預けて、帰りの新幹線のぎりぎりまで散策に出る予定、ということは…O・MI・YA・GE!!!KA・WA・NA・KYA!!

京都駅に突撃して3000円を爆速消費。安心してお腹が減る。しかし、京都駅周辺の飲食店街も拡大感染防止のために閉店時間が早まっており、21時時点で空いてるお店がほとんどない。ここにきて拉麺小路はどうなのよと思っていたら、そこですら店じまい。やだ!ここまで来てなか卯は寂しすぎる!って走り回ってなんとか京うどんのお店に滑り込み、おいしーいおうどんを頂く。1000円消費

なお、残り2000円は翌日の昼食で消費

昨日・一昨日は地域共通クーポンでググっても「クーポン使える場所あんまりない!」とか、「紙クーポンの方が使える場所多いよ」「電子クーポンはいちいち表示させるのが面倒で」という声ばかりが見つかり、ウキーッとハンカチを噛むしかなかった私。諦めなかった!私は無事に、GoToトラベルを全うできました。ありがたう、京都。ありがたう、GoTo。


5.地域共通クーポンの罠、罠、罠…

今後GoToトラベルを利用するよという人向けに、気を付けておいた方がいいことについて書いておきます。

罠1:スマホかタブレットがないと電子クーポンは使えない。若者には無縁の話だと思うが、高齢者ならばそうはいかないだろう。当日になって電子クーポンであることに気付き、旅行会社やGoTo事務局にそれらを持っていないと問い合わせてみても、どうにもならない。そんなの聞いてないと怒る方もいると思う。また、予約した方法でクーポンの形態が違うということまでは周知されていないのではないかと思う。

罠2当日15時にならないと電子クーポンの取得先URLが表示されない。そのため、自分が紙でもらえるのか電子でダウンロードするのか確信が持てない。私の場合は、自分も含め誰もが「電子での受け取りだ」と思っていたので、URLが出ない等のことは日本旅行のサイトのトラブルかと思ったが、実際はホテルのミスだったことに気付けなかった。

罠3:「予約番号/受付番号」が何のことか分かりにくい。旅行会社ごとに予約時に「受付番号」とか「予約番号」とかを付与しているのだと思うが、それが会社ごとに違うようで、日本旅行の場合も、これかな?というものしか見当たらなかった。こういうのもネットになれてない人には不親切だろうと思う。なんかこう共通の番号とかあったらいいのにね。

罠4:GoTo事務局・旅行会社の問合せ時間が短い。これが今回私を最も悩ませたのだが、問合せ時間が限られていて、困ったときに問い合わせられない。地域共通クーポンについて、トラブルに気がつけるのは早くて15時である。問合せ時間は、GoToの事務局はLINEも含め(!)10時~17時、日本旅行は9時~17時半、そしてじゃらんは13時~17時くらい(さらに中一時間休憩)。その限られた時間に問い合わせが殺到する。そりゃあ繋がらないよね。私自身は長時間労働や過剰サービス不要派なのだが、今回はちょっと参ったなあという気持ちだった(そしてその日に、GoTo事務局に出向している人が日給4万円というニュースが流れて、ちょっとムッとしちゃった)。

罠5:マニュアル以上の知識がどこにも溜まっていないので、誰に効いても同じ答えしか返ってこない。これはアーリーアダプターの宿命なので仕方ない。うう。

6.楽しくGoToトラベルするために

こんなトラブルに見舞われてしまったけど、基本的に私は「イライラ」はしていませんし、声を荒げたり嫌な感じになったりすることはないよう努めました。LINEのやり取りでは、できるだけ明るく優しい言葉で伝えられるように気を付けました。(「わかりました~、ありがとうございます(絵文字)」など…伝わったのか分からんけど…)

サイトがめちゃんこ分かりにくいのも、制度が微妙に不備だらけなのも、このGoToがあまりにも急しつらえだったからです。そして旅行会社の人にも、ホテルの人にも、GoTo事務局で雇われて電話やLINEで対応してくれる人にもその責任はありません。皆さん、GoToのために精一杯対応してくださっていると思います。

楽しくGoToトラベルするために、旅行者はルールとマナーを守り、そしてこのキャンペーンが完璧ではないことをしっかり踏まえて、ひろ~い心でいてほしいと願います。「客だぞ、旅行してやってるんだ」というお気持ちの方は、完璧なタイミングで完璧な場所にそれなりのお金を積んで行かれた方が幸せになれると思います。

てんてこまいでプチパニックにもなりましたが、それはそれで良い思い出になったGoTo トラベルでした。GoToトラベルで旅行される方は、地域共通クーポン(とお手持ちの現金)でしっかり地域に貢献してきてくださいね!

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