ある「真実の愛」にちなんだおとぎ話

(TYBMAINDISCのネタバレと作者の自己解釈が含まれます。読む際にはお気をつけください。)

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昔、昔…といってもそんなに昔じゃない、少し昔のここではないどこかの「東京」を中心に巻き起こった「真実の愛」のおとぎ話-フェアリーテイル- はじまりはじまり~。

    1人目の主人公はある男。名は「プレジデント」という。彼はあることをひどく悩んでいた。「どうしたら"世界平和"を実現することができるだろうか」そしてひらめいた。「”真実の愛”を持っている心の清い者だけになれば世界はもっと美しくなる。争いはなくなるに違いない。」と。
    そこで彼は仲間を集め、「クリーピング6」と呼ぶウイルスを完成させた。このウイルスは7日間という短い寿命でありながら宿主が真実の愛に目覚めた時に一気に拡散され真実の愛を持たないものを殺してしまう恐ろしいウイルスだった。その最終実験として研究者仲間の女を宿主にさせた。しかしその実験は失敗してしまう。彼女は真実の愛を宿していなかった。そこでプレジデントは考えた。「子供のように未熟ではないが、大人のように成熟していない。高校生達に手伝ってもらおう。」
    まず、望みの世界を作る為のシナリオを考えた。クリーピング6は7日間しか持たない。その間に宿主となった女子高校生が「真実の愛」に目覚めないといけない。そこで考えたのが「告白大会」だ。7日間という期限を設けて抽選で選ばれた(という体で「クリーピング6」に適正のある)女子高校生を「プリンセス」とし、彼女の愛を競って東京の有名な都市から「プリンス」と称した男子高校生を9人募り争わせる。彼らは各地の投票で決める事で見てる側にも評判となるだろう。最初は難しいかもしれないが「現代のおとぎ話」として話題となり続けていけばいつか「真実の愛」を振りまく王子と姫が誕生してくれる…そう信じて。このシナリオを叶えるため、彼は「ウッドリンク」という携帯会社を立ち上げ事実上の「プレジデント」となり大会を開催する為の繋がり、金銭を手に入れた。そして2011年。次こそは「真実の愛」に目覚め、世界に愛を振りまく二人が現れる事を祈って今回も彼は道化を演じる。

     2人目の主人公はある女。仲間からは「マザー」と呼ばれていた。彼女はプレジデントの研究者仲間であったが今では別の研究所のリーダーをしている。プレジデントを愛しており「クリーピング6」投与の実験にも自主的に参加した。彼への愛を証明できると信じていた。しかし、その実験中プレジデントはマザーの手を放してしまう。不安からなのか彼女は「愛」が、プレジデントが信じられなくなってしまった。失敗した彼女に対してプレジデントは攻めなかったが彼女はその研究所をやめ「クリーピング6」による世界の崩壊を防ぐため「キラ―ナイチンゲール」というワクチンを作り上げた。自我がなくなる代わりに不死の力を手に入れる事が出来るようになる。そして「クリーピング6」の宿主を殺せる唯一の手段となる。後は宿主を探すだけだ。「愛」を信じられなくなった彼女は代わりに世界の崩壊を防ぐため「愛」を殺すことを決めた。

    最後の主人公も男だ。彼の名は「来栖恭平」。大学生の頃にある罪を侵してしまった。友人と肝試しをするために廃研究所に侵入していた。そこである事件が起きてしまった。そこにあった謎の薬品、その薬品が隠れていた女の子にかかってしまい、結果少女は原因不明の心臓病を患ってしまい永遠に入院生活を送ることになってしまった。少女に謝罪をしたくても兄に拒まれてしまい出来なかった。「人一人の人生を台無しにした」。その事実は彼に重くのしかかる事となった。そして彼は決めた、彼女の人生を台無しにした報いとして多くの他人を救える人間になろうと。ある日出会った一人の少年のことをよく気にかけて世話を焼いていた。多くの人間を救うため大学を卒業した後は警察官となってそんな日常を過ごしていたある日、廃研究所に光を見つけた。そこでは世界の崩壊を防ぐための実験が行われていた。「クリーピング6」と呼ばれるウイルスの拡散を防ぐためのワクチン「キラ―ナイチンゲール」の接種。少女への贖罪なのか、少年へ世界と交わる為のきっかけ作りなのか…彼はその実験に参加した。最初は上手くいったと思われたが、ワクチンが暴走し宿主だけでなくそれと同じ女子高校生を殺す殺人鬼と化してしまった。自我とは関係なく殺戮を繰り返す体。自分を止める者はおらずただただ対の存在を求めて彼は今日も殺し続ける。

彼ら、彼女達がこれからどのように「真実の愛」「プリンセス」に向き合うのかはまた、別のお話…。本日はこれにて「めでたしめでたし」。
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   本編のテーマが「現代のおとぎ話」なので「TYB」に隠された真実を語る前に深く関わっている彼ら目線でおとぎ話風の文体にしてみました。読みにくい、分かりにくかったところもあるとは思いますが作者の文才の限界です。次は解説を交えながら真実を紐解いていきます。次回もネタバレ・自己解釈は多々あるのでお許しください。

ではでは今回はこの辺で~(・∀・)ノシ

#TOKYOヤマノテBOYS
#おとぎ話
#ゲーム考察



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