70. スポーツとはなんなのか

実はみんなよくわかってるようでわかってない言葉のひとつに「スポーツ」があると思っている。

なんでそんなことを思うかというと、eスポーツがきっかけだ。

eスポーツはスポーツなのか?

最近「そもそもeスポーツはスポーツなのか?」という話題をよく見かける。

これはたぶん正解はなくて、"スポーツ"というものの捉え方の問題だ。

その人がスポーツをどう解釈するかで、eスポーツはスポーツになるし、スポーツにならない。

スポーツ=体を動かす

eスポーツはスポーツではないのでは?派の人は、スポーツを「体を動かすこと」と捉えている。

たしかにeスポーツは体を動かさない(多少動かす場合もあるけど)ので、この解釈においてはeスポーツはスポーツではない、と言える。

でも、たぶんeスポーツにスポーツという単語がついているのは、別の解釈だ。

スポーツ=競技性の高いもの

スポーツを競技性の高いものだと捉えると、eスポーツはまさにスポーツだ。

格闘ゲームはおそらく世界最速の頭脳競技だし、FPSもチームワークの競技性はサッカーや野球にも負けずとも劣らない。

この解釈において、eスポーツは十分にスポーツたり得る。

結局スポーツとは?

じゃあ結局のところスポーツっていったいなんなんだ?となると、これは今のところ答えがないと思う。

体を動かす=スポーツという捉え方は自然な気がするが、じゃあその閾値はどこにあるのか。なんとなくの見解はあれど境界線をどこに設けるのかは誰も答えを出せないだろう。(それに境界線をがんばって設定することにはあんまり意味はない)

じゃあ競技性の高いもの=スポーツとしたら?

将棋や囲碁や麻雀も競技性が高いと思うが、これらがスポーツと言われてしっくりくるだろうか?あんまり納得感がないと思う。

一方で、ジョギングなどは競技性がないがスポーツではないのか?どうだろう。

このように、スポーツというものの概念はなんとも曖昧だと思う。

最近の流れ

最近では、主に頭脳競技であるものを「マインドスポーツ」、主に身体運動であるものを「フィジカルスポーツ」と言い分ける風潮らしい。

マインドスポーツの中にも多少身体運動が伴うものもあるし、フィジカルスポーツの中にも競技の有無が混在する。

そういう曖昧さを、なんとかすり合わせながら解釈しコミュニケーションしていく感じになるんだと思う。

おわりに

これなにかに似てるなぁと思ったら「◯◯メタルの定義とはいったい」問題と近いことに気付いた。

おしまい。

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