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ROOM’s Circle by M Vol.6「笹原優子さん/株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ代表取締役社長」

 みなさん、こんにちは。ミラツク研究員の草刈麻衣です。
今日は「ROOM’s Circle by "M"」第6回、笹原優子さんの回のレポートをお届けします。

 「ROOM’s Circle」はミラツクのメンバーシップ「ROOM」内の企画です。毎回一人のゲストをお招きしてお話を伺っています。そして2021年に始まった「ROOM’s Circle by "M"」ではROOMメンバー自身が企画して場を開いています。

今回お届けする丸毛幸太郎さんの企画は耳だけでも楽しめるラジオ形式で、ゲストの経歴を深く掘り下げています。また、ゲストが次のゲストを紹介するリレー方式で展開していくのも特徴的です。

それでは早速、イベントの様子をご紹介します!

ROOM’s Circle by "M" Vol.6概要

開催日時:2021年11月12日(金)14:30〜15:30
場所:ミラツクメンバーシップ「ROOM」内でオンライン公開収録

ゲスト:笹原優子
さん(前回ゲストの岡本克彦さんからのご紹介)
株式会社NTTドコモ・ベンチャーズの代表取締役社長。1995年NTTドコモ入社。iモードサービスおよび対応端末の企画、仕様策定にサービス立ち上げ時より携わる。その後携帯電話のラインナップおよびUI/ デザイン戦略を担当。新事業創出を目的とした「39works」プログラムを運営。社内起業家の支援を行う。株式会社ローンディールのメンターとして社外の人材育成にも携わる。一般財団法人リープ共創基金、NPO法人 ETIC.にプロボノとして参画。2013年 MIT Sloan FellowsにてMBA取得。2021年から現職。NTTグループ総体の「スタートアップ・ベンチャーコミュニティとの総合窓口」として、ベンチャー企業等への出資を行うコーポレートベンチャーファンドの運営やスタートアップ支援などを行う。

企画:丸毛幸太郎
さん(2021年8月からROOMメンバー)
2012年からファシリテーションをベースに、研修やワークショップから、新規プロジェクト組成や伴走支援、組織の理念策定まで、幅広い「場づくり」や「プロジェクト」に関わる。「ファシリテーションの基礎力からオンラインでの実践力まで一気に学ぶ【オンラインファシリテーション実践講座】」「ワークショップデザイナーの社会人を育成する100日間伴走プログラム【ワークショップ大学校】」などを企画・運営する。
ウェブサイト:https://marumo1122.jp

動画アーカイブ

イベントレポート

 丸毛さんと笹原さんお二人の対談方式で、ラジオのように会が進行します。今回特に二人が口にされていたのが「腹をくくる」という、なんとも勇敢なお言葉(!)
「それって腹くくりですか?」
「これもまた、腹くくりですね」
など、丸毛さんが笹原さんのお話に不思議な相槌を打っていました。
これは一体…?

会の前半では、そんな笹原さんのお仕事経歴から話が始まります。

■笹原さんのお仕事

笹原さん:2021年6月から、ドコモの子会社のNTTドコモ・ベンチャーズの代表をしています。コーポレート・ベンチャー・キャピタルとしてスタートアップに出資しています。NTTグループとドコモ全体で約1000社ある中で、スタートアップのみなさんから見たときの窓口、案内人として捉えていただけると!

丸毛さん:人と人をつなぐ、企業と企業をつなぐお仕事ですね!

 印象的だったのは、なぜ携帯電話業界に入ろうと思ったのか、きっかけのお話です。

笹原さん:昔、アーケードゲームがとても好きで、ゲームセンターみたいな面白いエンターテイメントの場所を作りたいと思ってゲーム会社を受けていました。けれども、当時のポケベルや大きな携帯電話を見ていて、一人ひとりが電話を持ってコミュニケーションできるようになったらコミュニケーションは最高のエンタメになると、大きな可能性を感じたのです。

 そんな笹原さんは、かつてiモード時代の携帯電話にどんな機能や着メロ、ユーザーインターフェースを入れていくかを考えるお仕事もしていました。

笹原さん:新規のサービスが生まれるところを体験したのは、大きかったですね。あやふやな与えられたことをやるのでなくて、貢献したくて自発的にいろんなことを試みるし、(中略)やり始めてみたら結局何とかなったねっていう感覚を得られて。やってみたら最終的になんとかなるという腹くくりができました

 その後ドコモの中で開発を続けるも、iphoneの上陸などがきっかけで行き詰まりを感じ始めます。

笹原さん:携帯電話の事業をやっているときに、海外のことを知らないとちょっともうしんどいなと自分に限界を感じ始めました。転職を決意した矢先に、突然留学の話がやってきました。実は英語が苦手で。でも、タイミングがハマったので、それでちょっと腹くくれたっていうのはありますね。

留学時代のお話

 留学を決意した笹原さん。しかし、最初は思うようにはうまくいかなかったと言います。

笹原さん:英語ではうまく自分の言いたいことを表現できないので、次第に寡黙になっていきました。受験勉強で染み付いた「正解を言わなきゃいけない」という意識が見えてきて。延々と悩んで辛かったです。 facebook 見ながら、他の友達は集まってるのに自分は呼ばれてないとか悲しい気持ちでいたりして。ギリギリの気持ちの中でやっと何か見つけられた感じです。完璧じゃなくても喋っていけばいいのかな、と

 一度クラスメンバーのアドレスに、「わかってるフリをしてたけど、英語が分からなくてみんなの言うことを理解できていなかった。みんなのことをもっと知りたいし、自分のことも知ってほしい。頑張るからサポートしてください」とメールを送ったことがありました。その後かなりのメンバーからちゃんと返事が来て「勇敢だ!(You are brave!)」って言ってもらえて。(中略)

 できないよって言えたことで自分も楽になった。ちょっとずつカッコつけたい自分を手放していけました。

「腹をくくること」について

丸毛さん:笹原さんから「腹をくくる」って言葉が出てきていますが、みんなが同じようにやれるかというとなかなか難しいかもしれません。ぽっきり折れてしまったりするかも。どうやったら腹をくくりやすくなると思いますか?

笹原さん:辞めたら辞めたでなんとかなるかなみたいなラフなその気持ちがあることでしょうか。ここがなくても次があるというか、大丈夫なんとかなったっていうことを1回でも経験したがどうかって体験が結構大事かもって思いますね(中略)「なんとかする」と「なんとかなる」のセットがやっぱりいいですよね。やっぱ「なんとかする」が腹くくりです。

 後半には「一人称」でしっかり考えることが腹をくくるということなのではないかというお話もあり、公開収録に参加してくださったリスナーの方からも笹原さんの考え方について、「かっこいい!」などと感想をいただきました。

 最後に丸毛さんがこう言っていました。

「今日は皆さん聞きながら『日頃腹くくってるかな』とか『私も腹くくったなー』などと思いながら聴いてるんじゃないかなと想像しています」

みなさんはいかがでしょうか?

 お話を伺ってみて、逆境やなんとかしなければいけない状況になった時のために、「なんとかするとなんとかなるセットで腹くくり」は心に留めておきたい一言だなあと思いました。笹原さん、貴重なお話をありがとうございました!
(文章:ミラツク研究員 草刈麻衣)

草刈麻衣
ミラツク非常勤研究員。身近な製品の需要増が野生動物の激減や人権問題に深く影響を与えていることに衝撃を受け、NGOの世界へ。国際青年環境NGO A SEED JAPAN、アジア太平洋資料センター(PARC)を経て現在、出版社コモンズとのダブルワーク。

前回の丸毛幸太郎さんの企画はこちら

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